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知識ゼロから始めるイベント企画 〜めざせ音楽フェス開催!〜 vol.02 【ライブハウス編】

見事大失敗に終わった前回のイベント企画
拾いきれないほどの課題。「熱が冷めやらぬうちに反省会を」と、メンバーを招集しました。色々なことがありましたが、メンバーが口を揃えて「楽しかった! またやりたい!」と言ってくれたことが本当に嬉しかった。前回のイベントのお客さんだった子が「私たちも企画の仲間に入りたい!」と運営メンバーに加わってくれたこと。それが何よりの収穫です。

「年内にリベンジを果たそう!」と皆が意気込む。しかし、この反省会が行われたのは9月。年内にイベントを開催するとなると、準備期間は3ヶ月もない。加えて開催は冬……。そんな逆境の中でしたが、「寒さなんてふっとばすようなアツ〜いイベントにしようぜ!」と、またバイブス頼りの勢いでイベントの企画がはじまりました。

こちらの記事では、前回の反省を生かし、真冬に音楽イベントを開催。実質3ヶ月間の企画で、前回の雪辱を果たすことができたイベント企画の軌跡を記していきます。


ライブハウスでイベントやろうぜ!

前回の反省点として、「音楽の知識が浅すぎた」というのは本当に大きな問題でした。さらに、今回は冬の開催。屋外での企画は根本的に難しい。となると屋内での開催で、さらにはアクセスの良い場所じゃないと人は集まらないどうしよう……。

沈黙を破るように、「じゃあライブハウスでやったら?」とメンバーからの意見が。確かにライブハウスのある場所はアクセスも良く、音響設備もある。「そこにしよう!」と会場が決まりました。そしてイベント名は「HIDA ROCKIN' NIGHT(ヒダロッキンナイト)」と命名されました。

キャストは世代もジャンルも幅広く!

前回のイベントの出演者は、全員同級生が主体のものばかりでした。もっと集客を見込むためにも「世代は幅広く、音楽のジャンルもバラエティに富んでいた方がいい」と、メンバーの繋がりから様々な人たちに声をかけていきました。飛騨を代表するレゲエサウンドグラウンド ゼロ エンターテイメントさんをはじめ、同じく東海地区を中心に活躍中のレゲエDeejayのFalconさん、ほか地元の実力派バンドやDJ、ラッパー、ダンスユニット、ライブペイントをする絵描き、はたまたゆるキャラまで! バラエティ豊かなキャストが揃っていきました。

僕自身も、前回のイベントで急遽前座をやったのが楽しくて、調子に乗って出ることにしました。2バンド掛け持ちで(笑)。「ジャケ写だけでもプロ並みに」と、3万円かけてアー写を撮ったのはいい思い出です(笑)。バンド名は「チャットモチーン」「Owacon Ash」です(ファンの方ごめんなさい)。


音楽を枠を越え、地域の企業やお店も巻き込みたい!

キャストも揃ったが、現状だとほかの音楽イベントとさほど変わりがない。「音楽以外にもっと地域を巻き込めるようなことはできないか」とメンバーと議論しました。ふと仲間が「結婚式のビンゴって盛り上がるよね」とつぶやいた。「これだ!イベントの転換の時間を使ってビンゴをやろう!そして景品を地域のお店に協賛として出してもらうのはどうかな?」全員賛同で、イベントにビンゴをやることになりました。

「協賛企業に、このイベントをきっかけにお客さんに来てもらう仕組みを作ろう」と、協賛いただくものを「クーポン」という形にしました。ビンゴに当たった人がクーポンをもらい、そのクーポンを使って協賛してくれたお店を利用してもらう算段です。

チケットが…売れてるぞ!!

前回の反省を生かして、広報面をさらに強化しました。チラシの配布やプレスリリースはもちろん、ポスターを作成し街に掲示しました。その努力の成果があってか、前回のイベントでは無理くり売り歩いていたイベントのチケットがすごい勢いで売れている! **また、キャストの世代がそれぞれ違うことで様々な世代の方が買ってくれたり、協賛してくれたお店の口コミを通してイベントを知ってもらえたりと、広報面はとても調子が良かったです。そんな反響があったことで、地元で音楽をやっている人たちから「僕らも出たいです!」**と声をかけられることもありました。

広報活動や、自分のバンドの練習、スタッフ会議など、なんだかんだイベント当日まで忙しい毎日。それでも、企画やチケット販売は順調だったので、前回のイベントと違い、焦りはあまりありませんでした。

イベント当日! 会場がひとつになった! だけど……

そしてイベント当日。前回の経験もあり、会場の準備はスムーズに進行できました。また、会場はライブハウスだからフードやドリンクは会場のスタッフに任せられる! ライブハウスってなんて便利なハコなんだ(笑)。

そしてとうとう開演! タイムテーブルは、音出しの規制によりバンドを前半に、DJやラッパー、ダンサーなどの時間を後半に設定しました。
お客さんも開始早々ぞろぞろと入場し、まずは地元のバンドマン達が会場に熱気を注いでくれました。

バンドのショーケースも後半にになるに連れてヒートアップ! 「会場が一つになってる!」前回味わうことのできなかった、ライブ感、グルーヴ感、一体感が間違いなくそこにはあった!

無事すべてのバンドの演奏が終わり、**ビンゴも大盛況! **しかし、その後のキャストであるDJたちの準備をしているとき、悲劇が起こりました。

「お客さんが帰り出してる!」
そう、バンドファンの子達は後半のDJやダンスには興味がなく、バンドの時間が終わったら帰ってしまったのです。
ただそれは逆も然りで、バンドファンが帰るタイミングで、DJやダンサーのファンが入場してきたのです。確かに気持ちはわかるけど、ちょっぴり寂しい思いになってしまいました。しかしまだイベントは折り返し地点! めげずに頑張るぞ!

イベント後半、更なる盛り上がりへ!

沸点に達していた会場の空気も、一度ゼロの状態へ。こういったとき主催者が一番心配するのが、キャストの演奏時、お客さんがいなかったり、盛り上がってなかったりすること。しかし、さすが長年のキャリアを持っている方々! 10分も経たないうちに会場が盛り上がり始める。

そんな流れで、DJやラップ、ダンス、ライブペイントと、さまざまなパフォーマンスを通して再び会場がひとつに!

盛り上がりは最高潮!そんな最中に、出演していたDJの先輩に声をかけられステージに上がることに。調子に乗って「Say ho!」といったのですが、想像以上のレスポンスに脳内麻薬の分泌がヤバかったです(笑)

最終的な来場者は150人ほど。前回の倍のお客さんが来てくれました!

イベントを終えて

前回の反省を生かし、スムーズな進行ができた今回のイベント。売上も初の黒字! **ただ、自分が思い描いているイベントにまだ程遠い。「地域をもっと巻き込みたい」「有名なアーティストを呼びたい」「バンド好きもクラブ好きも一体になるイベントを作りたい」**と、新たな課題が浮き彫りになりました。

「でもちょっとイベント企画は休憩しよう」そんなことを考えていたのですが、あるラジオの放送をきっかけにまた半年以内に新たなイベントを企画することになります。そこでも更なる課題が……!

その話は次号追って執筆させていただきますね!

次号に続く…

デザイナー / クリエイティブディレクター
竹本 純

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