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ほぼ毎日復文(番外編)

『英語復文勉強法』の出版によって「復文」という学習法の知名度が飛躍的に向上しました。

しかし,Twitterなどの反応を見ていると,「復文」は短文を暗唱するための勉強法だと誤解されている感があるので,そうではないよというお話をしておきます。

「Chapter 0 復文とは何か」に書いたのですが,私が「復文」と出会ったのは中学2年生の秋ごろから通い始めた塾です。そこでは教科書本文(つまり短文ではなく長文)を「復文」するのは宿題のひとつでした。文章を丸々「復文」するのです。

『英語復文勉強法』は,英語が苦手な人(中学レベルから怪しい人)が大学入試レベルまで飛躍するのに必要な英文法と英単語を身に付けてもらうのを目的としていて,そのために短文から始める教材になっていますが,「復文」の素材を短文に限ってしまうのは非常にもったいないです。損です。

本書をお持ちでない方もいらっしゃると思いますので,「今後の学習について」を引用しておきます。

本書で習得した「復文」はぜひ一生続けてください。生涯の友としてください。

英文とその和訳があればすべて「復文」の題材になり得ます。辞書や英文法書などを参照した際,気になる例文があれば「復文」してください。単語帳に取り組む際に,なかなか覚えられない華語の例文を「復文」するのもよいでしょう。

英文解釈[読解]の参考書・問題集でも「復文」してみましょう。 ただ読むだけ,和訳を作ってみるだけではなく,訳例を英語に戻してみましょう。英作文の参考書・問題集でも同様です。単に例文暗唱するのではなく,日本語に訳してみる過程を加えましょう。理解度も定着度も高まるはずです。

本書では比較的短い文を扱いましたが,まとまった文章を「復文」の対象とするのも素晴らしい取り組みです。例えば The Japan Times Alpha Online では英文記事とその和訳が公開されているので,これを「復文」するのも楽しいでしょう。

好きな海外小説とその翻訳を読み比べるのは楽しみながら英語力を高める読書法です。この際にもお気に入りの箇所を「復文」してみると,作品への理解も愛も深まるかもしれません。

英文と和訳,そして紙とペンがあればどこでもできるのが「復文」 の強みです。ちょっとした空き時間にも気軽に取り組んでください。 勉強や仕事の気晴らしに,ゲーム感覚で楽しんてください。

『英語復文勉強法』

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大手予備校英語科講師であり『世界が広がる英文読解』や『英文法基礎10題ドリル』などの著者でもある田中…

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