そうだ、詩を書こう

あ、詩を書きたい。
先日、唐突にそんなことを思った。
短歌や川柳ではなく詩だ。なぜに詩なのだろうと自問自答してみる。

詩ってなんだか気取ってて苦手なんだよね。「私の個性わかります?」みたいな一見控えめそうだけど自己主張強めな単語並べて作者が悦に入ってる姿見え見えだし。それ読んでも意味わかんなし。それに「あーこの人素敵な詩を書くなあ……」ってわかった風な顔する詩の読者が嫌い。谷川俊太郎読んでもマジ意味わ感ねえし。宮沢賢治も何言ってるかわかんねえし。

詩って雰囲気だけじゃん。

なので本を読むようになってから詩だけは敬遠していた。そんな詩を今は書きたいと思っている。これは事件です。どうした、俺。
きっと、それは詩は自由だからだ。川柳や俳句、作文などと違いルールや"てにをは"とか気にしなくていい。そんな自由さを含んでいるからだ。僕は文章を書くことにとても苦手意識を持っている。前回のノートにも書いたと思うんだけど、的確な言葉が出てこないし、書いたそばからもっとわかりやすかったり、面白い表現方法があるんじゃないかって不安になる。それに文章の構成が全く持ってなっていない気がして気が滅入る。

でもさ、詩ってそれら全部気にしなくていいんだよね。
いや、正確にはなんかルールとかテクニックとか色々あるんだろうけど、そんなの関係ないんだっつーの。と思うようにしている。

何かを書きたい衝動だけはある。でも書きたいテーマが見つからない。じゃあ、その衝動を利用してその瞬間書きたいことを書けばいいじゃん!それなら詩がもってこいじゃん!ってわけである。

いま最果タヒさんが詩の世界で大変話題になっている(いまや詩の世界だけじゃないかも)。僕はタヒさんがなんか好きだ。理由はわからない。名前がおしゃれだから好きってことはわかるんだけどそれ以外で好きな理由がわからない。
タヒさんの詩はいくつか読んだことあるけど全く良さがわからないなんでこれが評価されてんの?本気でそう思ってるくらいなのになんか好き。

雑誌『公募ガイド』で詩の特集をやっている。インタビュイーがタヒさんだった。詩が書きたいし、タヒさんも好きだから本屋で立ち読みした。そこでタヒさんが色々と詩について語ってるんだけど、これがどれもよかった。具体的なことは正直もう覚えてないんだけど、確かざっくりいうと

「思ったことをテキトーに書いたら周りに詩だと言われて、自分でも何がいいのかわからないまま書いてたら評価されるようになった」

みたいな内容(全然違ってたらすみません。後日公募ガイドもう一回読み直します)。「あ、これだ」と読んだとき、腑に落ちた。そうかわけわかんなくていいのか。周りの目を気にせずかけるのが詩なんじゃないか。と。

それにタヒさんはこんなことも語っていた。

ーインタビュアー 「タヒさんは、自分が書いた詩を推敲しますか?」
ータヒ 「しません。私の場合粘土をこねて、それを投げつけて"バンッ!"ってできた形をそのままなんですね」
※これももしかしたら僕の記憶違いかもしれないので正確なこと知りたい人は公募ガイド買ってね。

これまた、「いやー、タヒさんGOOD!」って思ったね。推敲とか面倒じゃん。でも、普通文章書いたらするじゃん。でも詩はしなくていいんだよ。だって自由だから。これは決して自由を履き違えているわけではなくて、自由の中にルールがあることだって知っている。でも、タヒさんのこの考えはそんな評論家が言いそうなことを飛び越えている。素直にスゲーと思った。

だから、僕は詩を書くことにした。ナルシシズムでもいいじゃないか。稚拙な言葉や表現でもいいじゃないの。だって詩なんだもの。自由なんだもの。外野からヤーヤー言われる筋合いはないっつーの。

あ、いま急に思ったんだけど、詩と作文って何が違うんだろう?前述の文章って自分が「THIS IS 詩です」と言えば詩になるんだろうか。まあ、いいや。それはいつかわかるだろう。いつの日かわかるだろう。


わからない。なにが。あなたが。いいえ、わたしはあなたをわかっている。
わかっている。なにを。すべてを。いいえ、あなたはなにもわかっていない。
わかる事なんてあるんだろうか。それはすべてわかったふりじゃないのかな。

この世にわかることができるものなんてあるの?ないよそんなもの。わからないから、わかろうとする?それが大事?うるせーよ。かっこつけんなよ。わからなかったら意味ねーよ。

わたしはなにもかもわかりたい。わからないのは惨めだし恥ずかしい。でも私のことはわからないで欲しい。少なくても、多くの人にはわかってもらいたくない。身近な大切な人たちにちょこっとだけわかっててもらえればそれでいい。

そのために、ちょこっとだけわかってもらえるようにチョコをあげるよ。
おいしいかな?うまいかな?わたしにもちょこっとだけ分けておくれよ。



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