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ちょっと息抜き

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書き終わって、自分で笑ってしまったエッセイ。 ちょっとブフンッ笑いたい時に。 私が私をお勧めしてみるマガジン。
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記事一覧

サムライシフォンケーキ

サムライシフォンケーキ

社会人になりたての時。
もう20年近く前の話しだ。
私はサムライと仕事をした。

その年、私は会社で、巨大な、ある機械のオペレーターになれ!と言われた。
海賊王になれ、と言われるのと同じぐらい、訳が分からなかった。

それは、日本で初めて導入される機械だから、君みたいに、なんの予備知識もない子の方が扱いやすいと思う。
そんな社長の独断で、急に、巨大な機械と共に働くことになったのだ。

そんな無茶な

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2005 チリンチリンの乱

2005 チリンチリンの乱

赤の他人が共に暮らし、家族としてひとつの社会を作っていく。
よく考えたら、大変なエネルギーを使うことだし、族長の座を巡って大きな争いもひとつやふたつ、その歴史にあっておかしくない。

山崎まさよしだって、夏がダメだったりセロリが好きだったりするよね〜と言っている。
他人なのだから、否めないことはある。
我が家では、夏やセロリに異論は無かったが、チリンチリンは否める事件があった。

結婚した当初。

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妄想はきっと、ワクチン副反応を凌駕する②

妄想はきっと、ワクチン副反応を凌駕する②

2回目のワクチン接種を受けてきました。

ええ、怖かったんです、とても。

だって世間の皆様が、2回目の方がしんどいって。

病院の先生も言っていた。
「2回目の反応の方が強く出る人多いんで、ゆったり無理せず過ごして下さいね」

だけど、打つこと自体に恐怖はなくなっていた。
2秒、「チクッとしますよー」と言ってもらっているうちに終わるのだ。
そして、その後の対処の仕方は知っている。

そうさ。

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山吹色に、小さな黄色のエンブレムを。

山吹色に、小さな黄色のエンブレムを。

まだ娘が今よりずっと幼い頃。
スーパーで刺身を買うと、頬を蒸気させて言っていた。
「このタンポポちょうだいね!」

ふふふ、これは、タンポポじゃないんだよ。
お母さんも、子供の頃は、タンポポって思っていたんだけどね。

私は、4歳まで、大阪の母方の祖父母の家で、両親と暮らしていた。
4歳になると、父の故郷、茨城県へ移り住むことになり、駅もスーパーも徒歩圏内の暮らしから、最寄りのスーパーまで4歳児を

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リング、あるいは舞台に降臨する我が家のぬか床

リング、あるいは舞台に降臨する我が家のぬか床

つる・るるる部長によって発足されたぬか漬け部に入部したとき子です。
つるさんのぬか床愛に魅せられました。
それでも、しばらくは遠くから眺めているだけだったぬか床。
しかし、気付けば溢れるぬか床愛が私にも。
そんなわけで、ぬか床の布教をしたく、参上しました。
以後、宜しくお願いいたします♪

さて。
私と無印ぬか床との出会いは唐突でした。

あの日から、私は、くる日もくる日もぬか床に語りかけ、あるい

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妄想はきっと、ワクチン不安を凌駕する。

妄想はきっと、ワクチン不安を凌駕する。

ワクチン接種を受けてきました。

ええ。怖かったんです、とても。

だって、私は妄想族。
ワクチンを打ったことによる副反応、そして人類の危機、はたまた超能力を備える可能性、あらゆる妄想をしつつ「20XX年、人類は危機に瀕していた…」と脳内ナレーションが流れてしまう。
あのアキラが現実に…!(観てないけど)

そして、想像する痛み。

昔、尻に注射をされたことがある。
こいつが痛くて、私はいい歳なの

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無印から始まる伝説もある

無印から始まる伝説もある

あ、あなたは、代々受け継がれし伝説の…あの継承者ではないですか!?

いえ、違います、無印良品です。

で、でも、伝説の者しか引き抜くことの出来ない、翡翠の剣を抜いているではないですか!?

いえ、これは、きゅうりです。

では、この、純白の盾を持つ者は…!

落ち着いてください、大根です。

そのもの青き衣をまといて、金色の野に降り立っているではないですか!

