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約束のケージって知ってますか?

兵庫県の県鳥であるコウノトリはこないだ野生で飛んでいる鳥たちが200羽を突破しました。つい最近わが通勤路の田んぼにも飛んできたらしく、見たかったなぁと思ってるところです。でも豊岡あたりに行けば道端のそこここに見ることができて、ちょっと感動しますよ。エサがいっぱいいてちょこっと人間もいる環境がお好きみたいです。人を怖がらないところがいじらしいような気がします。
約束のケージというのは1965年に絶滅寸前のコウノトリを保護して人工飼育を始めた時に、飼育員さんが「いつかきっと野生に返してあげる」と約束したから。でも保護されたコウノトリたちはどんなに心を込めてお世話しても繁殖に成功することなく野生のコウノトリも次々に死んでいき、1986年には日本最後のコウノトリがケージの中で死んでしまったのです。
今繁殖を続けているコウノトリはロシアから譲ってもらった幼鳥たちを長年育てて、ついに人工繁殖に成功した何十年の努力の結果です。兵庫県民にはよく知られているこの話は涙無くしては語れないものです。日本のコウノトリたちは農薬や化学薬品で汚染された日本の環境で体に水銀を蓄積した結果絶滅に至ったのです。
なんで今頃こんな話を書いているかというと、人類はコロナ禍で大変な思いをしていると思っているけれど、それはちょっと了見が違うんじゃないかって思って。
兵庫県でも感染者がどんどん増えて、この夏はどこにも行けそうにないし、我が家では母の1周忌がどんどん日延べになってしまっている。(集まる親せきが全員都会の住人だから、とても来てくれとは言えない)でも人類が活動をちょっと自粛したら水も空もきれいになり、コウノトリものんびりとそこら辺で楽しんでいる。すこしだけ地球本来の姿に戻ったような気がする。悪いのは新型コロナウィルスじゃなくて、それを自らばら撒き大騒ぎしている人類の方だと思います。経済活動が停滞して大変だというのはわかりますが、身の程をわきまえた範囲に縮小するべきと思います。そんなにお金が無くても暮らしていけるように、暮らし方を変更すればいいと思います。別に都会じゃなくても暮らしていけるとわかったから、田舎に引っ越して自分の食べるものや必要なものは自分で作り近所の自然を楽しみ、旅行はとっておきの稀な楽しみとして残しておいたらいいんじゃないかしら。昔の人のように。
まあ、私のように田舎に暮らしているけど野菜を作る能力がまったく無い人間もいるから、そこは物々交換で暮らしていけるように何か他の人の役に立つものを作って生きていくということで。

赤穂緞通工房ひぐらしG wrote

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