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noteで学べるシステマ講座 第5回「ゆっくりするほど速くなる?」

「ゆっくりやってうまくできるのがプロ。速くやってできるのはラッキーなだけ。」

先週末に行われた大阪セミナーでは、ダニールがしばしばそう言っていました。ゆっくり動く。ゆっくりワークする。システマでは昔から指摘されていることです。

でも徹底するのは容易ではありません。ついついスピードを速めてしまいたくなるもの。一番の障壁は

「実際の敵はゆっくりしてるわけないから、速い動きで練習するべきだ」

という思い込みです。やはりみんな心のどこかで「なんだかんだ言って、フルルピードの練習が大事だよね」と思っていたりするでしょう。

ただ私自身は、「ゆっくりするほどいい」というのを実感しています。むしろ練習は「ゆっくりした者勝ち」だと思っています。単純にその方が練習効果が高いのです。また動き自体も速くなります。動作そのものが速くなるわけではありません。動作の始まりから終わりまでの所要時間が短くなるのです。

動作の速さと所要時間。両者は似ているようで、大きく異なります。速さを重視する人の多くが見落としているのが、この点です。どれだけ速くても所要時間が長ければ意味がありません。逆に遅くても所要時間が短ければ良いのです。

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