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たまごごはんの無職生活 その2-出ていくお金と入ってこないお金の関係

 さては無職である。これまでロンドンで正社員として勤めてきて15年以上、まぁそこそこのお金が毎月入ってきたのがぴたりと止まる。そしてひたすら出ていくのみ。退職金関連で一気にどかっと入ったのはよかったがそれからは増えないのだ。この残高が減っていくだけの状況というのは結構な恐怖で。財形で積み立てた貯金には手を付けまいとまずは実際どれくらい無職を続けていられるか、これまでのざっくりマネー生活を見直すことにした。

毎月の出費の見直し
 家計簿アプリをちょこっと見たりもしたけどやっぱりシンプルにエクセルを立ち上げる。ファイルはは2つ、1つは月々の収支、いわゆる家計簿で、もう1つは65歳になったときの貯金が設定金額になっているためのバランスシート。これは再就職時の年収と時期で大きく変わってくる。とりあえず1か月でどれくらいお金が必要かをリストアップしていく。
月額の必須分が以下、

住宅ローン
ローンはあと12年かな。うちは2LDKのテラス付きのフラット。ロンドンは東京と比べるとはっきり言ってべらぼうに高いのだけど、ワタシの負担分はまぁ年齢を考えると月額としては安い方。

共同生活及び光熱費
相棒と共同名義の口座に同額入れるシステムになっている。そこから光熱費だとか普段の食料品や消耗品の買い物をするのでこれは固定。

クラウドソフトの月額
これはAdobeのみ。セキュリティとマイクロソフトは年額なので月々ではカウントしないことにした。Photoshopだけだと安く済むのだけれど、グラフィックやアニメーションも触るので結局フルバージョンになってしまった。CAD関係は今のところお休み。時間があるせいで今のところお値段分はしっかり使ってる。

もしやと思って確認したらやっぱり日本の方が安いよ…

ジム
無収入には分相応なジムなのだけど、ここを削ると引きこもり一直線になりそうな気がするのとワタシにとってジャグジープールでの瞑想(妄想?)タイムとサウナはメンタル的に大事なので本当にやばくなるまではキープとした。でも高いんだよなー

貯金
以前は月の収入の1/3以上を貯金していたがそれはさすがに無理なのでくくっと控えめに変更。

スマホ
これも固定費で必須。データのやりとりをWifiなしでしなければ追加はない。1,650円くらい。今回新たに自分用のスマホを買い直して料金が下がっていて驚いた。

次に月額予算
お買い物
化粧品や個人の消耗品、洋服なんかも含む。15,000円くらい。

食費
これが別会計で必要なのは日本食材を定期的に買うから。月々10,000円くらいはなんだかんだで買ってしまうことが多い。なんでも日本で買うよりコンビニ価格の2-3倍と思ってもらえればいいだろう。そして種類が非常に限られている。例えば納豆だと最高でも4種類。お米も5種類くらいかなぁ。基本食材は揃うけど、まだまだ買えないものも多い。おいしい海苔とかね。

外食代
これは主に相棒と出かける分。週に1回くらいは外食をしてしまう。何気に10,000円の予算計上。最近はやや相棒にタカリ気味。

飲み代
なぜか予算が交際費と別に設定されているのがミソ。無職になって6か月までは予算も25,000円設定だったがそれ以降は7,500円に緊縮された。働いている頃は最低でも50,000円は使っていたのでロックダウンに感謝としか言いようがない。

交際費
やっぱり人と会うのは大切なのでその際の月予算が15,000円くらい。

交通費
基本は徒歩か自転車だが、自転車を預かってもらえない場合は公共の交通機関を使用せざるを得ない。ロンドン在住20年、自転車は驚くなかれ9台目。いいかげん外に駐輪するのはあきらめたって今更かーいだろうけど。便利なんだよねぇ。勤めているときは折り畳み自転車を折りたたんで電車に乗っていたので毎月10,000円弱使っていたかもしれない。今は2,000円くらい。

