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時間ほど重要な資源はない

今日のテーマは「時間」です。

ドラッカーはとにかく「時間」を重要視しています。

「成果を上げる者は仕事からスタートしない。時間からスタートする。」

「経営者の条件」46ページ ダイヤモンド社:P.F.ドラッカー

ドラッカーは、有名な「経営者の条件」という本の中で、成果を上げるには身につけておくべき、5つの習慣的能力があるとして、その第1番目に「時間」を取り上げています。

つまり、仕事で成果を上げたいと思うとき、我々はまず初めに計画を作ることから始めますが、そうではなくて「時間」から始めなさいと教えています。

まず、時間が何にとられているかをモニタリングして分析し、時間に対する非生産的な要求を退け、最後にそうして得られた自由になる時間をひとつの大きな塊にまとめるという作業をしたうえで、計画なり仕事に取り掛からなければ成果は上がらないというのです。

成果を上げようとしたときに、時間が制約要件になっている、時間が足りないということは皆さんも常に経験していることと思います。

ドラッカーは、そうであるからこそ「時間を記録し、整理し、まとめる」という三段階のプロセスこそが成果を上げるための時間管理の基本だと教えています。

私はこのことをダイヤモンド社の「ドラッカー塾エグゼクティブコース」で学んだときに、3週間、ビジネスタイムのすべてを記録するというホームワークを与えられて取り組んだことがあります。

アシスタントの協力を得て、朝出社してから退社するまで分単位で時間を記録してもらい3週間後にデータシートを見せられた時に、私はあることに気づき愕然としました。

定例会議、突発的なミーティング、採用面接、来客応対、得意先訪問、出張、業界団体の会合、ゴルフ、会食等々。

毎日、隙間のないほど多忙な日々を過ごしていましたが、ひとつのテーマに基づいて特定の成果を上げるために集中して時間を使っていたかというとそうではなく、漠然とたくさんの業務を同時にこなしていて、超多忙な状態でいることが、イコール役員の仕事だと勘違いしている自分に気づかされました。

これでは「何かを成し遂げる」ことは不可能だと思い、「断る」ということと「まとめる」ということに取り組み、ようやく丸1日、ないし半日の、自由になる時間をつくることができました。

でも、今度はオフィスでの自分のデスクでは集中して仕事をすることができないということに気づきました。

今のように在宅勤務ができればよかったのですが、当時はそういった概念はなく、落ち着いたのは小さな会議室の一つを独占して使って集中することでした。。

みなさんにも是非お勧めします。

1.自分がどのように時間を使っているか3週間のモニタリングをする

これは自分の仕事ぶりに対するフィードバックです。
ドラッカーは、「自己刷新のカギは『フィードバック』だ」とも教えています。自分ではなかなか気づかないものです。

2.自分でなくても対応が可能なものは部下に任せる

よく権限委譲と言いますが、その本当の目的は、自分自身がより高次元の仕事をするために、自分がやらなくてもいい仕事は部下に任せて、新しい時間を創り出すことにあります。
部下を育てるための権限委譲というのは、二次的な副産物です。

3.時間をまとめる

30分の空いた時間が4回あっても、何も成し遂げられません。
最低でも、2時間のまとまった時間を創出しましょう。

あなたは自分の時間をどのように使っていますか?

もし成果を上げたいと思っていらっしゃるのであれば、一定期間、記録してみると何か気づくことがあるかもしれません。

そして、整理しまとめることで、大きな時間の塊をつくりなさいと、ドラッカーは教えています。

「時間がない」と嘆いているあなた、チャレンジしてみる価値がありそうですね。


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