いざなぎ超えても最弱の景気(追記)

昨日(13日)の記事に対し、以前から折に触れご指導いただいているF先生から「一人当たり成長率で比較した方が良いのでは」というご指摘をいただきました。ということで、下の図のように、人口1人当たりの成長率で比較してみました。近年は人口減少社会に突入したので、平均成長率は若干上がったものの、印象はそれほど変化しません。

自分で計算してびっくりしたのは下の図です。労働力人口1人当たり実質GDPでみた平均成長率ですが、今回はずば抜けて低い結果になっています。これは、(1)1998年以降、労働力人口が減少傾向にあったのが、13年以降(すなわち今回の景気拡大局面)は増加していること、(2)そうした労働力が、医療・福祉分野というどちらかといえば労働集約的な産業に多く吸収されていること、(3)短時間労働が増えていることーーなどが影響しているのではないかと思われます。

いずれにしても、今回の景気拡大の弱さは人口1人当たりで観察してもゆるぎないようです。

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