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初心者向け:配信で一眼カメラを使うってどうなの?

今回のテーマはライブ配信で使うカメラのお話。一眼カメラを使うのは、配信としてはどうなのでしょうか。

このテーマは先日のZoomオフ会でいただいた内容です。オフ会で出た意見も踏まえながら、今回は改めて初心者向けに内容を整理して見ました。

配信で一眼カメラを使うことに興味があった方は、ぜひご参考になればと思います。

そもそも一眼カメラとは

本題に入る前に、そもそも「一眼カメラ」ってなんでしょうか。

逆に一眼カメラではないものは「コンパクトデジタルカメラコンデジ」が挙げられます。最近ではスマホもこのカテゴリに含まれますね。

コンデジの例:SONY ZV-1
出典:SONY

一眼カメラは、この2つに比べて光を取り込むセンサーが大きいです。より多くの映像情報を取り込む=綺麗な絵を残すことができます。

また、大抵の一眼カメラはレンズを交換することができます。これにより幅広い表現ができるのも大きな特徴です。

一眼カメラの例:Panasonic LUMIX DC-GH5
出典:Panasonic

「一眼レフ」と「ミラーレス一眼」がある

実は一眼カメラにも2種類あることをご存知でしょうか。

カメラに慣れた人にとっては常識だと思いますが、配信初心者の中には知らない方も多いかもしれません。実は私もその一人でした😂笑

「一眼レフ」は内部に反射鏡があり、レンズから入った絵をそのまま光としてファインダーに投影します。そのため遅延なく確認ができ、今もなおシビアなプロの現場ではニーズがあるようです。

一眼レフカメラの構造

一方、近年の主流は「ミラーレス一眼」です。その名の通り、内部の反射鏡を省いています。光は映像データに変換されますが、筐体を小型軽量化できるメリットがあります。

細かな点ではありますが、ここを混同してYouTubeのコメントでご指摘を受けたことがありました。知っておいて損はない情報かと思います!

開発停滞のビデオカメラ

そんな一眼カメラですが、ライブ配信での利用を考える方も多いのではないでしょうか。やはり、より綺麗な映像を撮りたいのなら一眼カメラに分があると思います。

これはセンサーサイズやレンズもありますが、製品開発が停滞している状況もあります。ビデオカメラ市場は縮小の一途を辿っており、メーカーも積極的な開発を行なっていない印象です。

ある調査によれば、2018年から3年間でビデオカメラの販売台数は3割程度に減ったとのこと。デジタルカメラも減っていますが、Vlogブームなどもありまだ健闘している様子が伺えます。

最近はデジタルカメラの動画機能強化の流れもあり、ビデオカメラの新製品があまり出づらいことも理解ができますよね。

引用:「デジカメ市場低迷の戦犯は4K動画非対応の製品だった」(BCN+R)

排熱が心配な一眼カメラ

一方で、一眼カメラを配信で使うことは、手放しでオススメできる訳ではありません。

映像は綺麗ですが、やはり本来はスチル写真を前提とした筐体です。ビデオカメラに比べて小型なため、排熱が間に合わず強制終了する可能性もあります。

やはりライブ配信は何時間にも渡って使いますし、状況によっては録画しながら使う場合もあります。電源供給も必要ですよね。

そうなると、本体の温度が高まってしまい、途中で熱暴走を起こす。そんな事例は少なくありませんし、自分も苦い思い出が蘇ってきます…😂

排熱を意識した一眼カメラ

しかし、一眼カメラの中にも長時間の撮影を意識して、排熱構造が強化されているものもあります。

排熱は大きく2つのタイプがあるので、順番にご紹介をします。

アクティブ方式

「アクティブ方式」で冷却するカメラは、本体にファンを内蔵しています。能動的に排熱を促すため高い排熱効率が期待できます。

ただ、これを搭載しているのはかなり動画撮影を意識した機種です。そのためエントリーモデルというよりは、お値段高めの機種になってしまうと思います。

例えばSONYのFX3、PanasonicのGH6やBGH1などがアクティブ方式を採用しています。

出典: SONY FX3

パッシブ方式

もう一つの「パッシブ方式」は、ヒートシンクや内部構造の工夫で排熱を促します。ファンに比べれば排熱効率は下がると思いますが、それでも市場では評価を得ている機種もあります。

例えばPanasonicの「Gシリーズ」は、愛用しているライブ配信家も多い印象です。最新機種のGH6ではアクティブ方式となりましたが、今も現場ではGH3やG8も活躍している声を聞きます。

Gシリーズはセンサーサイズが「マイクロフォーサーズ」というタイプです。これは一眼カメラの中では小さめなセンサーですが、その分レンズが比較的安価なメリットもあります。その点でもGHシリーズは人気な印象です。

ズームはビデオカメラに軍配が上がる

一方でビデオカメラには、軽快なズーム操作のメリットもあります。

一眼カメラでズームをするには、そもそもズームレンズが必要です。またレンズを回しての操作が必要ですし、レンズの回転も引っ掛かりや重さが変わることがあります。

一方のビデオカメラはズームが前提の機種で、操作もレバーを押すだけで簡単です。ズーム速度が調整できる機種も多く、状況に合わせて誰でも簡単にズームができると思います。

一眼カメラも「パワーズームレンズ」などやズームモータを使うことで、近い操作を実現することもできます。ただ、それならばビデオカメラで良いシーンも少なくないと思います。

やりたい配信に合わせた選択が必要

やはりライブ配信の観点では、ビデオカメラの方が安定性では勝ります。どなたにもオススメできるのはビデオカメラの方ではないでしょうか。

ですが、やはり一眼カメラはその映像美が大きな魅力です。そのメリット/デメリットを理解して、リスクに備えれば、配信を彩る演出の1つになってくれるはずです。

やはりどのような配信がやりたいのか、という前提が大事な気がします。ぜひ配信に合わせて、カメラを選択いただくご参考になれば嬉しいです^^

Zoomオフ会でも盛り上がりました

この記事は、先日のZoomオフ会がきっかけとなりました。

オフ会では一眼カメラの質問をいただきました。それについて参加者の色々なノウハウが共有され、とても盛り上がったテーマとなりました。

↓のリンク先にはアーカイブ動画も公開しており、29:58からご覧いただくことができます。ぜひ併せてご覧くださいませ!

余談

この記事を書くに当たりSONYの定番ビデオカメラ「HXR-NX80」を見たら、なんと販売が終了していました。おおお、これはショック。。

先日はJVCがビデオカメラの撤退を発表していました。どんどんビデオカメラが減っているのは、ライブ配信界隈としては悲しさがありますね。

出典:SONY NXCAM


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