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南海トラフを恐れて

地震大国日本。特に海辺に生まれ育った私は幼い頃から「津波」を恐れてきた。
小学校の防災訓練では「南海トラフ大地震が起きれば津波が来る」「2020年までには来る」と刷り込みをされてきた。
海に面した土地は逃げる場所が少ない。いくら防災グッズを揃えても安全な地が無ければ意味がない。安全か部屋に留まるのではなく、とにかく高台に逃げるのみ。
今は海から離れた地で暮らしているが、今後40年のうちに高い確率で大震災が起きるとしたら、自分の目で悲惨な現場を見る日が来るといいことだ。人は皆死に行くもの。しかし覚悟して人の死を見届けるのと、突然奪われるのでは話が大分違う。ここだけの話、私は親の死を覚悟している。
突然奪われても子供達の親としてしっかりと前を向いて生きていくために。
実際、病魔におかされ長くないのだ。


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