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おらが町のサッカーチーム。

最近、Twitter界隈では、Web業界で成功したえとみほさんがJ2の栃木SCに転職したことなどを受けて、サッカー界、もしくはスポーツ界のビジネスモデルの問題点が少しずつ浮き彫りになってきているように思える。

そこで、ぼくが考えるスポーツビジネスの問題点、特におらが町のサッカーチームについてここでは言及していきたいと思う。

まず、おらが町のサッカークラブといえば今や全国に名を轟かせようとしてるがイマイチ伸び悩んでいるFC今治。

ビジョン、活動、実績、どれをとっても未だかつてないスピードで成功を収めようとしている。(成功が何を指すかはさておき)

まず大前提として断っておくが、ぼくはFC今治が大好きだ。

極端にいえば愛してやまない。

全然だめじゃんって思うときも、勝手に一緒に苦しんで心を痛めている。

FC今治が前身から「Re:START」と称して岡ちゃんこと岡田武史さんが今治にやってきてはや4年。

奇しくもぼくの今治に帰ってきた時期とかぶるのもきっと偶然ではないはず。

このニュースが飛び込んできたときに、「今治、やっぱこれから熱いよね。」と確信したことを覚えている。

果たして、順調に伸びているのか。

結果としては、やはり伸び悩んでいる。

では、何が伸び悩んでいるか。

成績はもちろん伸び悩んでいるが、重要なところはそこではない。

盛り上がりが圧倒的に伸び悩んでいる。

かねてからぼくは個人にフォーカスことすることを何よりも重視し、自社のWebサイトでも、岡田オーナーの記事をこれだけの付き合いの中で1つも書いていない。

それよりも選手個人にフォーカスをしている。

バズを、クリック数を稼ごうと思えば、「まずそこだろ!」という話なんだが、手を出していない。(そもそも取材交渉すらしてないので、もしかしたらNGかも。汗)

ぼくの考えでは、チームはもちろん愛されるべきなんだが、もっと個人にまで落とし込まれないと、狭い地域では無理だと思っている。

それも、選手だけではなく、スタッフ、コーチも含めてだ。

なぜか。

FC今治の場合、選手が1年で半分近く入れ替わる。しかし、スタッフはずっとFC今治だ。

よく裸力(はだかりょく)という言葉をインフルエンサーの人は使ったりもするが、その辺が全くデザインされていない。

広報の人はどんな人で、どんな気持ちで発信してるのか。

他のスタッフの人はどんな風に仕事しているかなど、全く見えてこない。

この情報過多な時代の中で、謎に情報を絞っている。

これはきっとスポーツビジネス全体の現象なんじゃないかと思っている。

今まで情報の非対称性で商売が成り立っていたところがどんどん傾き始めている中で、その情報格差を未だに守ろうとしている気がする。

もちろんスポーツという性質上、戦術や移籍情報など守らなきゃならない部分があることもあるが、それはどの企業も一緒だ。

いろんな企業がインタラクティブ(双方向)に情報を交換していく中で、未だに一方通行の情報発信を行っているのがスポーツビジネスの世界だと思う。

「今の時代にそんなのでいいの?」と不安になる。

FC今治の人たちは、きっと口を揃えて、「今までこんなクラブはなかった!」「先進的なことをやっている!」「唯一無二だ!」と考えると思うが、そうではない。

実はやっていることは、鹿島アントラーズ、浦和レッズ、ガンバ大阪がやってきたことのスピードが3倍くらいになっているというその程度だ。(その程度といっても、すごいことに疑いはない)

つまり、既存のJリーグの延長線上でしかないように思えてならない。


総じて「なんかもったいない」である。


これは、多くのサポーターの方々もよく口にする。

「人が足りない」「やることが多すぎる」という声も上がるだろうが、それは本質ではない。

胸襟をさらけ出し、感情をぶつけ、市民と相互で補完しあえることはできないのだろうか。

田舎の特徴として「懐に入れば圧倒的に優しいが、それまでは警戒してよそ者扱い」という部分が多く存在する。

お金を出してくれている多くのスポンサーに、「これお願いできませんか?」とさらなるお願いはできないだろうか。

意見交換会などを行った後も、随時この意見でここをこうしました、こういった意見があったけどこれはやめました、というのを発信することはできないのだろうか。

選手はもちろん主役なんだが、スタッフも同じ今治市民として他の人たちと仲良くすることはできないのだろうか。

そこまで情報を囲う必要ってあるのだろうか。

「普通の企業はそうでしょ。問題ないじゃん。」


・・・いや、そうなんだが。。


だが・・・。



ということだ。

倍速で、3倍速で駆け上がっていくには今までと一緒の企業ではダメなわけである。

それなら・・・。

と考えてしまう。


ぼくはいろいろと取材もさせてもらっている立場で、選手とも話す機会も多く、スタッフさんとも話す機会も多いが、みんないい人で熱い心を確実に持っている。

それが、全く伝わってない。


だから、何もかもがもったいない。


スポーツを含めたエンターテイメントは、確実にこれからもなくならないし、市場規模も大きくなるだろう。

そんなエンターテイメントを考えるときに、このもやもやを抱える人が多い中では、完全にエンターテイメントを楽しめる環境ではないことになる。

子供を連れて行くけど、親は全然おもしろくない。では、全く意味がない。


時代は完全に個人にフォーカスし始めている。

その中で、もっと血の通った、暖かさのある運営・発信が確実に重要性を増してくる。

情報の非対称性で稼ぐ商売、隠すことで「崇高な存在」とさせる商売はもう時代遅れである。

その認識をどの段階で持つことができ、改善していくかが勝負のような気がする。

まだやっている企業、チームが少ない今こそチャンスだ。


どこよりも透明なスポーツチーム。


目指すべき解決の糸口はそこにあるように思えてならない。


スケスケにすべく、ぼくも精一杯サポートする。


最後にもう一度、ぼくは確実にFC今治を愛している。

愛媛県は今治市でいろんなことをチャレンジ中です。 ご興味のある方や、応援してもいいかなと思う方はぜひポチッとしていただければ幸いです。 よろしくお願いします。