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人々を巻き込む People Centred Design|「コペンハーゲン式デザイン思考を学ぶ!1dayワークショップ」に参加しました

こんにちは、tomaです。今回は Studio Opt さんで開催された コペンハーゲン式デザイン思考を学ぶ!1dayワークショップ に参加しましたので、そのレポートを記したいと思います。

講師はファシリテータを務められたCIID(Copenhagen Institute of Interaction Design)出身の木浦さんはじめ、Taishi Kamiyaさん、平野友規さん、田端 俊也さんの4名。

ワークショップ

ワークショップはCIIDの授業で行われているもの踏襲して、以下のプロセスで行われました。

・Research
・Research synthesis
・Insight generation & Opportunity finding
・Rapid ideation
・Concept Mapping

Source of Image : People Centered Research

CIIDではこのプロセスを1週間(月曜に課題発表、金曜午後からプレゼン)という形で回すことが多かったそうです。

今回は、参加者を3〜4人でグループ化(計8チーム)、チームでアイディアを出し、リサーチ、インサイト抽出、スケッチでアイディエーションを行い、投票などを通じてアイディアを絞り込み、サービスイメージをUIモックイメージやシナリオと共に描き、最後に各チームごとにプレゼンテーションを行いました。上記のプロセス図で言うと、CO-CREATION/PROTOTYPINGの辺りまでを体験したということになると思います。
以下で、各プロセスとワークについて概要を記します。

Research:チームで何を学ぶかの材料を集める

Assumption Mapping
テーマから思いつく単語をポストイットに書き出してシェア、クラスタリング。

リサーチテーマ設定
チームとして興味のあるテーマを決定。

インタビュー作成
チームとしてキーとなる質問を3つ作成し、それらを中心にインタビューを設計・作成。

インタビュー実施
チームを インタビュアー/記録者/インタビュイー に役割分担する。インタビュイーは他のチームへ行ってインタビューを受ける。数回実施してその度に役割をローテーションする。

Research synthesis:リサーチ結果を統合しチーム全体で共有する

ダウンロード
インタビューで気がついた点をポストイットに書き出す。
・聞いたこと、見たもの(Observations)
・ユーザのニーズ、したいこと(Needs/Desires)
・ユーザの潜在ニーズ(Latent Needs)
・印象に残ったフレーズ・セリフ(Anecdotes)

クラスタリング
書き出したポストイットをチームでシェアしながら分類する。

Insight generation & Opportunity finding:リサーチ結果から今回解決することを抽出する

Insight抽出
リサーチ結果からInsight(新たな気づき)を抽出する。

Opportunity作成・決定
Opportunity = ゴール + 制約
特に重要と思われるInsightに対して「どうすれば〜できるか(HMW)」という形でOpportunityをポストイットに書き出していく。チームでシェアし決定。

Rapid ideation:Opportunityをもとにスケッチで発想を広げる

Rapid ideation
チームはファシリテータ(Insight/Opportunityの説明役)を一人決め、その人以外は他チームのIdeationに参加する。Opportunityをもとにスケッチで解決策を出していく。ブレインストーミング形式で数を出す。

Concept Mapping:解決策をまとめ具体化していく

Concept Mapping
Ideationから得られた解決策(複数を統合しても良い)をもとにデザインするものを具体化していく。サービスイメージをUIモックイメージやシナリオと共に描く。

「コペンハーゲン式」?

CIIDではPeople Centred Designという考え方が非常に重視されていて、教育からデザインまで、全てがこの考え方に基づいてプロセス設計されているとのことでした。具体的には以下のようなことが挙げられます。

人々を巻き込む
・ユーザテストだけでなくあらゆるプロセスでユーザや周りの人を巻き込む
・ときにはプロトタイプも一緒に作る
人々から着想を得る
・人々がどう生活しているか、世界をどう感じているかを理解する
・そこからインスピレーションを得て価値を作る
すべての人々を考慮する
・User Centred Designではない
・関わる全ての人々がどう影響を受けるかどう幸せになるか考慮する

今回のワークショップもこの考え方に沿ってデザインされていて、例えばアイディエーションのときにはチームメンバー一人を残して全員が別グループに移動して、他チームのアイディエーションを行ったりしました。
チーム外の人々(今回だとユーザと捉えることもできると思います)を巻き込むことで、その人達にも当事者意識が生まれることが期待できると思います。
また、今回のようなワークショップの場合、チームメンバーだとリサーチの過程で生まれたバイアスがかかることもあり、これを排除するという点で面白い手法だと思いました。

国民性や文化とデザイン思考

各チームのプレゼンを終えたあと、Q&Aの時間が取られました。やり方に特徴があって、講師・参加者全員で椅子を並べて一つの大きな輪になって、誰かの質問と木浦さんの回答を種に、講師参加者関係なくディスカッションを行うスタイルでした。これもCIIDでプロジェクトの最後に毎回行っていたスタイルとのことでした。
Q&Aはワークに関する具体的なものから、CIIDや今回学んだようなデザイン思考の実務への落とし方など多岐に渡りました。
特に盛り上がったのは国民性や文化とデザイン思考についての話題になったとき。印象に残ったコメントをいくつか挙げておきます。

・今回のようなプロセスを実務で行うとき、ユーザ価値/ビジネス価値/フィージビリティのバランシングが難しい。状況によってそのバランスを変えていくことが求められるが、例えばCIIDではユーザ価値とフィージビリティを優先して、後からビジネス価値を考えていくケースも多かった。

・文化的な側面もある。デンマークは国民性がオープンなので、ゲリラインタビューを行っても結構聞いてくれる。日本だとほぼ無視される。

・良し悪しではなく傾向で言うと、日本は成果物がアプリやモノに着地することが多い。デンマークではコミュニティの動きやあり方などに落ちることも多い。

・日本では上司に伺う、上司に証拠を求められることも多いかもしれない。上司と部下の信頼関係がキー。

このあたりについてはデザインメモさんがまとめてくださっているので、ぜひチェックしてみてください。

Q&Aやランチタイムなど、ワークショップ外でも様々な方からお話が聞け、とても勉強になった1日でした。
最後に、今回会場と運営を担当されたStudio Optさん、ネームシール、ステッカーなどすごくステキにデザインしてくださってました!Studio Optでは、定期的に講師を招いてデザインワークショップを開催していくそうなので、気になる方はぜひ @StudioOpt や 坪田さん(@tsubotax)をフォローされると良いと思います!

講師、運営、参加者のみなさま、この度はありがとうございました!

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事業会社でデザイナー。新規サービス立ち上げたり、研究開発やったりも。好きな飲物はコーヒーとトマトジュース。
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