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これから増えるかも?図柄入りナンバープレート

図柄入りナンバープレートには、「ラグビーワールドカップ仕様」、「2020オリ・パラ仕様」、「地方図柄入り仕様」があり、それに続く新たな図柄入りナンバープレートの在り方や、制度の見直しを話し合っているようです。

参考:https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha08_hh_003878.html

不思議に思っている方も多いようですが、明らかに軽自動車なのに「白ナンバー」。つまり、「軽自動車なのに、乗用車と同じナンバープレートなのは何で?」なんて聞かれることも多くあります。たいていの場合「図柄入りナンバープレート」です。

本当にごくまれに、排気量が660ccより大きくなっていたり、エンジンが乗用車のエンジンに換わっており、本当に「白ナンバー」なこともあるので一概には言い切れない部分もあります。

そこで、「自動車大国である、アメリカやイギリスのナンバープレートのデザインってどうなっているの?」と思ったので、調べてみました。


★☆★アメリカ編★☆★

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アメリカでも州運輸局や州道路局によって発行されるので、これが日本の自動車検査事務局に相当する施設といえます。州ごととは、日本でいうところの県ごとと言いたいところですが、ちょっと考え方が変わるのがここから。

日本は、一つの国を都道府県に「分割」して管理するイメージです。

アメリカ(USA)=United States of America=アメリカ州連合ですので、州が集まってアメリカを成形しているという「集合体」のイメージという違いを感じます。

ですので、ひとつひとつの州の独立心があり、その意識が強いのではないか?と思う訳です。

ナンバープレート(米:license plate)に記載される内容は、州の名前、3から7文字分の数字とアルファベットが基本になっています。

しかし、フォントはまちまちで、州の名前の配置や、プレート自体の柄もさまざまです。例えば、テキサスだとカウボーイが柄で描かれていたり、イリノイではリンカーンの顔がプリントされています。

また、限定のデザインプレートもあったり、年代でデザインが違ったりと自由度の高いものになっているようです。

追加料金で記号も文字として使えるという話もありますが、放送禁止用語やモラルに反するものに対して規制はあるようです。


+++イギリス編+++

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イギリスは、ヨーロッパ諸国のナンバープレートを使用しています。これをユーロプレート(EUプレート)と呼び、左側から、EUでの国識別、地域コード、発行年、ランダムとなっています。

陸続きに国が多く隣接する環境で、車で国境の行き来が盛んなことが、EUプレートから感じられるところで、地域コードだけでなく、国の識別があるというのが大きな特徴といえます。

イギリスのナンバープレートはフロントが白、リアが黄色とされているのも特徴のひとつといえるでしょう。

EU共通の規格で識別が行われている部分もありますが、EUプレートのフォントや色、文字間隔が決まっているわけではありません。

それぞれの国が独立していますが、ある程度共通のルールで運用しているのがヨーロッパといえ、言葉も違う、文化も違う、思想も違う、一つの大きな多民族大陸を構築しているといえます。

EUとは、European Unionの略で、Unionが調和したとか、団結といった関係性を示す言葉です。USAのUnitedは、基本形がUnityで連帯感、団結力を意味しています。関係性と感情的な意味合いでニュアンスは少し違いますが、複数のものが一致した事を示しているところは、アメリカも似ているのかもしれません(イギリスもUnited Kingdamだし)。


***調べてみて***

今回の記事は、自分の後学のために調べたつもりだったのですが、少しナンバープレートの傾向がつかめたような気がします。

島国とか、海に囲まれた国という意味では、日本とイギリスの特徴には似ているところがあるのではないかと思いましたが、周囲の国との関係性が異なりすぎました。

ドーバー海峡をはさんでいますが、車で出国できる電車やフェリーなどもあるくらいです。

日本にもAH(アジアハイウェイ)の1号線があり、東京の日本橋あたりからトルコ辺りまで続いています。日本から海外へ続く道として、九州から韓国にフェリーが出るのですが、韓国から先で日本のクルマを運転する場合、国際免許の申請と、海外用日本のナンバープレートが必要になります。この点がヨーロッパとは異なり、気軽にクルマで出国はできない環境です。

日本のナンバープレートは、米よりか?英よりか?

アメリカはというと、州ごとに所縁のあるもののプリントがあったり、限定のナンバープレートなど柄が豊富で異なる文化であることが分かります。そういう意味では、ヨーロッパと似たような文化であるともいえます。

日本でも、ナンバープレートにご当地柄が入るなど、少し変わってきたなと思うところがあり、どちらかといえばアメリカのナンバープレートに近づいてきたように思います。

日本のナンバーは特殊すぎる

日本のナンバープレートが、何だかスッキリ見えない理由も考えてみました。

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まず、漢字・ひらがな・数字が1枚の中に混在しており、最近では希望ナンバーを使い切って、アルファベットまで登場しています。4言語が1枚の中に混在するのは、さすがに使いすぎていて、それが原因ではないかと考察しました。

それと比較して、海外ではアルファベットと数字の2言語だからスッキリ見えるのではないかと思うところです。しかも、アルファベットだけと数字であれば、漢字・ひらがなと違い、読める人が多いはずです。

また、複数の要素が混在していて、そのものを注意しなければならないときを、心理学的にいえば、「妨害刺激」を受けている状態というようです。

漢字・ひらがな・数字・アルファベットの、4つの要素が混在するナンバープレートでは、暗記が難しのではないかと考えられます(逆に数字とアルファベットの2つの要素であれば、誰でも読めて楽なのでは)。

結果、スッキリ見えてすぐ覚えられるのなら、今のナンバープレートのデザイン自体を見直してもいいのではないかと思うくらいです。

日本の海外仕様のナンバープレトは、漢字部分は地域コードをアルファベットで記載し、ひらがな部もローマ字になっています。残りの数字部分は、一般的な日本のナンバープレートと同じになっています。

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そういう意味では、日本の「地域コード・ユニークコード」の区分は、EUプレートの「国識別・地域コード・発行年・ランダム」に近い識別の仕方になっています。

イギリスと日本では、左ハンドルという点も一緒で、日本の自動車文化が海外から仕入れたものであることを、ナンバープレートから感じることができました。

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