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恋するUX~恋とはUXによる産物である~

今年もこの季節がやってきました…それはアドベントカレンダーの季節。
ウィルゲート(主に開発室メンバー)では、12月にアドベントカレンダー型のブログ執筆の取り組みを行っており、リレー形式で記事を執筆しています!
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皆さん、「恋とはなんぞや」と一度は考えたことがありませんか?

メタファーとして「恋に落ちる」「旅の始まり」なんて表現をされることもあり、恋にちなんだ映画・小説・アニメ・漫画などがたくさん存在します。

ちなみに、ChatGPT先輩に恋について聞いてみました。

恋とは、人の感情の動きなんですね。
そして、人が行動を起こすとき、そこに必ず動機(感情/理性)があります。

つまり!!!
恋とはUX(顧客体験)で説明ができるということです。

だいぶ本来の主旨から外れましたが、この記事ではUXを分かりやすく理解するため、恋する流れに沿って説明をしていきたいと思います。


UXとは?

UXという言葉についても触れておきましょう。
UXとはなんでしょうか?
顧客体験(価値)?ユーザビリティ?UIの集合体?サイトの導線?など、一言で表すのが難しい単語ですね。

さまざまな文脈で使われることが多いですが、一般的によく使われるパターンとしては「あるシステム(製品やサービス)を使うことでユーザが得られる体験」という意味を指します。
「体験」という人間の感覚的で曖昧な部分に依存するので、ちょっと分かりにくいというのが、UXが曖昧といわれる所以かもしれません。

尚、UXのくわしい偉い人たちが、

「UXは一つに定義できない(キリッ)」

って言ってるので、難しい概念なんでしょうね。

2010年にUXの専門家30名がUXの概念について議論を行い「ALL ABOUT UX(UX白書)」という資料を公開しました。
この中で、UXを以下の4つに期間を区切って考える「UXタイムスパン」という概念が登場しました。

  1. 予期的UX

  2. 一時的UX

  3. エピソード的UX

  4. 累積的UX

1.予期的UX

製品やサービスに触れる前の体験のことを指します。
製品やサービスを利用するイメージを想像する状態は、予期的UXといえます。

2.一時的UX

製品やサービスに触れている最中の体験を指します。
使用している時の直感的な感情や思考は、一時的UXといえます。

3.エピソード的UX

製品やサービスを使用した経験を振り返る体験を指します。
一時的UXの体験を振り返ったことで生じる感情や思考は、エピソード的UXといえます。

4.累積的UX

製品やサービスの利用期間全体を振り返る体験を指します。
累積的UXはこれまでの「予期的UX」「一時的UX」「エピソード的UX」を含む体験です。
製品やサービスを使い続けることで生まれる愛着や作っている企業の印象(ブランドイメージ)も累積的UXといえるでしょう。

このように4つの期間に分けたUXですが、具体的なイメージがつきやすいように「恋」に置き換えて考えてみましょう。

恋するUX~マッチングアプリ編~

今回は、「マッチングアプリによる出会い」をモデルに考えてみましょう。
※私は妻と子供がいますし、マッチングアプリ世代ではないため使ったことはないです。もう一度いいますが、使ったことはないです。(大事なこと)

1.恋の予期的UX

おさらいですが、予期的UXとは「製品やサービスを利用するイメージを想像する状態」です。

皆さん、想像してみてください。
アプリをインストールする時点で、「デートに誘うとき」くらいワクワクしています。この先の、出会いの予感に期待を膨らませています。

この時のユーザーの気持ちはこんな感じ。
「インストールボタンを押す手が震える」
「あれ?もう恋人できたのと同義じゃね?」※違います
「結婚式はみなとみらいのホテルかな...」

2.恋の一時的UX

一時的UXとは「使用している時の直感的な感情や思考」です。

アプリをインストールしたら、次に自分のプロフィールや写真を登録します。ユーザーは、プロフィールの内容を考えるのに悩んでいます。
「文は人なり」というように、文章から"人"と"なり"が分かります。

  • どのような書き方が相手に興味を持ってもらえるか

  • 自分の良さを上手く伝えるには?

会心の文章を考えるために頭を悩ませるので、モチベーションが少し下がります。

登録が終わったら早速活動開始です。しかし、メッセージを送る事へ恥じらいもあり、メッセージを送るには少しハードルがあります。

この時のユーザーの気持ちはこんな感じ。
「プロフィール考えるのムズイ」
「プロフィールの年収ちょっと盛ってもいいかな」※ダメです
「メッセージ送るのは恥ずかしいから、とりあえずいいねボタン押しとこ」

3.エピソード的UX

エピソード的UXとは「一時的UXの体験を振り返ったことで生じる感情や思考」です。

この前の休日にアプリを通して知り合った人と、初めてのデートに行ってきました。
お互い趣味が映画鑑賞ということもあり、映画館に行って、その後は食事しながら映画や趣味・他にも色々なことについて語り合いました。
デートした時のことを回想して、思い出や相手の表情や仕草を思い出して浸っています。
もっと相手のことを知りたいと思い、次のデートの計画を立てます。

この時のユーザーの気持ちはこんな感じ。
「笑いのツボが一緒で楽しかったな」
「この人と一緒にいたら楽しそうだな」
「この気持ちって、もしかして…KOI?」

4.累積的UX

累積的UXとは「今までの3つのUXを利用期間全体を振り返る体験」です。

マッチングアプリでの出会いがきっかけとなり、素敵な相手と知り合うことができました。
連絡を取り合ったりデートを重ねていく中で、相手を虜(ファン)になり恋に発展していく流れになります。

お互いに累積的UXによって、相手への感情が高まった結果が「恋」ではないかと。

この時のユーザーの気持ちはこんな感じ。
「高まったこの気持ちを相手に伝えたい」
「今すぐに会いたい」
「会いたくて震える」

重要なポイント

いかがでしたか?
つまり、UXにおいて重要なのは、
「ユーザーが感情や理性による行動の結果、成功体験を得ることができるか」
ということです。

モノが溢れたこの時代。顧客が価値を感じるのは「モノ」ではなく「体験」と言われています。
これは、マッチングアプリ自体のクオリティが価値ではなく、アプリが生み出した「恋の成功体験」が重要であるということです。
※注1 成功を保証するものではありません

UXはさまざまな場面で重要となります。
クライアントからの依頼だけでなくプライベートの旅行の計画やサプライズイベントまで、相手の笑顔を見たいなら、成功体験から逆算して企画を行ってみましょう。

きっと、素敵な笑顔を返してくれるかも。(知らんけど)


「ウィルゲート Advent Calendar 2023」翌日14日目は、「内定者インターンで感じた7つのこと」です!お楽しみに~!

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