パイオニア環境分析のつもり(~4/27)コンボデッキの逆襲が始まる
■はじめに
リリース後1週間が経ちましたが、相変わらずサイドボードからペットを《実物提示教育》しているみなさん、こんにちは。MtGってこんなゲームだったっけ?と思うことも多々ありますが、それはさておき、最近のメタゲームを見ていきたいと思います。今回は下記4大会の結果を見ながら、各デッキの使用率を計算してみました。
▼Pioneer Preliminary 4/25
4-1
アゾリウスヘリオッド《ヨーリオン》
ボロスアグロ《ルールス》
グルールアグロ《オボシュ》
ロータスブリーチ
▼Pioneer Super Qualifier 4/25
8-1
ロータスブリーチ(優勝)
7-2
オルゾフオーラ《ルールス》(準優勝)
オルゾフオーラ《ルールス》(TOP4)
オルゾフオーラ《ルールス》
ロータスブリーチ
6-3
アゾリウスヘリオッド《ヨーリオン》(TOP4)
アゾリウスヘリオッド《ヨーリオン》
アゾリウスヘリオッド《ヨーリオン》
アゾリウスヘリオッド《ヨーリオン》
アゾリウスヘリオッド《ヨーリオン》
アゾリウスPW《カヒーラ》
オルゾフオーラ《ルールス》
オルゾフオーラ《ルールス》
オルゾフオーラ《ルールス》
オルゾフオーラ《ルールス》
ボロスアグロ《ルールス》
ボロスアグロ《ルールス》
ボロス英雄的《ルールス》
シミック《ジャイルーダ》コンボ
ジェスカイファイアーズ《ヨーリオン》(TOP8)
スゥルタイ昂揚《ヨーリオン》
ロータスブリーチ(TOP8)
▼Pioneer Challenge 4/26
7-1
ロータスブリーチ(優勝)
6-2
アゾリウスコントロール《カヒーラ》(準優勝)
オルゾフオーラ《ルールス》
ディミーアインバーター(TOP4)
ジェスカイファイアーズ《ヨーリオン》
ロータスブリーチ
5-3
白単ヘリオッド《ヨーリオン》
アゾリウスヘリオッド《ヨーリオン》(TOP4)
アゾリウスヘリオッド《ヨーリオン》
アゾリウスヘリオッド《ヨーリオン》
オルゾフオーラ《ルールス》
ボロスアグロ《ルールス》
セレズニアヘリオッドカンパニー《ザーダ》(まつがん氏)
シミック《ジャイルーダ》コンボ
ジェスカイファイアーズ《ヨーリオン》
バントスピリット
スゥルタイ昂揚《ヨーリオン》(TOP8)
ロータスブリーチ
ロータスブリーチ
ロータスブリーチ
ロータスブリーチ
▼Pioneer Challenge 4/27
6-2
ボロスアグロ《ルールス》
ディミーアインバーター
ディミーアインバーター
バントランプ《ヨーリオン》(TOP4)
ロータスブリーチ(優勝)
ロータスブリーチ(TOP4)
5-3
アゾリウスヘリオッド《ヨーリオン》
アゾリウスヘリオッド《ヨーリオン》
オルゾフオーラ《ルールス》
オルゾフアリストクラッツ《ルールス》
ボロスアグロ《ルールス》(準優勝)
ディミーアインバーター(TOP8)
ディミーアインバーター
イゼットフェニックス
グルールアグロ《オボシュ》
スゥルタイ昂揚《ヨーリオン》
ロータスブリーチ
ロータスブリーチ
ロータスブリーチ
■トピックス
・《夢の巣のルールス》VS《空を放浪するもの、ヨーリオン》
完全にこの2強によるメタゲームとなりました。とはいえ、ルールス、ヨーリオンともにいくつかのアーキタイプに分かれるため、一律に同じデッキという扱いはできません。
上記4大会の上位106デッキの内訳がこちらです。
この通り、ルールスとヨーリオンだけで全体の50%を超える比率となっています。コンボデッキにも僅かながら《ジャイルーダ》が、またローグにも《オボシュ》や《ザーダ》、《カビーラ》が含まれており、全体での採用率は6割を超えます。これらの結果だけ見れば、
・特に理由がない限り、相棒は採用した方がよい
・相棒を採用しないならコンボデッキを選ぶべき
ざっくり言えば、今のメタゲームはこのような感じです。
・ロータスブリーチの入賞率が急上昇
相変わらず《相棒》採用率が高い中、コンボデッキ(ヘリオッドコンボを除く)のランクインが若干増加傾向です。特にロータスブリーチの入賞率が高くなっています。詳細アーキタイプ別比率ではオルゾフオーラに次ぐ2位、6デッキのうち1つがロータスブリーチという比率の高さです。
ヨーリオンはゲームスピードが遅く、またデッキ枚数制限のせいで対策カードを探しづらくなっており、その隙を突いた格好です。直近で上位入賞のヨーリオンはしっかりとサイドボードに4枚程度の対策カードを割いています。
他のデッキを使う場合にも、しっかりと対策しておいた方がよさそうです。
・まつがん氏、新型デッキ完成?
