見出し画像

ショッキングピンクと肌色

中学2年くらいから高校入るまでの間
学習塾に通っていた。
きちんとした教室の様な場所ではなく
広い一軒家の客間で教えている様な所だった。
先生は40〜50歳くらいの非常におっとりとしたふくよかな女性だった。
生徒は僕の同級生が4〜5人と
一個上の中学3年生が2〜3人居た。
私は頭が悪かったのでなんとか底辺の高校
だけは避けねばと必死で勉強していた。偏差値が下がるとヤンキー率が高い高校に行かなければならない。それは嫌だった。

塾は基本的に放任主義で
課題が出されると10分くらい解き方やコツを教えてくれて終わると先生は二階の方に行ってしまう。わからない所があったら聞きに行くシステムなのだが、
意外と先輩お姉さんが教えてくれたりするので二階まで聞きに行くことはあまりなかった。
そんなある日の事である。
その日は少し遅れて塾に到着すると
私の同級生2人(男子)
それと先輩お姉さん2人
が漫画の話で盛り上がっていた。
当時流行っていた稲中卓球部 である。
私も大好きな漫画だったので
すぐ話に加わった。
そうして話しているうちに稲中の【卓球拳】の話題に、お姉さん達は
『あれ、ただの野球拳だよネ、ウケるぅ〜』
とテンションが高めだ。
僕は1巻しか読んでいない為、話について行けなかったがなにやら楽しそうなので
黙って聞いていた。
気がつくと稲中の話は終わり、
なぜか野球拳の話になった。
『野球拳ってやった事ある〜?』
『ないない』
『あれって本当はどんなルールなの?』
話は盛り上がっている。
するとロングヘアーのお姉さんの方が私に『んふふ、野球拳ってぇ、なんだか分かる?』
といやらしい目つきで聞いて来たのだ。
ロングヘアーのお姉さんは風邪でもないのに
ほっぺたがいつも赤かった。
中学の時の私と言ったらクラスで1番身長が低くちょっとぽっちゃりしたサラサラヘアーの福耳お坊ちゃんだったので、
ロングヘアーのお姉さんは私のことを
からかおうと思ったんだろう。
私は『うん、知ってるよ!
男女一対一でジャンケンして
負けた方が服を一枚づつ脱いで行くんだよね、でどっちかがパンツ一枚になったら負けなんだけど、よく女の人は負けた時に靴下とか脱ぐ人いるんだ。これはルール違反ではないんだけど、やると場が冷めるんだよね』
と説明する。
お姉さん2人はびっくりして笑い出した
『詳しい〜エロガキじゃん!お前田中だろ!』
田中とは稲中卓球部の登場人物で
小柄のスケベ中学生である。
そこから私はなぜか田中と呼ばれ始める。
余談だがその後、私は高校時代にも田中と呼ばれる事になるのだけれど(私の高校時代の身長が爆笑問題の田中さんと同じだったから)
田中という苗字と私は何かと縁が深い様である。
話を戻して、
私はトゥナイト2で得た野球拳の知識を披露した所で
ロングヘアーの茶髪お姉さんの方が
『やってみる?』と言い出した。
もちろん野球拳のことだ。
私達中2男子は一瞬固まってしまい
『ん?』となったがKちゃん(小柄なエロ男子)が『やるやる!』と言ってくれたので
とてもありがたかった。
いよいよである。セクシーナイトの始まりだった。

ここから先は

2,935字
この記事のみ ¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?