娯楽費
美術館は基本無料のものに行くがバレエとかコンサートなんかも月1くらいはいいだろうということで。5,000円くらい。

 まぁここまででかなりゆるーい制限で生きているように見えるのだろうか。なにしろ外食費、飲み代、交際費を合わせただけで今でも予算は35,000円はある。自分ではすごく節約生活をしているような気になっていたのだけど、そうでもないなぁ。

ざっくり家計簿の効果
 月々の出費を見直して予算を設定し、月末にそれをまとめるというのを習慣にしてからお金の使い方は変わったように思う。

 ほんとーーーにこれ必要?と思うプロセスと先週は使ったから今週は押さえようとか、オーガニックのものとかおいしそうな食材に手軽に手を出すことがなくなった。生産者の見える肉屋さんで10,000円とか!
 夕食の際に今日は1人いくら使ったなーなんて考えるようになったのはいいことだと思う。それと同時に以前はいかに考えなしにざらざらとお金を使っていたのかがよくわかった。

 今も食べたいものは食べるしその際はケチらないけど、値段の高い食材の頻度はわきまえるしその価値も考えて買うかな。完全オーガニックとかヴィーガンは生活に本当に余裕がないと無理だけど、うちはミルクは常に2種類(牛とオート麦)あるし、パンはパン屋で買う。でもスーパーのパックのサーモンでも十分お刺身としておいしいことも発見した。

 要は節約と時間は対なんだなと。逆にいかにお金を時間で買っていたかってことか。でも今後再就職したり収入があったりしても以前のような使い方はしないだろうなぁとも思う。

お金は使おうと思えば使えちゃう
 なんだかんだで予定外の出費も多かった。最初のノートパソコン代とかホームオフィスのためのデスクとかモニターとかは想定範囲だったものの、例えば新たに資格を取ることにしてそのコース代とか、お祝い事とか。

 一番痛かったのが7年近く乗っていた折り畳み自転車が盗まれたこと。ロック3つかけてても盗られた、ロンドン在住の一番悲しいところかもしれない。美術館から出てきたときに切られたロックとヘルメットが転がってるのを見たときの思いは何度味わっても胸が痛いよ。新たに同じメーカーのものを買い直したけど値段は倍近くになっていて思わずリアルムンクの叫びになったわ。

 こういうのとごっついチェーンの、それにワイヤーの3つつけてたのに盗られた… まぁ、外に置いたワタシがバカなのだけどさ。

 日本でも売ってるこっちではメジャーなブロンプトン。こっちでもたっかいよー でも1度乗るとこの折り畳みデザインのディテールと乗り心地にやられちゃう。めちゃくちゃ重いけどねー

 予定外のちょろちょろ出費の中でも友人の誕生日で喜ばれたのがこれ。

長引く無職生活
 仕事を辞めた当初はワーカホリックな自分はおそらく2か月もすれば我慢できなくなって仕事に就くだろうと思っていたし周りもそう思っていた。のにもう1年経っちゃった。ほんとにわからないものだ。
 先月からはついに触る予定のなかった貯金に手を付け始めたので急にうおーと焦り、就職をしないで収入を得る方法を探り始めた。まだ500円しか稼いでないけど。ネット株もヴァーチャルで試しでやってるけどこれはまだ勇気なし。

 この半年ほどゆるゆる続けている就職活動はいささか停滞気味。理由は職種を変えようとしているから。ここに至る過程も少しずつ書いていきたい。

 日本にも2年近く帰っていないからじゃあと思いきって2か月弱一時帰国することにし、就職活動を一旦休止することにした。いっそのこと年内は副業系にシフトして会社勤めは来年からと決め、潔く貯金に手をつけることにした。
 65歳までのマネーバランスシートは来年からちょっとハードル高くなるけど当てが全くないわけでもない。バランスシートを見直して決めてしまうと腹が座った。この1か月ほどは副業ものの仕事獲得に精を出している。

 50も見えたおばちゃんですがぼちぼち頑張ります。
 さてどうなることやら。

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