コロナで酒米農家、大打撃。

緊急事態宣言で自粛ムードが高まり、日本酒業界に激震が走っている。

居酒屋の休業により日本酒の需要が激減し、酒米の生産に大きな影響を与えている。酒蔵と米農家は1年契約を行っており、1年間の酒米仕入量が決まってる。すでに、20年度の仕入量は決定されているため、日本酒の需要に対して酒米の供給量が格段に多い。しかし、酒米の量は足下では固定されているため、需要量に原産することはできない。

したがって、今年度に余剰となる酒米は、来年度に繰り越されることになるため、必然的に来年度の生産量は減少する。

このような状況になると、米農家は打撃を受ける。今年の日本酒の需要が半減すると、単純計算では、来年度の酒米の需要量は半減する。当然、米農家は「お得意先」である酒蔵からの収入が半減になるため、生計を立てることは容易ではないだろう。

対応策として、酒米を一般消費者向けて販売することは、挙げられるだろうか。酒米と食用の米の違いは、タンパク質の量だ。酒米の方がすくない。吟醸造りに支障を来すかららしい。そうなると、タンパク質の含有量が少ない酒米を、わざわざ購入し、炊飯して食べることは難しそうだ。

コロナ禍による飲食店への影響は、連日報道されているが、「上流工程」にある米農家にも悪魔が押し寄せていることを知ってもらいたい。

#COMEMO #NIKKEI

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