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台湾の就労ビザの申請に失敗した話

ビザの申請に成功したという話は多いですが、
失敗談が知りたいという人もいるでしょう。

むしろ私がそうでした。

ということで、今回は台湾で就労ビザを申請して
失敗したという話をしていきます。

ただ、ビザが下りなかったわけではありません。

下りたけど意味のないビザだったという
非常に特殊なケースです。

参考になるかはわかりませんが、
こんな記事に目を通している状況であれば
何かしらプラスにはなると思うので
最後まで読んでいただければと思います。

ビザの申請に失敗した理由と経緯

まず、なぜビザの申請に失敗したのか
というところですが、理由はわかりません

管轄当局では拒否する理由を教えてくれないからです。

ただ、思い当たるフシがあるので
そのあたりから触れていきます。

ちなみにグレー・・・というか違法な話もあるので
その辺りは了承の上で読み進めてください。

私は20代の頃のにワーキングホリデーのビザで
台湾へ行きました。

ワーキングホリデーは学校へ通うも良し、
バイトをするも良し、ダラダラ過ごすも良し
という自由度の高いビザです。

私は最初に学校へ通い、半年後から働き始めました。
バイトではなく、就職という形です。

本来ならその際に会社が就労ビザの発給申請するのですが
私が勤めた会社は規模が小さく、
条件を満たしていないことからビザが出せませんでした。

というわけでビザが切れるまでの半年はワーホリ、
その後はノービザで(違法)就労をしていました。

ノービザ=観光ビザなので
3ヶ月に1回出国して再入国の繰り返しです。

いざ申請、そしてNGへ

そんな生活から2年ほど経過し、会社でビザが出せる
という状況になったので申請をしたのですが、

就労ビザを申請する際には履歴書の提出が必要です。

政府としては自国民の雇用枠を削ってでも
外国人を雇うだけの理由が知りたいので
履歴書の職歴や資格から申請者がその企業にとって
本当に必要な人物かをチェックします。

ちなみに上記の理由から日本語教師や会社の社長、
経理人(マネージャー)という身分で申請すれば
ほぼ100%ビザが下ります。

ただ、私の履歴は問題だらけです。

過去の職歴はその当時の仕事とは関係がなく、
台湾に移住してからの3年のうち
2年間は不法就労です。

正直に履歴書を記載をすると
違法なことをしていたことがバレます。

というわけでワーホリが切れてからの履歴は
空白という状態で申請をしました。

その後は記憶があいまいなのですが、
たしか数日内に会社に電話がかかってきて
ビザは出せないと言われました。

社長も電話で抗議をしたのですが、
結論は変わらず。

その後、社長から代替案として
日本の代表處で申請してはどうかと言われ、
帰国のタイミングで代表處へ。

同じ手順で申請をしたところ
別室に呼ばれて軽い面談を受けることに。

そこで突っ込まれたのは案の定
空白の2年間の話。

ハッキリとは覚えていませんが
しどろもどろになりながら

「日本と台湾を行き来しながら
バイトのようなものをしていた」

みたいなアバウトな返しをしたところ

「それは日本と台湾どちらで?」

という鋭いツッコミ
予想外の切り返しに

「台湾で・・・」
と答えてしまいました。

その後はつじつま合わせも不可能になり
すべてを正直にゲロりました。

取調室で白状する犯人の心情に触れた気がしました。

ゲロったついでに台湾で申請をしたが、
通らなかったということも伝えました。

すると担当者の方から

「日本で申請をしても最終的な判断は台湾でするので
結論は同じになる可能性が高いですよ。
手数料もかかるので申請はしない方が・・・」

と諭され申請自体を取りやめることに。

2度目でビザはゲットしたが・・・

それからは再び違法就労生活。

台湾へ来て6年目
違法就労常習者へと進化した私は
以前の会社はすでに辞めて
フリーランスになっていました。

そしてクライアントだった会社の社長から

「ウチの会社でビザ取ってあげるよ」

という神オファーを頂き再チャレンジ。

前回は社員としてビザを申請しましたが、
今回は經理人という身分です。

これなら行けるのでは?

