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Leica M10-D

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Leica M10-Dを中心にM型ライカの使い方や特徴を解説し、作例写真と共に紹介します。プロのフォトグラファーから見た印象と、撮影や設定のちょっとした小技も解説しています。
Leica M10に関するムックマガジンです。使い方や設定だけでなく、撮影された写真やライカにまつ… もっと詳しく
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#LEICA

ストリートフォトグラフィー

変わらずストリートで撮っている。 いやストリートで撮っているというよりも、いつでもカメラを持ち歩いているから、ストリートが多めに写っていると言ったほうが正しい。 今、撮影仕事からは遠のいているので、ほとんどスナップ写真しか撮っていない。もちろんスナップ写真写真を撮って稼げるはずもないから、ただただ写真が量産され、ライトルームの容量を食っていくばかりである。でもそれでいいと思っている。 移動して、撮って、山を登ったりして撮って、また街に降りてきて撮って、のどが渇いたら酒を

ノーファインダー・ノーライカ

前回はこのような記事を書いた。 フルマニュアル機で真面目になってしまうことを打破するために、ノーファインダー撮影について考えてみる。 一眼レフと違って、レンジファインダーはレンズを通した光景をファインダーで見ることができない。M10-Dに限って言えば背面のLCDディスプレイもついていない。ファインダーはただのガラス窓であり、映る範囲がおおよそフレームで示されているだけだ。(液晶のついたM型や、x100f等ハイブリッドなミラーレス等、レンズを通した光景を確認できるデジタルも

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LeicaM10-Dのシャッター音

M10Dのシャッター音は、ライカ社が発表してきたデジタルのM型において最も静音仕様だとされている。 確かに、静かだ。 実際の音はユーチューブ等に上がっているものを聞いていただくとして、今回はその音と、シャッターフィーリングがどのようなものか。そして撮影と写真にどのような影響を及ぼすのかを文章化してみようと思う。

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ライカをカスタマイズする、無駄な装飾はせずにエイジングを促進するかたちで。

ライカ使いの数だけ、個体が存在すると思う。それは使ううちに使用者の癖や、環境が染み込むからだろう。大量生産された工業製品が主流の中で、そのようなカメラも珍しい。 ここまでくれば立派な信者だが、中古カメラ屋で、レンズなしのM型がずらりと並んでいる姿に萌える。あの景色はなんとも言えない気持ちになる。おそらく多くのユーザーに言えることだが、普段レンズを外すことはほとんどない。だからボディキャップを付けたボディというのは、買った時にしか(あるいは売るために手放す時にしか)見れない姿

M10-Dの弱点

この世に完璧な人間が存在しないように、完璧なカメラというものも存在しない。 カメラが完璧であるという状態は、カメラらしさを失うことであり、そうなるとそれはもうカメラでは無くなってしまう。(「ポメラ」と一文字変えるだけで、映像ではなく文章の入力機器になってしまうように。) 物体という形を維持している以上、それはモノとしてのデザインや素材や構成に、いつでも縛られている。それがアナログであるということであり、プロダクトとして私達が日々使うものなのだ。 ひとつの前提として、強み

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Summicron 35mm ASPH. レビュー

はじめに今年に入ってズミクロン35mmを使うようになったので、このnoteでレビューめいたものを書いてみる。noktonの40mmを買おうか迷った末、ファインダーが合わないのが気になり、気がつけばsummicron 35mmをポチっていた。 ライカで使うレンズはどういうわけか今までずっと50mmだった。レンタルして一時的なテストのために、28mm、35mmはズミルックス含めて試してはきた。しかしフィルム時代のMPでも、デジタルになってのM10-Dでも組み合わせるレンズは50

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LeicaM10-Dで1万枚写真を撮って考えたこと

先日Leica M10-Dのショット数が10000枚に達しました。 レビュー的な記事はしばらく使ってからにしようと思い、10000枚というラインをなんとなく設けていました。一週間や、一ヶ月使用したくらいで、そのカメラを大々的に語るのは申し訳ないからです。 依頼仕事でも、日常でもこればかり使ってきたため、案外早く達してしまいました。期間的には1年足らずというところです。そういうわけでマガジンにまとめました。 ライカを使いたいと思っている人はもちろん、これから写真を始める方

簡単! LeicaM10Dのファームウェアアップデート方法

M10-Dは液晶が無いので、ファームウェアの更新に悩みます。 思ったより簡単でシンプルでしたので、備忘録も兼ねて、こちらに書いておきます。 ファームウェアは↑詳しいリンク貼っていますが、簡単に言うとデジタルカメラを制御しているソフトウェアです。メーカーによってはこのファームウェアの更新が頻繁にあり、バグの修正や、ピント能力の向上を行っています。カメラはどうしても機械的な”ハード”(ボディ)に制約される部分が大きいのですが、ファームウェアを最新に保つことで、ソフト(心)はい

ズミクロンについて

ライカと言えばエルマーとズミクロン。これについては多くで語られているので、僕が新たに語るべきことは何もないように思える。 それにしては随分背伸びしたタイトルで、個人的な経験からその魅力を少しでも描き出せるように。 フィルム時代は2ndを使っていたが、今回M10-Dにアップデートするにあたり、ズミクロンも新型にしてみた。 新型といっても現行は1994年の発売。僕がロックさえも聞いていない、米米CLUBやシャ乱Qやモーニング娘。の古き良き時代の製品だ。 光学設計は1979

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台湾 with LeicaM10-D

 2019年10月、マラソンを走るために台湾に向かった。二泊しただろうか。レーススタートが早すぎて、深夜早朝が入り乱れ感覚的には一泊二日の弾丸だったような気さえする。  夜、台北に到着して空腹を満たすために街を歩いた。インドネシア行きのトランジットで、台湾は過去によく訪れている。5,6回は来ているだろう。しかし最後に来たのはもう随分前のことで、夜の街の印象は僕に新鮮に映った。何かが変わっていることは分かる。しかしそれが何かはわからない。  レースで疲れ果てて半分はホテルで

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Leica M10-D の携行性

ライカM10からフィルムライカと同じサイズになっている。M10-Dでも同様のサイズ感だ。 幅・高さ・奥行きが 139mm x 80mm x 37.9 細かいが、この37.9というのはこだわりたいところなのだろう。 フィルムのMPを使ってきて、デジタルが気になってはいたが、ボテッとしたそのサイズ感が嫌で、ずっと避けてきた。今回使ってもよいと思えたのは、ついにフィルムライカと同じサイズになったというところが大きい。 富士フィルムのx100シリーズも好んで使用している。

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