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迷える羊

去年の始めあたりから、
猛烈にハマっているアーティストさん。

米津玄師 さん。

友人に誘われるがままに、
昨年開催された
「脊椎がオパールになる頃」と題された
ツアーの福岡公演に参加して以来、
まんまとハマってしまいました。

当時既に「Lemon」で大ヒットを飛ばしており、
またかねてより「ピースサイン」を好んで
聴いていたということもあり、
米津さん自体を知らないわけではなかったのですが、
当時の自分としてはまだまだ未知の存在。

蓋を開けると、
ライブで繰り出される楽曲の数々、
高い芸術性、音楽性と独特な世界観、
そしてほんの少しの狂気。

恐るべし米津ワールド。。

そして今年も
「HYPE」というツアーの広島公演に参加。
(新型コロナウィルス感染拡大のため、
ツアーは広島公演で中断)

現代の音楽チャートのトップに君臨する
アーティストの貫禄。
それでいて、その座に胡座をかくことなく
自分の世界観を貫き続ける強さ。
より深みにハマっていきました。。

(ここからが本題です)

そんな中、8月5日に待望の新アルバム
『STRAY SHEEP』が発売されたとのことで
発売当日に購入して、聴いております。

今回はそのアルバムについて
自分なりに感想を綴ってみようかなと。。

長くなるとは思いますが、
最後までお付き合いいただけると幸いです。

1. カムパネルラ
アルバム発売日に公式YouTubeチャンネルにて
MVが公開された今作のリード曲。
初手から米津ワールド全開。
Cメロには本人の楽曲の中で
ファルセットを使わずに歌う箇所としては
恐らく最高音であろう部分も。
歌声の高さと地声の低さとのギャップへの驚き。。

2. Flamingo
サビ以外の歌詞の語末が全て「i」段で構成され、
これでもかというほど脚韻が施された楽曲。
「御目通り」「虚仮威し」など、
米津さんにしか使いこなせないような
独特なワードチョイスも特徴的。

3. 感電
TBS系列ドラマ「MIU404」主題歌で話題。
警察ドラマのタイアップとのことで
「犬のおまわりさん」を意識して(?)
曲中の歌詞に犬と猫が登場する遊び心。
『LOSER』に近い雰囲気でありながら
ジャズ風のサウンドで一線を画した一曲。

4. PLACEBO (+野田洋次郎)
RADWIMPSで活躍するボーカル、
野田洋次郎さんとのコラボ楽曲。
自分の色を出しつつ、所々に野田さんへの
リスペクトが見え隠れする作品。

5. パプリカ
昨年、子ども音楽ユニット「Foorin」の
歌唱とダンスで大人気を博した楽曲のセルフカバー。
Foorinバージョン同様に明るい雰囲気を
随所に散りばめながらも全く異なる楽曲かのような
大胆なアレンジ。ライブでは既に前述のツアー
『HYPE』で初披露。

6. 馬と鹿
ドラマ『ノーサイド・ゲーム』と共に
昨年のラグビーW杯を盛り上げた、
スローテンポながらダイナミックでパワフルな楽曲。
事前のプロモーションもなく、突如として
前述ドラマのEDに登場した時は驚いた記憶。

7. 優しい人
当アルバムで初登場の新曲。
美しくありたいと思いつつも、
どうしても見え隠れする人間の心の
いわゆる「汚い部分」を、
敢えて「綺麗なメロディ」で歌い上げるやり方が
米津さんらしくありつつも衝撃を受けた。

8. Lemon
YouTubeではMVの再生数が驚異の6億回越えという
もはや現代の日本を代表する名曲。
米津さん自身、楽曲制作中に身近な人の死に
直面したということもあり、メインテーマである
「死を想う」描写がより克明である印象。

9. まちがいさがし
本アルバム2曲目のセルフカバー
(楽曲提供先は菅田将暉さん)。
菅田さんver.の壮大で開けていくイメージに対して
こちらは淡々と進行しつつも、個人的には
より深み、重厚さを感じた。

10. ひまわり
パワー重視のミドルナンバーという作風も然り
個人的には本作の中で一番好きな楽曲。
「日陰に咲いたひまわり」という一見矛盾した詞が
Mr.Childrenの「himawari」における
「暗がりで咲いてるひまわり」という詞を想起させる
(※当方ミスチルの10年来の大ファンです)。
米津さんにしても桜井さんにしても、
思考が似ている部分があるのかなっていう。

11. 迷える羊
アルバムタイトル「STRAY SHEEP」の
日本語訳を冠した本作の顔ともいえる楽曲。
「誰かが待ってる 僕らの物語を」
正解の分からない課題に直面する、現代社会に生きる
「迷える羊」である我々に寄り添う詞に注目。

12. Décolleté
最近のものでいうとシングル「Lemon」の
カップリングである「クランベリーとパンケーキ」
という曲に近い、比較的軽やかなテンポのナンバー。
どの楽曲も常に考察が飛び交う米津作品ではあるが、
それにしても詞がかなり難解。

13. TEENAGE RIOT
このアルバムでは数少ない疾走感を押し出した楽曲。
「ピースサイン」などはその類かもしれないが、
よくよく振り返ってみると、この曲のように
「J-POPらしい(?)」テンポの楽曲は
米津さんの作品としては珍しいのかも。

14. 海の幽霊
A・Bメロが穏やかに進行する分、
サビのダイナミックさが際立つ一曲。
幻想的な雰囲気をより一層引き立たせる
音と歌声のアレンジに注目。

15. カナリヤ
アルバムの最後を飾るのは純粋なラブソング。
最後に収録される楽曲ということを考えると
敢えてなのかもしれないが、
どこか寂しさや儚さを感じる一曲。

ここまで長々と感想を綴って参りました。。
最近の音楽チャートの動きを見ると
恐らくこれを読んでいる多くの方々が
このアルバムを手にしていることと思います。

米津さんの回し者でもなんでもないのですが(笑)、
ぜひ、より深くこの作品を聴いていただきたい。
「アーティスト:米津玄師」の紡ぎ出す
世界に浸っていただきたい。
そう思えるアルバムになっています。

今回は以上です。この投稿を読むのに
お時間を割いていただきまして
ありがとうございます。

p.s. この投稿を編集し始めたのが
もはや1ヶ月ぐらい前、
ちょっと書いては間を空け、
ちょっと書いては間を空けてしまい
今に至ります(笑)
なので発売日からすればかなり遅めの
レビューポストになっております。。

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