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火事で亡くなった二人の姉弟

みなさまこんにちは。
いつもありがとうございます。
2022年も、残すところあと数週間ですね。
冬本番になってきて、随分寒くなってきました。

今日は、そんな寒い季節に起こった悲しい出来事を話したいと思います。

葬儀社の涙

『悔しいよなー』

『本当に悔しい』

『こんな小さい子供が命を落とすなんて、悔しいよなー。』

と言って、
葬儀社の社長が泣いていました。

実際には、目に涙をたくさん溜めていた程度で、
私たちには泣き顔は見せなかったけれど、
私には、大泣きしているように見えました。

悲しくて、悔しそうで・・・


奪われた小さな命

年長さんのお姉ちゃんと
年中さんの弟くんが、
自宅の火事で命を奪われました。

施行に呼ばれ、お伺いすると
2人はお寺の霊安室に
横に並んで安んでいました。


少し、お顔は煤で汚れていたけれど、
目立った火傷などはなく、
おそらく一酸化炭素中毒で亡くなった2人。

とても、

寒い季節のご依頼

でした。

お留守番をしていた2人は寒くて、
ストーブにライターで火をつけようとして、
起きてしまった事故でした。


『パチンコだよ。パチンコに2人で行ってたんだよ』

『悔しいよなー』

『こんな幼い子供が2人・・・くやしいよ』

私たちは、葬儀社の社長の言葉を聞きながら、
ご姉弟のお顔の汚れなどを拭き、身支度を整えました。


どんなに怖かっただろうか。
どんなに苦しかっただろうか。
どんなに心細かっただろうか。

そんな2人の姿を想像するだけで、
心が締め付けられます。


留守番を子供にさせるなんていうことは、
ありがちな日常の中で
子供が自分たちの身を守るためにとった行動が、
大きな事故に繋がることは、
わかっているようで、わかっていない。

少しぐらい大丈夫だろうと、
大人の都合で考えてしまうことは
多少なりともある気がします。

それが、取り返しの付かないことになるとは
想像もしないで。

確かに、
恐ろしいことは想像をすることを
避けるのかも知れません。

でも、万が一を考えたり、
もしかしたらの先を
考えておくことは
その先の未来を守ることになるのかもと
この仕事をしていると思うことが
たくさんあります。

日本の火災事情

令和3年(1月〜12月)に起きた総出火件数は35,222件で、

総死亡者数は、1,417人でした。

その中で、出火原因の第1位は『タバコ』です。
大小関わらず、もしかしたら防げた事故なのかもしれません。


『大丈夫でしょ』

『大丈夫だろう』

『少しなら』


そんな安易な考えが取り返しの付かなくなる前に。

これから、もっと寒くなり空気が乾燥して、
火事のニュースが最も多くなる時季になってくるので、
どんな状況でも、どんな環境にいても、
万が一を考え、自分自身はもちろん、
大切な人を守るための行動をとってください。



姉弟2人で逝ってしまった子供たちの死が、
どうか他の子供達、
大人達の未来を守る力になりますように。


有限会社統美












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