大川隆法さんの小説『十字架の女』のひどい内容
前置き
「幸福の科学」の大川隆法総裁は、やたらたくさんの本を出していました。
もろもろ含めると、3000冊を超えるらしく……。
3000冊を突破したことで、大川隆法総裁がメシアだと証明されたそうです。
小説家・大川隆法
3000冊の多くは、霊言や説法など、総裁が「喋った内容」を本にした感じでした。
しかし、2021年9月に『小説 地球万華鏡』という短編小説集を出版。
翌年には、小説を量産し始めて……。
と、2023年3月に帰天するまでの「最後の1年」は小説がメインみたいになっていました。
■妖怪すねかじり
『小説 妖怪すねかじりと受験家族へのレクイエム』は、
という感じ。
自分の息子(大川宏洋さん)を小説の中で「妖怪すねかじり」呼ばわりする本でした。
■鏡川竜二シリーズ
「鏡川竜二シリーズ」は、大川隆法総裁の自伝的な小説です。
「大川隆法」のミラーで2Pカラーなネーミングで、「鏡川竜二」らしいです。
■揺らぎ
『小説 揺らぎ』については、過去にご紹介したのですが……。
2022年10月3日発売の『東洋経済』が、藤倉善郎さんによる「幸福の科学」批判記事を掲載
2022年11月3日発売の『揺らぎ』の作中で、『西洋経済』に宗教批判を書いた石倉という登場人物が、脳を宇宙人に移植されて、体はレプタリアンに食べられる
……と、自分の敵を小説の中でとっちめる内容でした。
『小説 十字架の女』
そんなこんなで、エル・カンターレ作品には、『鏡川竜二』シリーズ、『妖怪すねかじり』、最初の『地球万華鏡』、最後の『地獄和尚』などがあるのですが……。
今日は、初期の長編『小説 十字架の女』の話をさせてください。
総裁の小説の中では、たぶん、これが一番ゴミあつかいされていると思います。(古書市場で)
ブックオフで100円
というのも、ブックオフ/ネットオフの現在の通販を見ると……。
と、小説の中で、『十字架の女』だけが「100円棚」の扱いです。
(中身はどれも似たようなもんですけど)
総裁のポエム集でも、2023年1月に「本を書けば書くほど1冊の売れゆきは落ちてくる」と嘆いていました。
これが「帰天2か月前」くらいですが、自分の小説があまり売れてないことは気にしていたらしいです。
復活編と宇宙編
本のタイトルは、2巻が「復活編」、3巻が「宇宙編」となっています。
「宇宙編」だの「復活編」だのは、手塚治虫先生の『火の鳥』を意識したのでしょうか?
大川隆法総裁にとっては、12歳~15歳のころに出た漫画です。
まあ、総裁は手塚治虫先生に思い入れなさそうですし、偶然かも知れません。
※総裁と手塚先生
「幸福の科学」の設定では、手塚治虫先生は「七次元菩薩界」の上位。
ただし、2016年の『手塚治虫の霊言』を読むと……。
霊言では、手塚先生はそこまで高級霊ではなく、実は天狗界だと匂わせているような感じでした。
霊言の手塚先生は、総裁をタヌキよばわりしたり、ヒトラーのいる地獄に行き来できたり、『ワンピース』に嫉妬したり……。
魂の修行が進んでなくて、エル・カンターレ信仰もないという感じでした。
『十字架の女』第1巻
事件発生
まず、有栖川宮記念公園で、海兵隊員がズボンを脱ぎかけた姿で死んでいるという殺人事件が発生します。外傷はなく、死因は不明。
それから、お台場でも同じような事件が起きます。
浜辺を走っていた男が、無傷のまま死体になっていて……。
(6ページ目で「尿道に精液」とか出てくるので、宗教書のつもりで読むと困惑するかも知れません)
この不可解な事件に、山咲という刑事は悩みます。
……外傷がなかったのならブルース・リーの仕業ではないと思いますが、ブルース・リーが女装する理由がないと否定する山咲でした。
愉快な仲間たち
ともあれ、警察の捜査が始まります。
岡田由利は「推理小説マニア」で、
とのことでした。
ためしに、「自分が犯人と判らずにすれ違いざまに殺す方法」を問うと、由利は「透明マント」「黒魔術で呪い殺す」などと返答。
山咲は、「さすがに頭の回転は速い」と感心しました。
それから、山咲の学歴が紹介されます。
(作者の大川隆法総裁が学歴に強いこだわりを持つので、登場人物の学歴だけ詳述された小説になっています)
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