それは、ナウシカです。

…トトロ

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『TOKYO MER』にささぐ、我が家の緊急オペ

『TOKYO MER』にささぐ、我が家の緊急オペ

オーケー。まず、野菜室から行きましょう。

今日中に食べる物、3日以内に食べる物、今週いっぱいいけるもの、すでにアウトになってしまったもの。

それから肉、魚類もチェックお願いします。
あと、こんにゃく、豆腐、チーズ、盲点になってると思いますので、必ず、連絡取ってください!

夏休みだ。
夫の休みも今期はとにかく長かった。
豪雨が続き、避難も考えた我が家では、まとめ買いもちょこちょこ行われるうえ、

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セミが叫んでいることは。

セミが叫んでいることは。

私は夢を見ているのかもしれない。

私の幼少期から今に至るまで、出会った全ての人たちとのことも夢の中の出来事で、自分の存在意義だとか、なぜ生きるのか、そういった小難しいことを考えるのも、全て夢の中のことなのかもしれない。

そして、いずれ自分が死んだと思って棺桶に入れられる。
冷たい、硬い、棺桶に入って、もう2度とこの世に戻ることはないと認識する。

永遠の眠りにつく…
私の人生は、幸せだったか、

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夏、ラピュタを探して更新減ってます。

夏、ラピュタを探して更新減ってます。

私は今、水の中にいる。
…多分。

日中に、あなたがこのnoteを読むのであれば、この夏、私は水中に漂っている可能性が高い。

夏だ。
夏休みなのだ。
この季節に、黙って暑さに耐えているわけにはいかない。

私は、40歳を超えてなお、
プールが大好きだ。
いや、海も川も好きだ。

20歳を過ぎても、私は、当たり前のように茨城の川で泳いでいた。
水辺ではしゃぐ?
いや違う。わりと本気で泳いでいた。

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太陽エネルギーをもつ大家さん物件に住んでいる

太陽エネルギーをもつ大家さん物件に住んでいる

広島に住んで7年が過ぎようとしている。
7年、私はこのマンションの住人ということになる。
築年数はもう20年を過ぎ、決して新しくはないのだが、ここには太陽がございます。

その太陽に想いを馳せたくなったのは、この記事を読ませていただいたから。

つる・るるるさんのこの記事を読んだ時、
「ん?ここの大家さん、うちの大家さんと同一人物なんじゃない!?え、ひょっとして、つるさんと私は、同じところに住んで

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研修医は志村と加藤

研修医は志村と加藤

私は、ステージに立つ。

フラを踊れるイベントがあった。
このご時世だ、イベントはどんどん、中止や延期を余儀なくされる。

だけど、屋外のステージを用意してくれる主催者様が現れた。さては神様ですね?
そして、久々のイベントに、我がインストラクターは、生花を用意してくれた。さては天使ですね?

生花を髪につけていただくと、途端に魔法がかかった気分になる。
みずみずしい草花を身につけることで、背筋は伸

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アリエッティ、それは借りない方がいい

アリエッティ、それは借りない方がいい

昔、まだ新婚だった頃。
もやしを湯がいたお鍋の蓋を取るまえに「ね、この匂い嗅いでみて!」と、さも美味しい驚きがあるよ♡みたいな前振りをして、喜んで鍋の前に顔を突き出した夫の前で蓋を取り、
「この湯気、嗅がない方が良いってTVで言ってたー」(テヘペロ)って言って「コラコラ〜!何嗅がせてるんだよー♡」みたいなやりとりをしたことがある。

なぜ、もやしを湯がいた湯気を嗅がない方がいいのか、さっぱり覚えて

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沈黙を破る戦いは、いつだって突然はじまる

沈黙を破る戦いは、いつだって突然はじまる

人類を、人見知りとそうじゃない人にザックリ分けたならば、私は、そうじゃない人に入る、と思う。

ただ、全く人見知りしないかと言えば、沈黙が怖くて、わーわー喋ってしまうタイプの人見知りで、一見、全く人見知りしない人にみえているだけなのだ。
私の内なる魂は、わりと、どえらいことになっている。

そのことを踏まえて、聞いていただきたいのです。
『もしも世界が2人だけになったら』

ハンザディンギーという

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