__MATSUGAN (18TH PLACE)
PIONEER CHALLENGE 12143032 ON 04/25/2020
creature (29)
4 《エルフの神秘家/Elvish Mystic》
4 《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》
2 《金のガチョウ/Gilded Goose》
2 《魂癒し人/Soulmender》
4 《薄暮見の徴募兵/Duskwatch Recruiter》
1 《漁る軟泥/Scavenging Ooze》
4 《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》
4 《壮麗牝馬/Splendor Mare》
4 《歩行バリスタ/Walking Ballista》
instant (8)
4 《障壁突破/Barrier Breach》
4 《集合した中隊/Collected Company》
land (23)
4 《要塞化した村/Fortified Village》
2 《獲物道/Game Trail》
4 《平地/Plains》
4 《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
4 《陽花弁の木立ち/Sunpetal Grove》
4 《寺院の庭/Temple Garden》
1 《ウェストヴェイルの修道院/Westvale Abbey》
sideboard (15)
【相棒】1 《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》
4 《減衰球/Damping Sphere》
4 《敬虔な命令/Devout Decree》
4 《異端の輝き/Glare of Heresy》
1 《豊潤の声、シャライ/Shalai, Voice of Plenty》
1 《ビビアン・リード/Vivien Reid》
「まつがん」こと伊藤敦氏による新型ヘリオッド・カンパニーです。コンボパーツ双方と相性がいい《黎明起こし、ザーダ》を相棒に据え、《薄暮見の徴募兵》の能力起動回数を増やし、コンボパーツを一瞬で揃えることに主眼を置いたデッキです。《ウェストヴェイルの修道院》からの強襲プランも備えています。まず《ヘリオッド》は「顕現」しませんので、純粋なコンボ特化型と見ていいでしょう。
驚くべきはメインに4枚投入された《障壁突破》。ルールス、ヨーリオン全般に良く効きます。上記のメタゲームであれば腐る事はまずありません。こうして実績を残したことで、前回の記事でも触れた通り、今後はこのカードがメイン採用されるデッキも増えてくるでしょう。万が一効果のないデッキと当たっても、サイクリングで無駄にならない点もメイン採用を後押しします。
他、サイドボードは《減衰球》《敬虔な命令》《異端の輝き》と色対策やコンボ対策を採用する分かりやすい形。メタゲームが大きく散っていないため、こうした一貫性のあるデッキ構築は参考にすべきでしょう。
■終わりに
「相棒」システムの影響は大きく、ルールスとヨーリオンの二強メタゲームに突入――と思いきや、ロータスブリーチが待ったをかけようとしています。既存のデッキではスゥルタイ昂揚やバントカンパニーも工夫を始めてきており、これからのメタゲーム変化が楽しみになってきました。そろそろ次のブレイクスルーが登場するかもしれません。工夫次第で色々なデッキが組める環境なので、ぜひデッキ構築を楽しんでください。
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