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これからポッドキャストをはじめたい方に、僕がおすすめしているサービスについて

はじめに

にわかにポッドキャストを含む音声コンテンツが、にぎわいを見せている。

日本と比べてすでにポッドキャストが多くの国民に認知されている米国では、2020年現在 YouTuber の次に Podcaster なる職業が本格的に誕生しかねない(あるいは既にしている)勢いで、 昨年米国のフォーブスが発表した「ポッドキャスト配信者の推定収益ランキング」によれば、1位の配信者は日本円で約32億円もの収益を上げている。

そしてこの熱波が遠く日本にもようやく届きはじめているような確かな熱を、最近になって急激に実感するのだ。

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ポッドキャストの未来に寄せる期待と危機感

僕ら Tocinmash がポッドキャストを配信するようになって今年で14年目。普通の方に比べればその界隈の情報にきっと敏感ではあるが、しかしそれを差し引いても、音声コンテンツに関するニュースは各方面で存在感を増しているように思う。

いくつか挙げるなら『VOGUE JAPAN』が音声コンテンツをスタートさせたのは記憶に新しく、VOGUEに限らずファッションメディアで言ってもELLEなど、そのほか有名どころの大手メディアがいま続々と音声番組を立ち上げている。

別角度では「ヒプノシスマイク(日本の声優陣によるプロジェクト)」が「特定の番組を目的にSpotifyに新規登録したユーザー数」で世界一になるなどのニュースが最近のトピックで、長くポッドキャスト界隈に親しんできた僕などはここ数年の勢いを、それこそ乗るしかないこのビックウェーブのような「期待感」として見ていて、同時に漠然とした「危機感」とも感じている。

それは、圧倒的な分断化への危機だ。

いまの日本のポッドキャストを「海水浴場」に例えてみる。穏やかな気候とそれほど人も多くない居心地のいい浜辺には、多くの配信者が寝そべっている。そこにはポッドキャストを愛するリスナーも多くいて、皆で小さなビーチながら楽しく遊んでいる。── そこに突如、津波のような衝撃がやってくる。

具体的にはいま YouTube で実際に起きているようなことが、芸能人やスポーツ選手、有名インフルエンサーといった「既に多くの支持者を獲得している人の上陸」が、一気にやって来るのではないか。
それは平和だったビーチをものすごい勢いで一気にかっさらい、木をなぎ倒し圧倒的なエネルギーで砂浜を拡張する。するとどうなるか。
この時なんとか必死にしがみつくことのできた配信者だけが、浜辺でとどまることを許され、その他の多くの配信者は、陽の当たらない海底深くへと沈んでしまうのではないか。

その時起こるのがまさに圧倒的な二極化だ。人気ある番組はより人気を増すだろうが、この時しがみつけなかった番組は、今以上に露出の機会をきっと奪われる。

もちろん、あくまでこれは僕の憶測に過ぎないが、まさにいまが「頑張りどころ」のような気が個人的にとてもしている。

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■Anchor

と、前置きが長く文字通り「湿っぽい」空気になってしまったところで(笑)そうは言っても人が増えることは当然悪いことばかりでもなく、最近では「ポッドキャストを配信してみたい」という相談を受けることも多くなった。

ひと昔前と比べても、いまはスマホ一台で「収録・編集・配信」まで出来るようなアプリやサービスも続々登場している。単刀直入に言ってしまえば、僕などは直接相談を受けた方については、最近はひとまず「Anchor(アンカー)」をお勧めしてしまうことにしている。

Spotifyが買収したことでも話題になったこのサービス。
この Anchor がこれからポッドキャストを始める方などにはまあきっと便利で、いままでボトルネックになっていた「ポッドキャスト教えたいし始めてほしいのにいろいろややこしくて結局挫折しちゃう問題」のすべてを解消してくれている。適当にざっと良いところを挙げてみても、これだけある。

●容量無制限で、かつ無料で使える
●スマホ/タブレット/PC など様々なデバイスから簡単に配信できる
●自身の番組の視聴状況の閲覧や解析が簡単にできる
●ボタンひとつで各プラットフォーム(iTunes / GooglePodcast / Spotify / 他)へ一括配信できる(*)

この他にも、別のアカウントの方とコラボで配信できる機能だったり、リスナーからサポートを受けられる機能が付属していたりと、長くポッドキャストを配信している僕からしても、ひとまず間違いない充実した内容だ。
(*)特に最後の項目とか、まずこの内容がどういう意味なのかを説明すること自体大変だったのに、なんというか、もう、とにかく素晴らしい。

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■Radiotalk

そのほかにも「スマホ一台で」と言えば、RadioTalk なども忘れちゃいけない。

スマホにアプリをDLして、録音ボタンを押すだけで配信可能。
配信者は「トーカー」と(どうやら自然発生的に生まれたらしい?名称で)呼ばれ「匿名OK・顔なしOK・思うままにトーク配信」との世界観のもと、リスナーはお気に入りのトーカーとコミュニケーションしたりしつつ、投げ銭的なことで支援できたりと、独自のコミュニティが形成されている雰囲気がある。
自身の番組を知ってもらう可能性が多くある場がすでに用意されていることは、初めて番組を立ち上げる方にとっては追い風であり、格好の助走になる。

ちなみにこのあたり個人的に「ツイキャス」や「SHOWROOM」といったライブ配信プラットフォームに似た雰囲気をとても感じる。(からこそ、古くからポッドキャストに親しんできた層などにはもしかして、違和感を覚えるところかもしれない)

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さいごに

上記に挙げたほかにも「SPOON」や「Audiobook.jp」さらには一応「Voicy」なんかもあったりして、このあたりはそれぞれ違う空気感があるので、ぜひ色々と散策して自分に合う場所を探してみてほしい。

そんな少し前にはなかったようなサービスが、どんどん音声コンテンツの新しい受け皿となって、音声コンテンツを取り巻く環境は確実に変化している。そしてポッドキャストの定義すら、どんどんと変容していく。

そんな中、その変化をいかに面白がれるか、また順応できるか、みたいなところは、特に僕らのように長くポッドキャストを続けてきたような人にはきっと「分かれ目」だったりして、つまりは「おれらの時代はこうだった」みたいなオモリをいかに華麗に脱ぎ去れるかどうかが、とても大事な意識に思う。さもないとそのオモリごと深海へ沈んでしまう可能性すらあるのだ。(これはきっとポッドキャストに限らないけれど)

僕らもそれなりの歳になって、続けること以上に変化することを意識することが増えた。しかし変化に抗うのも悪くない。なのでそうは言っても「本当にこだわった番組作るなら、やっぱスマホ一台じゃなかなかむつかしかったりはするよね」っていう話を次回はしたい(笑)

つまりは日々アップデートを繰り返す Tocinmash の収録環境・機材(対面編・リモート編)の一式を次回は赤裸々に公開します。どうぞお楽しみに。

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お読みいただきありがとうございます。 ギターケースをひらいた気分で書いてます。

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Tocinmash - https://tocinmash.com にて、主にポッドキャスト番組を製作・配信しています。

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