VUCA 時代の 1on1
この記事は、1on1ミーティング Advent Calendar 2020 用に書き起こした記事です。
ここでは VUCA 時代だからこそ 1on1 はとても重要な活動であることをキャリアコンサルタントの視点も含めて私の考えと思いをお伝えしたいと思います。
はじめに、VUCA を知らない人向けに簡単に説明をしておきます。
Volatility(変動性・不安定さ)
Uncertainty(不確実性・不確定さ)
Complexity(複雑性)
Ambiguity(曖昧性・不明確さ)
これらの頭文字をとって VUCA です。使っている私も実は最近知ったワードではあるものの、結構前から経営者の間では取り上げられている言葉であったようです。
元々は軍事用語だったようですが、昨今の社会環境、不安定なビジネスの状況を表す言葉として用いられるようになってきました。
とにかく経済、産業構造など変化のスピードが十数年前くらいから激しく、複雑でもあり、不確実なものもあふれる世の中になってきていますよという事です。
私はキャリアコンサルタントとして、この VUCA 時代を生き抜くために1つの提案したいキャリア理論があります。
それは、ダグラス・T・ホールしの提唱した「プロティアン・キャリア」です。
常に学び続ける事で、自らの人生やキャリアの方向性を再構築できる能力を
プロテウスのようなキャリア(プロティアン・キャリア)と呼ぶ
プロティアン=変幻自在
プロティアン・キャリアは関係性アプローチ「キャリアは他者との人間関係の中で互いに学び合う積み重ねから形成されるもの」に基づいたキャリア理論です。
「他者との人間関係」そして「互いに学び合う、学び続ける」というのが大事なんだなということを改めて理解しました。特に急激に変化をするこのような現代に合う理論で、自らの意思でその変化に対応していけるキャリアを築きあげる要素となりえます。
さて、1on1 において、一番の根底にある実施目的としては関係構築であると私は考えています。
まず、上司は自らの関係構築する姿勢振り返り・スキル・方法を見直した上で自らを十分に客観視できるようになることが必要です。
そして、1on1 を通じて上司ー部下の間で信頼関係が構築され、部下の自律的な行動を促し、成長につながるフィードバックをし、成功あるいは失敗から学び続ける事ができる、それは良いサイクル(経験学習モデル)を生むことができるものとなります。
これはまさに、VUCA 時代を生き抜くための要素が含まれたキャリア形成のための活動に他ならないのではと考えています。
1on1 は銀の弾丸ではないので互いの関係構築を十分に行うためには時間はかかります。
どちらか一方ではなく共に成長していこうという姿勢をもちつつ、上司は謙虚に、部下は素直・率直に、互いに尊重しながら向き合い対話をしていただくのが良いと思っています。
1on1 については引き続き多くの記事を書いていきたいと思います。
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