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コロナ渦における生活の変化と、チェアリングについての備忘録 Vol.1

長い長い緊急事態宣言が明け、6月がやってきた。

梅雨のじめっと感もまだないし、千葉では昼間は暑すぎるくらいの晴天が続いている。

ちなみに、このコロナ渦であまりに状況が変わりすぎ、住むには家賃が高すぎて狭すぎる(10m2で82,000円!)都内在住の状況に疲れてしまい、4月に急きょ南千住から千葉(20m2で34,000円!)に引越してきたわけなんだけど、公私ともに落ち着かない日々が続いている。

そんな中、古巣である新潟県庁では、私が2年前から定期的に実施していた"ソトメシ"が流行っているという噂を聞いた。

新潟県庁には、「県庁の森」と呼ばれる立派な森があり、私はそこで定期的に弁当を食っていたのだが、SNSでイベント化したところ、毎回数人の賛同者が現れ、「外で飯を食う」という行為を一つのスタイルとして作った...いや、作りかけた、くらいかな。

2年越しで賛同者が現れているという話を聞いて、活動は無駄ではなかったような気もしている。

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なんでこんなことを始めたかといえば、とある一つのギアと出会ったことがきっかけだった。

それは、"アウトドアチェア"だ。

1,000円くらいのアウトドアチェアを持って外に出て、飯を食ったり、コーヒーを飲んだり、本を読んだり、考えごとをしたりすること、それに"チェアリング"という名称をつけた天才がいることを、私はデイリーポータルZの記事で知った。

椅子ひとつで世界はあなたのリビングルームに。
これは貴方と世界をもっと自由にするチルアウトのやり方です

という、日本チェアリング協会の標語に共感しまくり、すぐに実践を始めた。なんなら新潟チェアリング協会の代表(チェアマン)を名乗るようになった。

と、前置きが長くなった。

あの出会いから2年と少し、今、新型コロナウイルスの影響で変わりゆく我々の生活スタイルの中で、再度この"チェアリング"の意義を考えてみようではないか、というのが今日の本題である。

コロナの影響で我々の、いや私の生活はどう変わったか?思考の始まりはいつも"I"だ。

①職場への通勤利便性が住む場所の選定理由から落ちた、あるいは優先順位が下がった
②リモートワークの浸透により可処分時間が増え、仕事以外の時間の重要性が増した
③自宅環境の快適さの重要性が増す一方、そのプライベート環境の良し悪しが仕事のアウトプットに与える影響が無視できないレベルになった
④オンラインでのコミュニケーションが増え、距離の制約がなくなる一方、オフラインでのコミュニケーションの価値が爆上がり。

割と思いついたままに書いてしまい、回収が困難になりそうだが、続ける。

①については既に実証済。千葉からでも首都圏のクライアントとコミュニケーションは取れる。十分かと言われれば分からないが、そもそも対面で会えないのだから仕方ない。今後もある程度続いていきそう。

②、③が辛い。独り者である私は、プライベートの心の隙間を埋めるため、エビ水槽の実装に踏み切った。

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んで、④。はっきり言って、オンラインコミュニケーションはオフラインコミュニケーションとは全然違う。

あくまで、ツールが、チャネルが増えただけ。めっちゃ大事なことだけど、それでも我々は他人の体温だったり、匂いだったり、肌触りだったり、リアルな接触をDNAレベルで求めているんだと改めて思う。

仕事における時間、空間の制約がなくなっても、6割が水で構成されるこの身体というものが思考の源泉である以上、それを産み出し、維持してくれている自然との接点はなくなるはずがない。

いやー、かたい話になったねぇ。チェアリング関係ないじゃん。ここから少しずつ寄せにいく。

私がチェアリングをして思ったこと、いくつかあるんだけど、一番が、"視点・視座が変わる"ってことかな。

外で椅子に座るってことは、リアルタイムで変化する世界を、一定の固定された視点で切り取ることができるってことだ。

歩いている人の視線よりは少し低く、四つ足で歩く犬や猫よりは少し高く、行き交う万物の流転を定点観測できる。

日差しを遮る雲や、木々を忙しなく行き交う鳥や、足元を這うアリや、とにかく、普段目に入らないものが目に入ってくるわけ。

これ、増えた可処分時間の使い方としては大変高等なものだと思うのよ。1,000円のチェア一つで高等遊民よ。

んで、これからのチェアリングの可能性ってことで言えば、人との距離をカスタマイズできるってこと。

ソーシャルディスタンシングの創出に苦慮している飲食店さんもたくさんいると思うんだけど、チェアなら店内改装もいらず、少し椅子を引くだけでソリューションになるわけだな。

坪単価いくらで、席数いくつで、1時間あたりの回転数がこうで、売上はこう、みたいな計算をみんなしていたと思うのだけれども、これは可処分時間を使うタイミングにある程度規則性がある前提。

ま、揺り戻しも来ているみたいだけど、全体の傾向としては12:00〜13:00に昼飯を食わねば、みたいな決まりは少しずつ薄まっている気もするし、これからもそういう流れは続きそう。

ここまで書いて、これは今日中では終わらないことを確信したので、題名にVol.1と追記して(常套手段)、今日はこのあたりで筆を置こうと思う。

後で校正しよっと。

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