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Leica M10-D

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Leica M10-Dを中心にM型ライカの使い方や特徴を解説し、作例写真と共に紹介します。プロのフォトグラファーから見た印象と、撮影や設定のちょっとした小技も解説しています。
Leica M10に関するムックマガジンです。使い方や設定だけでなく、撮影された写真やライカにまつ… もっと詳しく
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#写真好きな人と繋がりたい

誰も教えてくれないライカの買い方

モノとしてのクオリティーと同時に、その高額な価格帯がライカのブランドイメージを作り上げています。 ライカと言えば、高いカメラ。多くの人が ー特に写真にそんなに詳しくない人ほどー 思っていることではないでしょうか。 確かに他のメーカーに比べて高額です。そしてクオリティーも他に類を見ないほど高いです。手にとって実際に使った人だけがわかり、一度使うと深い”沼”に入っていく。そんなカメラだと思います。 そのクオリティーや使い方については多く述べられてきましたが、買い方についての

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ストリートフォトグラフィー

変わらずストリートで撮っている。 いやストリートで撮っているというよりも、いつでもカメラを持ち歩いているから、ストリートが多めに写っていると言ったほうが正しい。 今、撮影仕事からは遠のいているので、ほとんどスナップ写真しか撮っていない。もちろんスナップ写真写真を撮って稼げるはずもないから、ただただ写真が量産され、ライトルームの容量を食っていくばかりである。でもそれでいいと思っている。 移動して、撮って、山を登ったりして撮って、また街に降りてきて撮って、のどが渇いたら酒を

ISO オートで撮影する際のメリットとデメリット

LeicaM10-Dはフルマニュアルのレンジファインダー式デジタルカメラです。 フィルムのM型と異なる点といえば、ISOオートと、シャッタースピードオートが選択できることでしょう。 他のデジタルカメラではおなじみの「絞りオート」が使えないため、絞りシャッタースピード共にオートの「フルオート」は使えません。(Leica Qでは使える) あくまでフィルム設計に基づいた、光学レンズを主体においたカメラだと言えます。 よって多くの人が、フィルム機と同様にフルマニュアルのスナッ

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夜撮とアナログダイヤル

夜もずっと首からカメラをぶらさげている。 日中のこの時期は太陽の照射角が低いので、割とどの時間帯でも良い光がある。日が暮れる時間も早いので、完全に暮れてしまうまでのマジックアワーで撮るのもいい。 夜もよい。仕事が終わり、人間が活動する時間帯だ。スナップしたいと思う場面が多いのも夜な気がする。コロナ状況で来週から再び飲食店の営業自粛がなされると発表された中でも、街は賑わっている。 x100fやLeicaのようなアナログダイヤルのカメラでは、夜でも感度を変えずに撮影している

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人を撮るということ

写真を撮り始めてまもない頃は、人を撮りがちだ。 恋人や友人に家族にクラスメイト。身近にいる愛する人たちを撮るために誰もがカメラを持つ。 もちろんカメラという機器そのものへの興味から写真に入る人々もいる。 だけど何かを撮らなければ機器への興味も追求することはできないだろう。 そういうわけで、カメラそのものが好きな人たちも、人を撮ることが結構好きだったりする。 ヨドバシカメラみたいなカメラ店が「モデル撮影会」を行っているのも、そのような需要があるからである。 先にあげ

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LeicaM10-Dのシャッター音

M10Dのシャッター音は、ライカ社が発表してきたデジタルのM型において最も静音仕様だとされている。 確かに、静かだ。 実際の音はユーチューブ等に上がっているものを聞いていただくとして、今回はその音と、シャッターフィーリングがどのようなものか。そして撮影と写真にどのような影響を及ぼすのかを文章化してみようと思う。

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ライカで撮るポートレート

ライカM型でポートレートは撮れるのだろうか? 普段、一眼レフやミラーレスでポートレートを撮っていて、少しでもライカやレンジファインダーに興味のある人は一度は思ったことがあるだろう。 それに対する巷の多くの回答は 「撮れるけど、撮りにくい」 である。 しかしポートレートには様々なベクトルがある。そして日本で進化しているポートレート、ポートレイト、あるいはポトレ、などと呼ばれるポートレートは少し特殊だ。カメラメーカーや、機材ファン、レースクイーンや、撮影会、地下アイドル

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背面液晶の無いカメラの本当の利点

背面液晶の無いカメラを使うメリットは、撮ってすぐに確認できないことである。 先に結論を述べましたが、これだけでは?だと思います。確認できないことは不便じゃないかと。ただし、ある側面では確認できないということが重要になってくる場合があります。そして、背面液晶を廃したデジタルカメラは、まさにそのような意図を盛り込まれて作られています。 今回は、液晶の無いカメラを使うことはどのようなメリットがあるのかについて考えてみます。 まずあなたは、デジタルカメラから写真を始めたデジタル

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M10-Dの弱点

この世に完璧な人間が存在しないように、完璧なカメラというものも存在しない。 カメラが完璧であるという状態は、カメラらしさを失うことであり、そうなるとそれはもうカメラでは無くなってしまう。(「ポメラ」と一文字変えるだけで、映像ではなく文章の入力機器になってしまうように。) 物体という形を維持している以上、それはモノとしてのデザインや素材や構成に、いつでも縛られている。それがアナログであるということであり、プロダクトとして私達が日々使うものなのだ。 ひとつの前提として、強み

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Summicron 35mm ASPH. レビュー

はじめに今年に入ってズミクロン35mmを使うようになったので、このnoteでレビューめいたものを書いてみる。noktonの40mmを買おうか迷った末、ファインダーが合わないのが気になり、気がつけばsummicron 35mmをポチっていた。 ライカで使うレンズはどういうわけか今までずっと50mmだった。レンタルして一時的なテストのために、28mm、35mmはズミルックス含めて試してはきた。しかしフィルム時代のMPでも、デジタルになってのM10-Dでも組み合わせるレンズは50

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Leica M10-D の操作性

フルマニュアルで直感的な操作ができるのがM型ライカの大きな特徴だ。 電源を切っていても、シャッタースピード、絞り、iso、ピントと撮影に必要な要素全てを調節できる。これはフィルムカメラを使用しているような感覚を与える。そして一度この感じに慣れてしまうと、他のカメラに戻れない使いやすさがある。 そして使えば使うほど操作が習熟して、いい写真がとれるようになる。身体に馴染む、身体的とも言える。 M10-Dには液晶画面すら無い。

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再会して再開する、M10-D

ライカはずっとMPを使ってきた。根は真面目な性格のせいか、20代の終わり頃、ずっと敬遠していたものを手にとった。写真を仕事として扱う一人の人間として、写真自体を生み出す機械に関しては誰よりも熟知していなければならない。基本のライカを使えずしてカメラマンは名乗れないだろう。そんな過剰な思い込みもあったと思う。そして僕が好きな写真家は様々なカメラを使うタイプの人が多かったことと、35mmという写真の伝統、あるいは写真の父としてブレッソンやロバート・フランクの影響ももちろん大きい。

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