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お父さんが白血病になりました。〜ある家族看護の記録

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13歳と10歳の子どもたちを残して、お父さんが急性骨髄性白血病で入院しました。親族の僕が、家族看護に入っての記録集。
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2019年4月の記事一覧

ダンボール工作の連休

ダンボール工作の連休

パパさん、元号ウィーク中は自宅療養。5月6日に再び病院へ。
つまり我々一同は、大型連休を自宅で過ごす。

この機会に、弟くんが「ダンボール・ジュースサーバー」を稼働させました。

横倒しに仕込んだペットボトルの横腹に、あらかじめ穴を開けておく。そのジュースタンクを、右側のレバーで半回転させて、横穴を下向きにして、そこからジュースが、落ちる…という。

炭酸飲料で何回か乾杯。

ここで暮らして4ヶ月

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悪いな、そういう仕事のスタイルじゃないんだよ

悪いな、そういう仕事のスタイルじゃないんだよ

「メールの返信が速い人は、仕事ができる人」

と勘違いしたままの輩とは、僕は一緒に何かを積み上げることはできない。

互いにストレスのない情報共有・材料の受け渡しの方法は何か? について、個別の合意が取れていれば、仕事は進む。

だからたとえば、

4つのプロジェクトにアサインされていたとして、

「基本的に議事録だけ見る。見たけど不同意…は『逆さ判子』で意思表示する(意向であって、突っ切ってよし

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むらさきのつつじ

むらさきのつつじ

気密性の高いアパートの一室が、気温27度になった。ちょっとぎょっとした。
むらさきのつつじの色が去ってから、二日ほどした昨日のことだ。

小学生の頃「ヤマツツジ」、と誰かに教わってしまって、自分の中でそこに分類されている紫がある。ホントは、ヤマツツジは赤い花だ。

その紫は、薄く透けたワイン色とでも言おうか。うす紫と薄桃を混ぜた色相だ。この写真はピンク色の濃さが出すぎて現像されている。これよりもう

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ある闘争(あるいは、好みの本を当てる局地的戦闘の数々においての全敗北)

ある闘争(あるいは、好みの本を当てる局地的戦闘の数々においての全敗北)

照 …ダメだったよ 。
『言いまつがい』なら間違いなく読むと思ったんだが、ダメだった…

四郎 あ、『言いまつがい』面白がってもらえんかったかー。

照 病院に持ってく前にさ、お姉ちゃんと弟くんと3人で一緒に川の字に寝そべって読んでさ。もう、ゲラゲラ笑ったの。

だめだったから持って帰ってきて、3回か4回読みなおした。弟くんなんか、毎日「ルパンだパーン」って、ずーっとずーっと歌ってるしさ。

四郎

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「昨日はパニックだったみたいだ、来てくれてありがとう」

「昨日はパニックだったみたいだ、来てくれてありがとう」

コンサルタントという職業は、 究極のところ何かと言うと、 お客さんとじかに話して お客さんの中の解決をつかみ出す、そういう職業だ。

僕はずっと、「 コンサルとしては仕事が遅すぎる 」「相手にペーシングしすぎる」(長々と聞き役に回る)と指摘を受けてきた。

だが、本当に本当に拙速即利が嫌だったのだ。 業績の良さ で脚光を浴びた会社が、「 築城3年落城3時間 」の速さで潰れる。 そんなことにだけは加

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「見ているうちは、牛乳は沸かない」

「見ているうちは、牛乳は沸かない」

もとは英語のことわざ。

じーっと見ていると、なかなか牛乳はわかない。

まだかーまだかーと思っていると、時間が長く感じられる。

観察者効果と注目バイアスについては、「 悪循環にはまっている、と気づいたら、目をそらす(固執する意識を、そこからはずす)」ことが必要になる。

先週今週の入院パパさんは、まさにこの状態での 膠着の連続。

時間が長く感じられる、という主観だけでは済まず、 実際問題、予

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