アフリカ地下足袋アンサンブルの成果と展示

今回は,若手アンサンブルプロジェクトに以前参加されていた田中利和さん(東北アジア研究センターに当時所属)に,現在東京の「MARUGO TOKYO」で開催されている展示についてご寄稿いただきました。

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東北アジア研究センターに以前所属しており、アンサンブルプロジェクトの採択OB、現在龍谷大学に所属している、田中利和です。

アンサンブルプロジェクトの、その後の道のりである現在おこなわれている「展示」についてお伝えさせてください。こちらは、アンサンブルプロジェクトでご一緒した、元東北アジア研究センターの、是恒さくらさんに率いていただき、実現することができました。

「アフリカ」と「地下足袋」にまつわる研究の歩みが「アンサンブル」を通じてさまざまなものと共鳴し、その成果を「展示」というかたちで発表させていただく機会に恵まれました。会場は、1919年創立の岡山県の地下足袋メーカー「丸五」の東京・日本橋旗艦店である「MARUGO TOKYO」でおこなわれています。

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特別展示「エチオタビと歩きだす〜日本からエチオピア、地下足袋の旅」

|展示会期|
2021年10月16日(土)~12月3日(金)
午前11時~午後7時
*日曜・月曜・祝日は休業日となります。

|会場|
MARUGO TOKYO
住所:東京都中央区京橋1-17-1 昭美京橋第2ビル1階
アクセス:東京駅八重洲中央口より徒歩10分
電話:03-3566-6105

詳細 https://toshikazutanaka.blogspot.com/2021/10/blog-post.html

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エチオピアの農耕・牛耕研究をつうじて、今後も研究をつうじて地域の人びとの関係を紡いでいきたいと発想したアイデアの1つが、足を護る「地下足袋」の地域との協創です。私は、現地職人のカッバラ氏と、日本の地下足袋の老舗企業岡山の丸五の協力も得て、エチオピア産地下足袋=エチオタビを開発・普及する研究・実践プロジェクトとして、耕してきました。

その土壌をベースに、2018年度に、若手アンサンブルプロジェクトの第一ステージ「足を護りセンシングするアフリカ地下足袋協創に関する研究」、2019年度には「履いて身体を理解表現するアフリカ地下足袋協奏の実践的研究」という舞台に恵まれ、多彩な人びとと、ともにフィールドワークすることをつうじて、さまざまな地下足袋が潜在的にもつ可能性にふれてきました。あわせて、一緒にたびをしてくれた、仲間たちが持つ持ち味を、現場と奏でる貴重な、体験させていただきました。

本展では、これまでのエチオタビ・アンサンブルの歩みをふりかえるとともに、エチオピアでフィールドワークを共にした研究活動として、甲斐洋行氏(東北大学材料科学高等研究所・助教)による「エチオタビセンシングのための異業種連携のプロトタイピング」、伊藤大亮氏(東北大学大学院医工学研究科・特任助教)による「エチオピアのとある村人達の身体機能を診てみました」に加えて、エチオピアの人々との絵画の協同制作から絵本づくりを行った是恒さくら氏(アーティスト)の多言語絵本『うしのあし ひとのあし』を紹介しています。

私達の手作りによる、アンサンブル第三ステージの展示をつうじて、あらたな関係が芽生えたり、これまでの歩みが、形となることで、着実に進んでいると実感することに喜びを感じるとともに、みなさまとともに共有できる機会がもてたことを、嬉しく思います。

ご都合がつくかたは是非お越しください。

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