淡い期待を胸に再び台湾で申請するも
結果はNG。

正確にはビザ自体は取れたのですが、
「不得改辦居留(居留証は申請できない)」
という謎の記載。

写真 2020-12-15 23 36 24 のコピー

ビザが取れれば御の字では?
と思う人もいるかもしれませんが、

ビザはそれ単体ではあまり意味を持ちません。

なぜなら有効期限が半年しかなく、
しかもシングルなので1度出国すれば
失効してしまいます。

1年以上滞在ができるようになるには
身分証明書の役割を果たす居留証(ARC)が必要です。

ちなみに僕が取得したビザについて
周囲の人にも聞いてみましたが、
こんなビザは初めて見る
という意見ばかりでした。

念の為、ビザを申請した労働部にも確認しましたが、

「居留証は申請してはいけないという意味です」

とあっさり返答。

ここからは推測ですが、

台湾の労働部では条件を満たしている以上は
ビザを発給しなければいけない

ただ、前回申請に失敗している記録から
コイツ違法就労者やんけ
とわかっているので長期滞在はさせたくない

ということで居留証が申請できない
形式だけのビザを発給したのでは?
と結論づけました。

3度目の正直、社長ですけど何か?

前述したビザを取得したのをつかの間、
その1週間後には日本へ出張があったので

申請から10日も経たずにビザは失効しました。

申請手数料のムダ遣い!

出張から戻った私は不法就労生活をリスタート。

そして台湾在住7年目、
前回のビザ取得から1年が経過した頃、
クライアントの社長から

「今度は代表者になってビザ再申請してみたら?」

神オファー再び。

大株主は社長のままで
株主に私も加わる形で会社の代表になりました。

そしてその登記変更を手伝ってくれた
税理士さんも日本人のビザ申請をした経験が豊富
ということで、申請も面倒をみてもらうことに。

ちなみに最初の会社で働いていた頃は
給料も申告をしていなかったので
税金を収めていませんでした。

このことは初回の時点で代表處にも伝えています。

2度目の失敗はそのあたりも問題だったのではと考え、
その後は申告をしています。

ビザを持っていない人間が会社から得た給与を
申告をしても何のお咎めもないのはなぜだろう・・

とかは考えてはいけません。

ビザと税金それぞれ管轄が違いますし、
金額に間違いがない以上
申告されれば税金を課すのが当然。。

今回は社長という身分で、
さらに税金も支払った
税理士という味方もついている

拒否される理由は何もないはず!

いざ申請へ

写真 2020-12-16 2 29 02 のコピー

悪夢再び!

ちょっとだけ文言は変わりましたが、
居留証は申請できないビザのままです。

税理士も私が引くくらい
猛烈抗議をしましたが結果は変わらず。

しかも理由は教えてくれません。

さすがに条件を変えて3回申請し
すべて失敗となると諦めざるを得ません。

就労ビザはこれ以降申請をやめました。

ただ、それから時は経ち
配偶者ビザはゲットできました。

その詳細は『コロナ禍で配偶者ビザを申請したよ
を参照してください。

結論:悪いことをしたらまともなビザは下りない

「したく不法就労したわけじゃないんですよ〜」

と言いたいところですが、
最初の会社に入る際に

「うちはビザだせないけどいい?」

と聞かれ、
「全然構わないッス」
とテキトーに返事をして入社したので
文句は言えません。

むしろ言葉もほとんど話せず、
台湾に来たばかりの自分を
雇ってくれた社長には感謝しかないです。

ただ、海外での長期滞在を考えるなら
私のように意味のないビザしかもらえないこともあるので
おかしなことはしないほうがいいでしょう。

私はちょっとだけ工夫をして
グレーっぽい感じにしていたので
捕まらなかったのかなと思いますが
不法就労は強制送還もあり得ます。

なので、同じような状況の人は
できるだけ早く改善する方がいい
と不法就労マスターの私は思います。

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