見出し画像

お風呂と弾性ストッキング。

みなさん、弾性ストッキングをご存知でしょうか?

下肢がパンパンに浮腫んでた利用者さんですが、ある程度細くなったので最近から弾性ストッキング着用となりました。

で、週に1回の軟膏塗布とストッキングの履き替えで訪問していたのですが、これがまたキッツいんでしょ、履かせにくい。

とりあえず腕力と握力を活かしながら少しずつ伸ばして履かせる感じで、自己流でのコツは、少しずつ履かせながらかかとまでしっかり履かせる事ができたらあとは割と楽、みたいな何とも言えない感じなんですけど、さすがにかなりの力が要る作業だし、男性利用者さんでシャワー浴がセットだったので僕専属での対応になっているのですが、最近週2回の利用になって、シャワー浴の後に軟膏塗布とストッキングの交換になったんですよね。

週1回のシャワー浴だと結構汚れがたまるというか、本人もあちこち痒くなるみたいで、ぼそっとお風呂週2回くらい入れたらなぁ・・・なんて言ってたのですが、その希望をようやく叶える事ができたというわけです。

ちなみに、その方は半身麻痺があって本人は浴槽でお風呂に入るなんて発想もなかったようですが、備え付けの手すりもあるしバスタブの高さはそれなりにありますが、麻痺の状態と本人の筋力を考えると、介助があれば浴槽はまたげそうだし、万が一跨げなくてもバスタブに座って跨ぐ動作も出来そうだったので、週2回のシャワー浴が始まった初回の時に、試しにお風呂に湯をはって入ってみましょうか、と提案したんですよね。

そしたら、やっぱ自分は入れないよ、またげないよ、と言いつつも、お風呂に入れたらいいなぁ、という感じを感じたので、いつものシャワー浴の洗髪や洗身の介助をしている間に同時進行でお湯を張ってみたんですよね。

そしたらちょっと試してみるか、という事になって浴槽へ。
本人も手すりを持って頑張ってくれて、ちょっと介助するとしっかり跨いでお風呂に入れました。

本当に久しぶりに肩までお湯につかれたようで大変喜んでおられました。

で、週1回は浴槽でお風呂に入る事にして、来週は僕が来る少し前にお風呂にお湯を張っててくださいね、と伝えてたんですけど、その次週になった時に訪問すると、なんともうお湯を張って裸に弾性ストッキングの状態で待っててくれたんですよね。
結構嬉しかったですね。諦めていた事が出来るようになって、自分で生活の質を高めるような方向に動いてくれているのは本当に感激しました。

で、今日の本題は弾性ストッキングの履かせ方についてちょっと調べてみたので、その紹介なんです。

「弾性ストッキング」の装着方法

(1)履き口からかかとまでを縮める
(2)つま先を奥まで挿入し、先端を合わせる
(3)踵をしっかりくぐらせ、位置を合わせる
(4)たるみ・シワ・よじれがないよう注意しながら、ひざまで引き上げる
(5)1日1回以上、弾性ストッキングを脱いだ状態で観察する

看護roo!

よかった、⑤以外は出来ていました。
実際、①をしないと履かせにくいんですよね、生地が伸びないので爪先からちょっとずつ綺麗に通していかないとうまく行かないし、そもそも靴下を履かせる時って弾性ストッキングに限らずある程度まとめて履かせた方が介助しやすいです。

②は重要ですね、これ先に整えてきっちり先端を合わせてピッタリしておかないと後が大変というか、先端から徐々にシワなく伸ばしていくイメージで履かせています。

で、③も大切でかかとの部分をしっかりかかとと合わせる所までが第一段階、といった感じでしょうか。これをしておかないとその先に進めないというか、そもそも履かせられない(生地が伸びない)んですよね。

④は基本というか、介護現場で衣類のシワやたるみ、よじれはご法度なので常に綺麗にピッタリフィットして履いた状態になるまで膝まで伸ばしてました。

⑤は要注意ですね。週2回しか観察できないので皮膚状態の観察は今まで以上に丁寧に実施したいと思いました。

着用による圧迫症状の確認

血行状態の観察
皮膚状態の観察:血色、チアノーゼの有無、発赤、びらんや水疱の有無、足背動脈の触知の有無と左右差の確認、掻痒感の有無など
ストッキングの状態の観察:皮膚への食い込み、上端・下端の丸まり、上端に締めつけているものはないかなど
神経上場の観察:痛み、しびれの有無
検査結果の確認:超音波検査、血液検査など

看護roo!

今の所上記の症状はなさそうですが、着用時の皮膚観察のポイントなので覚えておきます。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?