初めてステージに立った日のこと
中学2年生まで、全く音楽に興味のなかった僕は、高校3年の春、ギターを抱えて体育館のステージに立っていました。正確に言うと、座っていました。
清木場俊介さんの『唄い人』、ACIDMANの『季節の灯』を歌ったのを覚えています。もう1曲何か歌った記憶があるのですが、もう覚えていません。
2009年5月、文化祭、体育館。
それが、僕にとって初めてのステージでした。
19歳のときにライブハウスなどでライブ活動を始めてからは、ステージに立つことが特別なことではなくなってしまいましたが、当時はステージに立って人前で演奏することが夢でした。
本当は、バンドを組んで、そこでギターボーカルとしてステージに立つのが理想だったのですが、高校時代に組んだバンドはことごとく形にならないまま自然消滅。
そうこうしている内に、高校生活ラストチャンスがやってきました。
体育館のステージで、パフォーマンスするためには、事前にオーディションがあります。バンドやダンスなど、グループものが多くエントリーする中で、僕はたった一人、安物のアコースティックギターを持って立ち向かっていったのです。
理数科という3年間クラス替えのない学科にいたので、僕がギターをやっていることはクラスメートのほとんどの人が知っていましたが、キャラクター的に人前に立つではなかったので、周りからはかなり驚かれました。
文化祭のパンフレットができて、そこに「義山昂洋」と載ったとき、「義山(ぎやま)くんってどの人?」と他クラスから見に来られたこともありました。
今思えば、相当なリスクを抱えた挑戦だったので、なぜそこまでの勇気と演奏することに対しての情熱を持てたのか分かりません。
僕のライブ活動人生はこうやって、幕を開けました。
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