見出し画像

大人の家出(8泊9日)日記その1:さんふらわあで飲むスプリングバンクは潮っけ強い

はじめに

東京→大阪→フェリーさんふらわあ→志布志→鹿屋→宮崎→鹿児島→嘉之助蒸溜所→津貫蒸溜所→鹿児島→熊本(菊池・山鹿)→別府→宇和島フェリー→八幡浜→高松→東京

という8泊9日、総走行距離2100㎞のクルマでの家出を敢行しました。

今回は東京から大阪南港、さんふらわあで志布志まで。

大津で鰻

木曜日の朝、重いトロンボーンを学校に持っていくムスメが不憫だったので少し離れたJRの駅まで送り届け、その後大阪南港まで500km自走、17時55分発の志布志行きのフェリーに乗る。翌朝9時に九州南端に上陸予定。

大阪までクルマなんて大変じゃん、と思うかもしれないが、新東名と新名神のおかげで本当に楽。道幅の広い3車線、昼間はトラックも少なく走りやすい。制限速度も最高で時速120km。

6月中旬、梅雨の真っただ中のはずなのに静岡県あたりからドッピーカン。

ご覧の青空。

クルマは西に向かって順調に進む。渋滞にも覆面パトカーにも出くわさない。

この時間から昼飯何食べるかそわそわしてしまうのが食いしん坊の困ったところ。琵琶湖の近く、鰻マニアの店主がいる「う晴」という店に一度行ってみたいと思っていたが、電話したら「本日休日です」との留守番電話のメッセージ。なんてこった。

鰻、ウナギ、うなぎと心が鰻に乗っ取られたままだったので、大津のうなぎ料亭 山重へ。瀬田の唐橋はなかなか風情があった。

画像1

「あー京都や滋賀の老舗の若旦那ってこんな感じだったわー」と思い出させてくれる接客。店員のお姉さまがたがステキで男の一人旅が癒される。

暑いのでビール飲みたい。うなぎ焼き上がるまで何か食べたい。残念ながら前者は我慢。天然鮎のてんぷら550円をいただく。東京だと2000円ぐらいしてもおかしくない、と思いながらほろ苦い初夏の味覚を楽しむ。

画像3

「琵琶湖の鮎は大きくならないので、小鮎のように見えますが大人なんですよ」とのこと。知らなかった。

そしてお待ちかねの鰻。関西の地焼きの鰻を食べるのは久しぶり。外はぱりぱり、中はしっとり。だが蒸してから焼き上げる、鰻の脂の甘さとたれのしょっぱさのコントラストを楽しむ関東風をこよなく愛す私からすると、同じ鰻でもちょっと違う食べ物。でも悪くない。

画像2

京都で珈琲と買い物

走って楽しくない名神高速を大津から京都東ICまで。思ったよりも早くお昼過ぎに京都着。

四条河原町の高島屋にクルマを止め、手土産を探す。熊本のおば、いとこへと、鹿児島で訪問予定の蒸溜所2か所向け。

阿闍梨餅でも持っていこう、と思っていたら日持ちが4日間、月曜日まで。月曜以降にお渡しするので残念ながらあきらめる。いい手土産が思いつかない。

疲れてきたのですぐ近くの王田珈琲店へ。

店開いてると思って階段上っていったら「まだですーまだですー」と怒号(?)を浴びる。店主は全裸にエプロン姿で焙煎をしていたにちがいない。

このクリップで止められた段ボールがひっくり返って「Open」となっていれば開いてるそうなのだが、これみて「Close」と思うのはなかなか難易度高い。

画像4

近況報告かねて珈琲を2杯。オールドのボトルが増えていたので帰りに京都に寄りたくなった。いつも送ってもらっているコーヒー豆を1キロ買う。

マッキントッシュのパワーアンプが青く光る。

画像6



手土産の相談をしたら、何必館上ったところにある和菓子屋さんをおすすめされた。行ってみたら、これまた絵に描いたような京都の職人さんが出てきて、水羊羹はやはり日持ちしないとのこと。そんなこんなで手土産求めてウロウロして気が付いたら16時近くになり、17時55分発のフェリーに乗るため慌てて大阪を目指す。

河原町通りを下って高速に乗り、かなりヤクザな運転で大阪南港へ。出航1時間前に到着。

さんふらわあ さつまに乗船

画像15

初めて乗るさんふらわあ。クルマは船に吸い込まれ、スロープを下って1階下の駐車スペースに。都内のデパートの駐車場止めるのとかと比べると超楽チン。

船内に入ると立派な吹き抜けが。羽田空港第二ターミナルのショッピングゾーンみたい(最大級の賛辞)。

画像13

宿泊スペースの中はこんな感じ。ドーミーインみたいだね(これも最大級の賛辞)。

画像14

設備は最新でトイレもこんなにきれい。

画像17

どうせ一人だし、酔っぱらって耳栓して寝るだけだからなんでもいいや、と思って予約したツーリスト。京都のサウナ、ルーマプラザを思い出させます(最大級の賛辞)。清潔。

画像18

16人泊まれる1区画に、コロナのせいか私含め2人しかいないので快適この上ない。この区画に入るにはカードキーが必要なので、それなりのセキュリティが確保されている。貴重品は区画の外にあるロッカーに入れる。

スタビライザーついているので横揺れは限定的だが、寝ると震度1ぐらいの縦揺れと機関音がずっと襲ってくるので、神経質な人は寝にくいかも。私にとっては全く問題なかったが。

画像19

ここで重大なミスを犯したことに気づく。コロナ対策で船内でビール売っていないのだ。なんという凡ミス。高島屋で買ったいづうの鯖寿司食べながらビール飲む計画がもろくも崩れる。

仕方がないのでまだ明るいけどスプリングバンク10年、カスクストレングスを飲む。

このステンレスのスキットル、旅のお供として気に入ってます。

画像12

明石海峡大橋に夕日が沈む。

画像13

船の旅もなかなか風情があっていい。船内では酒は売っていないがつまみがやたらと充実しているので、たくさん入れてきたウイスキーが初日になくなってしまうという予想外の展開。

画像13

ずっと海を見て酒を飲み、日が落ちて景色を眺めるのに飽きたら風呂を浴びた。サウナがあったら完璧すぎてずっと船の中で暮らせそうだが残念ながらない。

「兄ちゃんもトラックかい?」おじいさんに湯船で話しかけられる。「いや普通のクルマです」。「そうかい」。何話しているか今一よくわからない。湯船のタイル1個分ぐらい水面が揺れるのを眺めながら、あいまいに笑い適当に相槌を打つ。いいのさ、お互い時間は有り余っているのだから。

船内ではWiFiあるけどもっさりしている。携帯電話の電波はところどころつながる。自分のベッドにこもってTwitter見てたけれど、酔いもあっていつの間にか眠ってしまっていた。

横須賀から新門司までのフェリーが就航したけれど、23時45分に横須賀を出て翌日21時に新門司着。船の中でまるまる1日潰れてしまう。上陸後運転するから昼間酒飲むわけにもいかない。それよりは東京から大阪まで自走して夕方フェリーに乗り、朝起きたら志布志、というのが効率がいいと思った。


ポジティブなフィードバックは人をやる気にさせます。

この記事気に入っていただけたら「スキ」のボタンを押していただくかTwitterでツイート、もしくはサポートいただけると大変ありがたいです。

お読みいただきありがとうございました。あなたのシェアが、ほかの誰かの役に立つかもしれません。 「参考になった」「共感できた」という方はSNSなどでシェアをお願いします。 また太っ腹なサポートも、自分が書いたことがどなたかの役に立ったことがわかり、とても励みになります。