
十日町市の「観光」を考える官民会議(仮称)第2回を開催しました!
こんにちは! 株式会社Ridilover(以下、「リディラバ」)の梅原です。
この記事では、十日町市役所産業観光部観光交流課(以下、「十日町市役所」)の委託事業として2021年2月17日(水)に実施した、『十日町市の「観光」を考える官民会議(仮称)第2回』の様子についてレポートをお届けします。
官民会議(仮称)の目的や第1回の様子についてはこちらをご覧ください!
【会議レポート】新たな参加者を迎えての開催!
官民会議(仮称)第2回は、2021年2月17日(水)14:00~17:00に開催しました。
公募による新たな参加者を迎える一方、豪雪対応等での急遽の欠席等もあり、最終的には会場となった十日町市市民交流センター「分じろう」に以下のメンバーにお集まりいただきました。
参加企業・団体(各1名ずつ)(50音順)
・十日町商工会議所
・南雲土建 株式会社
・株式会社 HOME away from HOME Niigata
・株式会社 ブリッジにいがた
※ 第1回同様、感染症対策のためファシリテート・運営を担当した筆者(梅原)は東京都からオンライン参加。
【会議レポート】私たちは今何をすべきなのか?
官民会議(仮称)第2回の冒頭では、十日町市役所産業観光部観光交流課の玉城係長から、今後の取組に関するあらためての説明がありました。
ウィズコロナ・アフターコロナ時代に対応した観光全般の推進に関する中長期の方針(十日町市観光産業振興ビジョン(仮称))の2021年度中の策定を目指し、2020年9月以降、様々なデータや地域資源を元に、皆さんにご協力いただきながら官民会議(仮称)を実施してきた。しかし、コロナ禍の影響で観光のあり方が大きく変わる中で、「2021年度中のビジョン策定」というゴールにとらわれることなく、真に今、必要な事業を実施していきたいと考えている。
今、必要なこと。一つには、市内観光産業に関し今欠けているデータを調査し、現状を正確に把握すること。もう一つは、単なるデータ収集・分析だけでなく、それを活用しながら観光関連事業者の皆さんの様々な取組を後押しし、今後の観光振興の方針はどうあるべきか?実際に検証していくことではないか。
2021年3月現在においても未だ予断を許さないコロナ禍の現状、加速度的に不確実性の高まる社会・経済状況等を顧みたとき、今、私たちがすべきなのは一足飛びに中長期の方針(=ビジョン)を定めことではなく、現状を的確に把握するために必要なデータを集めること、そして、データに基づく今後の観光振興の方向性について可能な限り早く、そしてたくさんの仮説検証を行うことではないか、という判断です。具体的には、官民会議(仮称)を母体とした下図のような事業(案)を、2021年度に実施すべく計画しています。
■ 市内産業の現状分析
これまで調査・把握してきた観光入込客数等の情報の他に、市内観光関連産業の実態や、観光客の動向に関する情報を調査し、より詳細な現状把握を実施する。
■ 事業立案の実証
市内観光関連事業者の皆さんの「こんな事業/サービスをやってみたい」アイデアの具体化をサポートし、ビジネスプランの検証を通じて、今後の観光振興の方向性を見極める。
<イメージ>
こうした動きにあわせ、官民会議(仮称)第2回では、2021年度事業(案)に向けた2つの議題について議論を行いました。
【会議レポート】「新しい観光の姿」はどこにあるのか?
議題の一つが、今後の観光振興の方向性=「新しい観光の姿」についてです。
第1回の場で基本的な理念として掲げた「稼げる観光」。これから検証していきたい今後の観光振興の方向性においても、この理念は変わることはありません。
2020年度に実施してきた様々な取組(十日町市の「観光」を考えるワークショップ、官民会議(仮称)第1回 等)の中から、すでにいくつかの仮説が生まれています。
官民会議(仮称)第2回では、こうした仮説をさらにブラッシュアップするべく、参加者の皆さんから様々な意見をいただきました。
以下、やり取りの一部を抜粋します。
「顧客との継続的な関係性の構築」が最も重要かつ今足りていないものだと感じる。継続的な関係と優良顧客の獲得を比較した時に、短期で結果(売上)に繋がりやすいのは優良顧客の獲得。普段、個別の事業者ではなかなか考えることが難しいからこそ、今回の事業が「顧客との継続的関係性」について考える機会となると良いのではないか。
顧客ピラミッドを眺めてみて、あらためて、十日町市を訪れている観光客のニーズと、十日町市が供給しているサービスが合致しているかを確認したいと感じた。宿泊で言えば、そもそもキャパシティが足りないのか、価格帯が違うのか、価値を感じる部分が違うのか。素泊まりや雑魚寝でも良いという人もいれば、高級旅館のサービスを受けたい人もいるだろう。
十日町市の「観光」を考えるワークショップや官民会議(仮称)第1回で挙がっていた、「宿泊を促し滞在時間・一人あたり観光消費額を高めていく」という方向性が、今回の整理の中でどこに入るのか、もう少し議論したい。
【会議レポート】自分たちのお客さんがどんな人なのか、どれくらい把握できていますか?
もう一つの議題が、「顧客情報の管理・活用」について。
「新しい観光の姿」を目指した仮説検証を行っていくにあたり、その第一歩となるのは「今、自分たちの商品にお金を払ってくれているお客さんはどんな人なのか?」を的確に把握することです。その現状と、理想状態の差から、検証すべき新たな事業/サービスの種が生まれてくるはずです。
官民会議(仮称)第2回では、ワークシートを用いながら、参加者の皆さんの自身の事業における「顧客情報管理・活用」の現状について共有いただきました。
以下、やり取りの中から明らかになった「顧客情報管理・活用」における現状・課題の一部を抜粋します。
アンケート等を取るのは事業者側・顧客側ともに負担で、対面接客時のコミュニケーションの中で様々な情報を収集しているのが実情。
結果として、データの分析が重要なことは分かっているものの、情報の蓄積=データ化がそもそも難しく、分析・活用が進まない。
例えば宿泊施設なら部屋ごとの単価は分かるが売店・レストランの利用額はわからない、リピートしていることと毎回の利用額は分かるが、合計の利用額は把握できていない等、顧客情報管理のシステムを導入したとしても解決できない問題もある。
今後の官民会議(仮称)にもご注目ください!
会議レポートでお伝えしたとおり、2021年度にはこの「十日町市の「観光」を考える官民会議(仮称)」を母体としながら、十日町市内の観光関連産業に関する調査、そして観光関連事業者の皆さんの「こんな事業/サービスをやってみたい」を応援するプログラムを実施する予定です。
詳細については、このnoteや、十日町市役所ホームページその他で随時ご紹介・ご案内していきます。
引き続き、「十日町市の「観光」を考える官民会議(仮称)」の取組にご注目いただければ幸いです。
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