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コミュニティナースのマネタイズ

「コミュニティナースはお金を稼げる仕組みを作り出せるのか?」

・・・というテーマは、コミュニティナースの説明会や勉強会でも必ずと言っていいほど話題になる。
2018年12月現在、コミュニティナースという仕事は診療保険の枠組みの中では規定されていない。
コミュニティナース自体は7期生まで養成され、全国に100名をこえる卒業生がいるはずだが、それぞれがどうやってお金を稼いでいるのか?は、周囲から見えにくいところだろう。
そして、その稼ぎ方も地方と都心部では異なる部分も多い。

そこで今回、都市型コミュニティナース・ダイアログという勉強会で、「コミュニティナースのマネタイズ」をテーマにしてみた。
都市型コミュニティナース・ダイアログとは、田舎型のコミュニティナースの働き方や地域との関わり方と、都市部でのそれらは異なっているのではないだろうか?という仮説から、じゃあ都市部のコミュニティナースはどうしていけばいいんだろうね?ということをざっくばらんに対話する勉強会だ(毎月第4土曜日の18時~、暮らしの保健室向河原で開催)。
今回のnoteでは、2018/12/26に開催された都市型コミュニティナース・ダイアログでの対話の内容をご紹介したい。

暮らしの保健室向河原のマネタイズ

まず最初に、一般社団法人プラスケアの収益構造について。
ここで考えるべき重要なテーマは「コミュニティナースの市場価値はいくらが妥当なのか?」ということだ。
端的に言えば、「コミュニティナースを1時間使ったら、どれくらいお金払ってもいいと思う?」ということ(ちなみに、保健師の月給は32万円、20代の看護師の月給が28万円、それに対し地域おこし協力隊として働いているコミュニティナースは20万円、というのが現状)。

もちろん、サービスの内容にもよるのは確かだ。
ただ、プラスケアにおいては、上のグラフをみてもらえれば分かるように、事業収益は20%とそれほど高くない。つまり「暮らしの保健室では稼ぎを出さない」ビジネスモデルになっている。日本では「専門職による知識の提供」というものに、基本的にお金を支払うという意識が低いことに加え、暮らしの保健室が「できる限り多くの方に気兼ねなく来てもらいたい」という、マギーズセンターのモデルを踏襲しているからだ。
マギーズセンターモデルを踏襲している結果、寄付金の割合が多くなっている。

コミュニティナースにパトロンはつくか?

コミュニティナース個人が、パトロンを募集することはうまくいくか?
これはどうだろう?筆者個人的には難しいような印象をもっている。
「だって、アーティストなどはそういうモデルで活動している人もいる」
という反論もあるだろう。
ただ、アーティストのように何らかの作品を生み出す個人への投資と、コミュニティナースのような「将来的に社会の役に立つ」個人への投資とでは、パトロン側のこころの持ちようが違うのでは?と感じる。
例えば、コミュニティナースに縁の深いデザイナー小林花さんの作品は、いずれ世界に羽ばたいてほしいというワクワクから、お金を出して応援したい!と思うけど、コミュニティナースの活動は「なるほどそれは有意義だね」とは思うけど、同じようなワクワクにはならない(左脳的・右脳的というところ)。
「コミュニティナースである」というだけでパトロンを募るのは難しいのではないか?
※写真は小林花Instagramから

コミュニティナース・ギルド

個人で稼ぐことが難しいなら、組織で稼げばいいのでは?という意見が出た。
そう、「吉本興業」的な働き方だ。
吉本興業に所属しているタレントは、吉本興業と直接的な雇用関係を結んでいない。マネジメント契約を結び、そのタレントたちをテレビやCMなどに送り出すことで報酬を得ている。そして、そのタレントたちは毎年NSCで養成も行っている。
コミュニティナースも、この働き方を基本とするのはどうだろうか。つまり、(例えば)Community Nurse Company(CNC)が全国各地の企業などから仕事を一括受注する。その仕事を、全国各地のコミュニティナースが請け負う。CNCは各地のコミュニティナースを支援し、マネジメント料を頂く…というモデルだ。
CNCを中心にコミュニティナースという職能集団がギルド的に支え合い、全体として仕事を請け負い、社会的信用を高めていければ、まさに「吉本的働き方」が実現できる。
普通の看護師の働き方が「サラリーマン的」なのに対しコミュニティナースは「芸人的」とすると構図が分かりやすくなるかもしれない。

ただ、吉本興業のタレントたちにも言えることだが「売れっ子のコミュニティナースには仕事が集まり、売れないコミュニティナースは生活できない」というのだと困る。
吉本興業の芸人たちも、キングコング西野さんをはじめとして「自分たちで稼ぎを生み出す仕組み」を自分たちで考えようとしている。
コミュニティナースも、「コミュニティナース・ギルドから得られる仕事」と「個人的に稼げる仕事」を組み合わせて、個々人のフィナンシャル・ポートフォリオを作っていくことになるだろう。
では、その「個人的に稼げる仕事」をどう作っていくか?ということは、今回が盛り上がりすぎて、次回2019年1月23日の都市型コミュニティナース・ダイアログに持ち越しになった。
次回もたくさんの方々の参加で盛り上がるだろう。
「コミュニティナースのマネタイズ」一緒に考えてみてほしい。

1/23コミュニティナース・ダイアログで語られた「個人レベルでのマネタイズ」

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