マガジンのカバー画像

セントビンセント日記

441
カリブ海はセントビンセントでの日々のブログ。青年海外協力隊(JICA海外協力隊)2019‐2021 として駆け抜けた2年間で見聞きして考えたことをつらつらと。南国の風を添えて。 … もっと読む
運営しているクリエイター

#国際協力

協力隊トークライブで話したこと(たぶんこれが最終報告になるんだろうな)

協力隊トークライブで話したこと(たぶんこれが最終報告になるんだろうな)

先週行われたJICA関西主催の協力隊トークライブでぼくが話したことを例によって、noteで文字起こし的に置いておきます。(思い出しながらなので当日とは多少違ったことを書いてます)

Microsoft Teamsを使ってやったのですが、画面にカメラオンの人が見えず、反応が探れなくて自分の話がウケてるのか、スベってるのかわからないのがしんどかったですが、その前に行われたリハーサルで、JICAの推進員

もっとみる
少しずつですが、続々と青年海外協力隊の再派遣が進んでますね:セントビンセント最新情報を添えて

少しずつですが、続々と青年海外協力隊の再派遣が進んでますね:セントビンセント最新情報を添えて

先月に自分のJICAとの2年間の契約が終わったのもあって、ぜんぜんニュースを追ってなかったんだけど、協力隊の再派遣情報が1/29に更新されていて公開されました。

詳しくは上記リンク先の公式情報を参照してほしいんだけど、カンボジア、ケニア、セルビア、タイ、中国、ベトナム、ラオスが既に再渡航済みでなにも問題がなければ新しい隊員も現地入りする、というのは知っていたんだけど、新たに以下の国で再渡航が決ま

もっとみる
悔しいけれど、ぼくの協力隊活動は負けが確定しました…

悔しいけれど、ぼくの協力隊活動は負けが確定しました…

青年海外協力隊で待機延長組でリモート支援をがんばってます、yukiです。

一時退避してからリモートでできることをやるのと、青年海外協力隊の広報活動や、可能であれば国内で地域活性化なり産業支援に取り組んでいます。

それで、ぼくの派遣先であるセントビンセントの人たちと日々連絡を取り合っているんですが (これは何気にすごいことです)、先日ボソッとこんなメッセージをもらいました。

送り主は盲目の人な

もっとみる
コロナ禍での観光のビジネスモデルがわからない…

コロナ禍での観光のビジネスモデルがわからない…

ぼくは協力隊の待機延長を選択しました。なので引き続き協力隊の身分のまま。

いろんなJICAとの契約のこととか説明するのがめんどくさいので今回はしませんが、なんとか遠隔で支援ができないかとなってるんだけど、なにもできる気がしないので非常に困ってますよ、という話を今から長々とします。

ぼくが派遣されていたのは視覚障害者協会なので、zoomだろうがなんだろうがオンラインどうのこうの言われても、彼らは

もっとみる
JICA海外協力隊トークライブにでます

JICA海外協力隊トークライブにでます

宣伝です。

JICA関西が主催する「JICA海外協力隊トークライブ~現役JICA海外協力隊とともに、これからの国際協力を考える~」に現役隊員の1人として登壇します。

詳しくは上記のリンクをチェックしてみてください。

ぼくは6/28(日)10:00~12:00の回に登壇予定となっています。

まだどういう形式でのトークライブになるのかは詳しく決まってないところもあるので、なんとも言えないですん

もっとみる
新型コロナで中南米のギャング対策が無に帰す可能性もあるのね

新型コロナで中南米のギャング対策が無に帰す可能性もあるのね

久しぶりに中南米のCovid-19の状況を見てびっくりしました。というかブラジルがすごいことになっていてびっくりしました。日本時間の15日時点で感染者数20万人、死者数14,000人。

ブラジルがどれだけの医療レベルでどの定義でカウントしてるかわからないのでそれがすべてかどうかはわかりません。エクアドルのある県ではコロナ関連死が240件に対して、例年に比べ総死亡が10,200件の超過死亡があった

もっとみる
第2外国語なに勉強するのが良いのか聞いてみたんですよ

第2外国語なに勉強するのが良いのか聞いてみたんですよ

近い将来、国際開発の仕事がやりたいと思ってるので、専門性があることと英語をマスターするのは前提として、その職を手にする確率を上げるためにもうひとつ言語(≒ 国連公用語)できるようになった方が良いよという雰囲気がそういった業界で働くことを目指す人たちの中にはあります。

そんなわけで、いろんな人に話を聞いてみた(N数<10)んです。いまのところの結論、別になんでもええやろです。この言語がコスパ良いで

もっとみる
君は全然不満を言わないね、なんでそんなにポジティブなの?バーンアウトしないの?

