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バーに行け、今すぐ今晩行け。いつまでもあると思うな親と行きつけのバー

最近夜の街では東日本大震災の時よりも人が少ない気がします。昨年からバーを含む飲食店の倒産は過去最高になると言われていたところにこのコロナ騒ぎ。
最近関西方面で「えーあのバー閉店しちゃうの!?」というびっくりニュースもありバー難民になったらどうしようと想像して恐怖に震える機会もありましたが(実は移転だそうです)、自粛が過ぎると「年末行って素敵だったあのバー、いつの間にかなくなっちゃった」なんてこと、普通に起きますよ?

だから無理しすぎない程度でいいのでバーに行かないと実は結構ヤバい、というのが今回の記事です。

驚くほどバーにゲストが来ない

渋谷のレコードで音楽掛けてくれるロックバー、海外のウェブメディアにも取り上げられるぐらいで国内外からのゲストでいつもにぎわっている。

だが昨晩は行ったらノーゲスト、他のお客さん来るまでいろんな曲レコードで聞かせてもらい、誰か来たら帰ろうと思ってたら全然人が来ない。45mlのジガーサイズを5、6ショット飲んで結局23時過ぎまでいて帰宅。酔っぱらった。

どうなってるんだ世の中は。

私もたまにお邪魔する銀座の有名なバーに行った友人曰く、昨晩はゲストが2組5名、先週の土曜日は2人だけだったとのこと。

渋谷や銀座でこれだったら世の中どうなっているのか。データはないが肌感覚では明らかに震災の時よりもひどい。

震災の時は地震や津波で人がたくさん亡くなっていたし、東京も原発事故が終息せず被ばくのリスクをリアルに感じていたので飲みに行きにくい雰囲気はあったが、夜の街にはもっと人がいた気がする。

実はコロナの前から「飲食店の倒産は過去最多へ」と予測されていた

帝国データバンクによると、今回のコロナ騒動の前から「2019年の飲食店の倒産は過去最多へ」と予測されていた。

特別企画:飲食店の倒産動向調査(2019 年)飲食店の倒産、過去最多へ
~「酒場・ビヤホール」、「西洋料理店」が過去最多を更新~ 

原因としては以下の3点が指摘されている。

節約志向で外出が控えられた
イートインが10%の税率となったことで持ち帰りや内食を選ぶ消費者が増えた
人手不足

中でも「酒場・ビヤホール」は11年連続で倒産件数最多の業態。2019年1-11月で飲食店の倒産件数668件のうち143件、21.4%を占める。

逆に倒産が少ないのは「日本料理店」「すし店」など新規参入が少なく消費者の嗜好やトレンドに左右されにくい業態。

確かにバーは新規参入のハードルが低く、トレンドに左右されやすいかもしれない。

この状況でコロナ騒ぎがやってきた。自宅勤務によりそもそも人が街に出てこないし、早朝出勤・早帰りという時差通勤の人も多いだろうし、感染リスクを恐れている人たちも多く、会社の飲み会や接待は基本中止になっているはずなので2次会もなく、飲みに行こうとはあまり思わない状況になってしまっている。

東日本大震災の時との比較

当時は原発がすべて止まって電力が足りず、大停電が東京を襲って病院や金融システムが完全にマヒするリスクがあった。だからネオンサインなどが全部消されていて、渋谷の夜も真っ暗。原発事故も収束しておらず被ばくのリスクがリアルにある中では飲みに出る雰囲気ではなかった。

私は当時子供がまだ小さかったので、家族は関西に送り東京で一人で暮らしていた。当然毎晩外食し、酒を飲んでいた。飲みに行ってもお客さんがあまりいない。日持ちのしない食材があればそれ使って何か食べさせて、というとどこの店でも喜んでもらえた。高級魚を扱う築地の仲買が店を畳んだという話も多く聞いた。

その時よりも今回の方がオフィス街や夜の街に人が少ない気がする。当時はまだみんな出勤したからか。

震災関連の倒産情報を見ていると、企業の倒産は3月の地震から3か月後の6月がピークになっている。昨年秋の消費増税と自然災害もボディーブローのように効いているし、やはり今回も今から2、3か月が最も厳しい時期になってくるかもしれない。

バーは感染リスク高いのか?

