見出し画像

支配人としての2022年

 いよいよ、2022年が終わりを迎えます。皆様にとってどんな年であったろうか。それぞれに起こった出来事は違うと思います。胸のざわつく様な出来事や、嬉しくて飛び上がりたい事があった。なんて、人それぞれに違っています。
 私にとっては少し変化した年でした。自分で企画したイベントやSNSでの執筆、また自身の講和なんかもさせて頂きそれに伴って受ける取材内容も変わっていきました。「歌劇とホテルの架け橋になりたい」と言ったものの、何が何やら分からなかった状態からのホテル生活が始まり、周りが段々と見え始めて、あの時漠然と言ったその理想は変わらないまま、どう現実化していくのかといった事が形になり始めた気がしています。焦っていた一年目・二年目、先ずは今の状況を把握して普通の事を普通にこなせる様になった後、長い時間をかけないと出来ない事だなと改めて思う様な年でもありました。また段々と甘えが許されなくなってきたなと感じる年でもありました。    

 宝塚ホテルは移転開業して三年を迎え、新しいといった事ではお客様に満足して頂けなくなったなと感じます。宝塚ホテルのイメージや信頼を損なってしまうのはほんの少しのきっかけで有ったりしますが、ほんの少しに見えてその事の奥にホテルが抱える深い原因があったりもするんだと思う出来事もありました。例えば部屋に残っていたゴミ一つでも何故そこに落ちてしまったのかその原因は、沢山考えられるのだなと思います。お客様からのアンケートやメッセージは全て読んでいます。「支配人はどう考えているのか伺いたいです。」と厳しいご意見を受けた時もありましたし、ロビーに立つと「やっと会えました。舞台観ていました。今日は良いことがありそう。」と嬉しいお言葉を頂く日もありました。そのご意見全てが大切なきっかけを下さっています。

 常々、地元のお客様に守られ、また歌劇のお客様に守られているホテルであると感じていますが、全国旅行支援が始まり国内から本当に沢山のお客様が今までと違う場所から訪れています。そんな様子を見ていると、何か宝塚ホテルの在り方も変化すべき時である様な可能性さえ感じています。
 2023年はこのコロナ禍で生まれた新しいものが残るものと去っていくもの…古いものの中から残るものと完全に無くなるものがでてくるのでしょう。

 110周年をもうすぐ迎える宝塚歌劇と100周年に向かう宝塚ホテルもどう混在していくのかなと少しワクワクしています。 前半は歌劇の休演が相次ぎましたが、後半は大分落ち着いてきましたね。またそれ以外にも最後の最後まで話題の尽きない年でもありました。

 来年2023年はどんな年になるでしょうか?入り待ち出待ちやお茶会、差し入れ等はもう再開されないのか…最優先するべきは、休演なく舞台が続いていく事ですが。もはや通常に戻そうと考えない方が良いのでしょう。新しいファンの方との交流の仕方を生み出すのも良いかもしれません。

 2023年は、まだ少しゆっくりとしたテンポで周りを眺めながら策を練りたいと考えております。またホテルで劇場で皆様にお会い出来ます事を楽しみにしております。すーさんの「note」来年も宜しくお願い致します。

良いお年をお迎えください。

すーさん

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?