君は全然不満を言わないね、なんでそんなにポジティブなの?バーンアウトしないの?

よくそんなことを言われる。

現場を知ってもまだ国際開発・国際協力続けようと思うの?、なんで地球の裏側まで来て日々ぼったくられて差別されて小ばかにされてても現地の人のために働こうと思えるんですか、虚しくならないですか?だってぜんぜん変わってないじゃないですか…。

一時退避中の暇な身分だから隊員同士で通話をする機会がそれなりにあって、これからどうする?みたいな話のときにはこうなる。

ごもっともだ

もっとみる
Yukiが帰ってからね、こっちの状況も慌ただしくなってきたよ

Yukiが帰ってからね、こっちの状況も慌ただしくなってきたよ

ぼくはセントビンセントで1人目の感染者がでた翌週に退避した。セントビンセントにはJICA事務所がなく、調整員を始めJICAのスタッフもおらず何かあったときの対応がとれないのと、現地の医療事情が他国と比べてもあまりにも脆弱だからだ。本営はプライオリティ高めに設定していたらしい。

だから、ぼくがセントビンセントを離れるとき、理解はしてもらえていたけれど「まだここじゃそんなに問題になっていないのにな」

もっとみる
国内問題と海外の問題どっちに取り組むべきですか問題にきちんと答える

国内問題と海外の問題どっちに取り組むべきですか問題にきちんと答える

この前のnoteで結局、前途ある若者の質問になんと答えたのか書いていなかったので改めて、ぼくの現時点での考えを。

では質問から改めて。

自分は昨夏に交流プログラムでアフリカにいって児童と触れ合ってきました。国際協力に興味があるものの、日本国内にも問題がたくさんある中で、その人たちのことをおいて、海外の知らない人を支援するするのは正しいことでしょうか。また、交流プログラムは個人的には楽しかったで

もっとみる
国際協力なんて誰でもできる世界一簡単な職業なんだから、誰だってできるよ

国際協力なんて誰でもできる世界一簡単な職業なんだから、誰だってできるよ

しばらく前に、高校生から質問をもらった。

自分は昨夏に交流プログラムでアフリカにいって児童と触れ合ってきました。国際協力に興味があるものの、日本国内にも問題がたくさんある中で、その人たちのことをおいて、海外の知らない人を支援するするのは正しいことでしょうか。また、交流プログラムは個人的には楽しかったですが、これは何の意味があるのか、役に立ってるのか、自分なんかが何ができるんだという思いもあります

もっとみる
現場を知らない人の善意の意見ってろくなことがないよね

現場を知らない人の善意の意見ってろくなことがないよね

親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしている、のは坊ちゃんだけど、そういう世間知らずのお坊ちゃんって全てを水の泡にしかねないパワーを秘めているんだなと思った話。

*****

兵役のある某国の友人から最近聞いた話。

兵役のあるSK国では一定の年齢になると健康な男子は兵役がある。

けれど、大学での成績優秀者は代替措置として援助機関で海外プロジェクトのサポート業務に従事することができる。

ぼく

もっとみる
現場って制度的な問題を属人的に解決してるから脆弱

現場って制度的な問題を属人的に解決してるから脆弱

教員の現職参加できてる人たちの帰国シーズンが来てる。彼らは4月からともすれば担任を持つ人たちで、帰国後数日のちに職場に復帰することになる。派遣時期にもよるのかもしれないが、7月くらいに2年の任期満了でもこの時期に任期短縮というかたちで帰国する。

そういう流れはぼくは知っていてから、彼らはほんとにただのボランティアで、この協力隊の経験を今後のキャリアにどうこうする、みたいな人たちじゃないんだろうな

もっとみる
求められた成果が出なければ帰る。当たり前だけど厳しいね

求められた成果が出なければ帰る。当たり前だけど厳しいね

セントビンセントで仲良くしてる台湾人の友人が帰ることになった。彼の契約は3年間でぼくと同じ時期の2021年2月までだったから、10カ月くらい任期を残しての帰国となる。

台湾の援助機関はICDF(International Cooperation Development Fund)。セントビンセントでは主に医療 (主に糖尿病対策) とバナナの栽培の支援を主にやってる。

そのぼくの友人はプロジェク

もっとみる