以下の2条件が同時に満たされる空間にいるとコロナウイルスの感染リスクが高いと言われるが、バーのカウンターは少なくとも一つ目の条件は満たさないので高リスクとは思えない。もちろんリスクがゼロとは言わないけれど。

「手を伸ばせば届くくらいの近い距離に人がたくさんいて、絶えずしゃべったり、歌ったり、叫んだりしている」
「風通しが悪い」


いつまでもあると思うな親と行きつけのバー

都内で8席のカウンターだけの12坪程度の広さのバーのランニングコストを考えてみる。店の家賃は月坪当たり1万5千円としても月18万。水道光熱費その他加えて月の費用が25万。

生ビール出すなら樽も在庫しないといけないし、カクテル出すならフルーツ買わなきゃいけないし、ソーダやミネラルウォーターも買わなければいけない。新しく出たウイスキー仕入れないと客も呼びにくい。仮に月の仕入れが10万円だとしよう。

そして開店費用が600万円、その半分の300万円を5年のローンで2%の金利で均等返済しているとすると毎月5.25万円の返済。

自分に給料20万払うと全部足すと月60万円ちょっと。月に25日営業するとして1日当たり2万4千円売上げてキャッシュフローとんとん。客単価3千円だと一晩に最低8人来ないと回らない。

客が平均2人しか来ない日が1か月続くと売上15万円、月45万円の赤字。
3か月続けば135万円の赤字。

自分の給料返上しても月に25万円の赤字。3か月で75万円。

(バーの経営者の皆さんへ、困ったら日本政策金融公庫に相談してください、緊急融資制度等紹介してもらえます)

その上に所得税(と消費税)を納付する確定申告の期限、コロナウイルスのせいで1か月延長されたが4月15日にやってくる。もちろん納税資金は運転資金とは別に用意してあるとは思うが、昨年儲かっていたのであれば昨年の儲けの分の所得税を払わなければならない(だから毎年3月はバーは売上立てなければいけないので高額のボトルが開くのだよ、知ってましたか?)。

特にキャッシュフローが厳しいのが内装にお金をかけている最近できたバー。開業費用が高くついていてローンの支払いが厳しい上に、高騰したタイミングでお酒買っているので儲けが薄い。そしてゲストの財布のひもが固くなると真っ先に客足が遠のき、常連の数がまだ少ないので売り上げが安定しにくいからリスクが高い。

毎月45万円も赤字出すような客が来ない状況が長く続くと、当然ながらどこかのタイミングで自己資金が尽きて、自分が好きだったバーがなくなってしまうリスクが高まります。わかります?

今あえてバーに行くメリット

今バーに行けば、確実にバーテンダーにあなたの顔を覚えてもらえる。
そして忙しいときには聞けない話をバーテンダーから教えてもらえる可能性が高い。
バー初心者の人でも、いつも以上に歓迎してもらえて敷居が低くなる。
店としては売上上げないといけないので、いい酒が安く飲めるチャンスかもしれない。
店が苦しい時によく顔を出してくれていたゲストのことは、ちゃんとしたバーテンダーならいつまでも忘れない。

まとめ

私は自分の行きつけのバーがなくなったら困る。
そこそこ歳を重ねたとはいえ自分がまだまだ知らないことがたくさんあることを改めて教えてもらえる、謙虚になれる場所だから。
仕事でささくれて昂った自分のままで家に帰るのではなく、ワンクッションはさんで落ち着きを取り戻すための大事な場所だから。世の中には落ち着きを取り戻せる場所はそんなに存在しない。

だからできる限り自分の好きなバーが長く続いてほしいと思っている。

皆さんも行き過ぎた自粛をせず、無理ない範囲でいいので意識してバーに行って売り上げに貢献しましょう。年末行ってすごくよかった最近できたあのバー、好きだったのに気がついたらなくなっちゃってた、なんてこと、普通に起きますよ?このままだと。

今晩バー寄って帰りません?


(ここに書ききれなかったことを書いた記事が以下になります)




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