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“努力をつづけるための自分との付き合い方”について考えてみた

僕は外資就活相談室というサービスの回答者をしています。そこにはキャリアについて考えている方(学生や社会人若手)から質問が寄せられます。その中でこんな質問がきました。

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学生だった自分を想像して、外銀や戦コン、スタートアップ経営者など、自分のキャリアの文字面だけをみてみると、なんかヤな感じだよなぁとは思います。ただ、実際はまだ社会人10年ちょいで、何も成し遂げていない、挑戦中の人間です。成功者などとは口が裂けても言えません。また「どストレートな成功者」は、新卒で外銀に入れば、そこでバリバリ活躍して、その分野の頂点にいくような人だと僕は思っています。

長い前置きになりましたが、この回答を考えた時、この質問者のかたは「メンターがいたかどうか」を聞きたいのではなく「どう努力を続け、成果に結びつければよいのか、どう自分を律すればよいのか」を聞きたいのではないかと感じました。自分を律するためのひとつの手段として、メンターの話を聞いているように感じたのです。

ただ、メンターがいたから頑張れたという人はあまり知りません。メンターの活用イメージは、自分流の努力でうまくいかなくて迷う時に違う視点をもらうこととかじゃないのかなと思います。

僕よりずっと努力している人はいるのはいるだろうけど、そういった他人との比較に意味はないと思っています。誰かが100時間頑張れるなら自分も100時間頑張れる、なんて言いきれません。だから、誰かより頑張っていないとかではなく、自分が努力をするためにどう自分と向き合うのか、その点だけが重要だと思います

あくまで、今の自分が50時間しか頑張れていないなら、55時間がんばるようになり、55時間しか頑張れていないなら60時間頑張るようになる、それが重要だと思っています。

だから、お前の努力はたいしたことない!と言われれば、“たいしたことない”という言葉には比較が含まれるので、#知らんがな という話で、そうかもしれないですねで終了です。それ以上でもそれ以下でもありません。

僕の勝手な解釈で回答を書いたのですが、これについてみんなはどうやっているんだろうと、もっと多くの人に問うてみたいなと思い、noteに書きなおすことにしました

※以下はその時の回答を基本的に載せています

メンターは特定の人ではなく、僕に関わってくれたすべての人

この人がメンターだという特定の人はいません。また、キャリアの相談を誰かにしたことはないです。ただ、常に優秀かつ意識の高い先輩たちに囲まれ、質問をすれば答えてもらえ、刺激を受けていられたことは本当に恵まれていたと思います。それらが積み重なって今の自分があります

GS時代の最初の上司やメンターとしてアサインされていた先輩には社会人としての心構えなど思想的な部分からたくさんのことを学び、影響を受けました。今も連絡を取りますし、飲みにも行きます。

ATカーニー時代にも、外銀思考からコンサル思考への転換に半年から1年弱掛かりましたが、素晴らしいマネージャーに恵まれ、成長軌道に乗ってからは非常に充実した時間を過ごすことができました。

今はそういったこれまで僕を鍛えてくれた皆さんから学んだことを活かして、ひとつの会社の経営陣として成長させることに挑戦しています。いわば10年分のインプットしたことをアウトプットする時だと考えています。失敗すれば、また振り出しに戻ればそれでいい、と思っています。

やろうと決めたことをできないことなんてしょっちゅうあります。僕もやらなきゃいけないことが山積みなのにサボりたい日もあるし、掃除しなきゃいけないのに部屋も汚いです。でも人間なので、きっとそんなものだと思います。

こんな僕から偉そうにアドバイスできるとすれば2つあります。

1つめは「未来の自分に期待しすぎないこと」

”期待値”というのはとても大切です。もしあなたが絶対うまくいくと思っていたことで失敗すればとても悲しいでしょうが、どうせ失敗すると思っていて失敗すればそんなにつらい気持ちにはならないでしょう。未来の自分がどんな感じかなんて、分かりません。だから、ぜんぜんうまくいかない可能性も高いです。だからこそ、未来の自分に期待しすぎてはいけません。やる気に満ち溢れる日もあれば、やる気の出ない日もあります。高すぎる目標を立てて、達成できないことに悩んでも意味がありません。目標の達成可能性は理解したうえで、できるべき目標ならできなきゃ自分を責めるべきですが、達成可能性の低い目標が達成できなかったからと言って反省するのは無駄です

逆に期待値を低く持っておけば、ちょいちょい達成できちゃうので、「自分、すごいやん!がんばったやん!」とポジティブな気持ちになれ、また次も頑張れ、ポジティブ・スパイラルに入れるのでおすすめです。

2つめは「帳尻をあわせること」

すべての日で100%を達成するのは無理です。もう少し長いスパンで物事を考えて、今の自分と未来の自分で協力して帳尻を合わせることだけ考えましょう。調子の悪い日は100%ははっきり諦めましょう。でも未来の自分に期待しすぎるといけないので、調子の悪い日でも60%くらいまでは頑張っておくようにしましょう。そして調子のよいときには150%出して未来の自分のためにできるだけ貯金を作ってあげましょう。そして、ある一定のスパンで見たときに100%になるようにはしましょう

一定のスパンとは1ヶ月単位のものもあれば半年単位のものもあるだろうし、数年単位のものもあると思います。あなたが心が弱いと感じるのであれば、今は弱い時期なのかもしれません。5年後は強いかもしれないので、今は耐える時期だと思って60%くらいは達成しておきましょう。でも今日は調子がいいなと思ったら200%頑張ってみてください。そうして帳尻だけ合わせられればOKとしましょう。そうして帳尻合わせ続けて、人生トータルで帳尻あってれば目標に対して100%になっているはずなんで、いい人生になるんじゃないでしょうか

景気のサイクルのは時間軸によって4つのサイクルがあります。キチンの波、ジュグラーの波、クズネッツの波、コンドラチェフの波です。人生もきっとそんなものだと思っていて、小さい上下動は1日1ヶ月単位であるだろうし、1年単位の上下動も、10年単位の上下動もあるんだと思います。不景気なら耐えるしかないので耐えますし、好景気ならがっつり稼いで貯金しておきます。きっと一事が万事、そういう波の中にあるんだろうな、と思っています。

肩の力を抜きましょう。

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