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【素的視点から#039】ちょっと過去に触れる

台風の影響だとかで、曇ったり雨がさあっとと降ったり、そんな午後。

適度な湿気と少しひんやりした風にちょっとブルーを感じると、どこからともなく、過ぎ去ったことが甦ってくる。

タイトルに書いた「過去」と文中の「過ぎ去ったこと」は、まあ、言えば同意なのだが、今は区別したい、全く違うものだと。

理由は、「過去」は決して「過去」としてひと塊にできるものではなく、実はばらばらで、しかも私のどこかに、それぞれ潜んでいるから。

「過ぎ去ったこと」は、その、潜んでいるあれらを、便宜上、そう呼んでいるに過ぎない、たぶん。

あれらの断片が、ぽろぽろとこぼれて、またちくっとして、ほろっとする。

掌で、しばらくは、ころころと転がしていたい、そんなちょっとブルーな午後。

<今日の美>

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