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伊豆山神社

熱海で起こった土石流。報道を見聞きするたびに、伊豆山という名前が聞かれる。伊豆山神社は被害がなかったのか、少し気になって、ネットで確認してみた。

幸いにも神社には被害がなかったとのことである。よかった。ただ、気になる記述があった。

「こうした中、大変残念な事ですがネット上で土石流の原因が当神社に関係しているかの間違った情報が流れています。これは全くの嘘偽りで、土石流発生の土地は神社の土地ではなく、又土地所有者も神社とは全く関係のない会社です。皆様には間違った情報を広げる事の無いようにお願い申し上げます。」

ネット上のデマって絶えることがないと改めて思った。

さて

数年前の中秋の名月の日、熱海にある伊豆山神社を訪れた。ここは、古くは源頼朝と北条政子が逢い引きの場所として使っていたという逸話から、縁結びのパワースポットとして知られている。熱海駅からバスで数分の場所にある。バスを降りてすぐ目の前にある階段で境内まで昇ると、境内からは熱海の街の景色や相模灘が一望できる。


そして、この伊豆山神社では、毎年十五夜の夜に、本殿前で歌会が開かれるらしい。数年前の十五夜の昼にたまたま行ったとき、歌会があるというのを聞き、ぜひ参加したかったのだが、夜に予定があり断念した。いつか参加できればいいなあと思う。


その伊豆山神社、本殿の左手に少し新しめの朱塗りの鳥居がある。朱塗りの鳥居と言えば、広島の厳島神社、京都の伏見稲荷大社の千本鳥居などが有名である。朱塗りの鳥居が大好きなので、近づいて見に行ってみた。すると、柱に文字が書いてあった。そして、よく見てみると、なんと

「寄贈 小泉今日子」

と書いてあった!えっ、キョンキョン!まじか!


もちろんキョンキョンは素敵だが、頼朝と政子の古のロマンチックな逢瀬に心を惹かれていた俺にとっては、とても興ざめな感じがしてしまった。


しかし、その1年後くらいに京都伏見稲荷の千本鳥居を訪れた際にその考えも変わった。ここは朱塗りの鳥居が千本いや噂によれば一万本とも言われる数が建てられている。そして、各鳥居に寄贈主が書かれている訳だが、一般の個人に加えて「電通」とか「テレビ朝日」などと書かれているのを見て、古に対する厳かな気持ちなんていうものは、独りよがりなセンチメンタルなものだったんだなあと感じた。


「センチメンタルジャーニー」


あっ


これはキョンキョンじゃねえ


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