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1971年のケンタウロス壁ドン

みやはら啓一先生&滝沢解先生のタッグ

今日は、1971年の『週刊少年サンデー』に掲載された、みやはら啓一先生&滝沢解先生の読切の話をいたします。

『週刊少年サンデー』1971年9号、21号

 

作画:みやはら啓一先生

みやはら啓一先生は、1944年生まれの漫画家。(現在77歳)
貸本漫画からの方で、一般誌では麻雀漫画や釣り漫画の印象が強いです。

『週刊少年チャンピオン』1981年48号

と、「人間と魚のナイス・ファイトを精密描破!!」していました。

 

原作:滝沢解先生

滝沢解先生は、1933年生まれの漫画原作者です。(故人。同世代なら現在89歳)
有名なのは、 ふくしま政美先生作画の『女犯坊』。

少年誌だと、あだち充先生作画の『牙戦』という連載もありまして……。

『週刊少年サンデー』1975年34号

その最終回が、次のような感じでした。

「牙も おれたちも 本当の戦いはこれからだ!!」

と、早い時期(1975年)に「おれたち」の「本当の戦いはこれからだ!!」のフレーズで終わった打ち切り漫画として、その筋では有名? です。

 

■補足メモ
『週刊少年ジャンプ』で1975年以前だと、
・「世界一の料理人への道はこれからだ!」(1970年『突撃ラーメン』)
・「真の戦いは これからはじまろうとしていた!」(1973年『マジンガーZ』)
といった感じになります。

 

『天使(エンゼル)の朝』

さて、そんなみやはら先生&滝沢先生による読切が、『週刊少年サンデー』に載りました。

『週刊少年サンデー』1971年9号

主人公は、篤彦くんという中学生。
両親が温泉旅行に出かけて自宅に1人だけのときに、親戚のエリッペという幼なじみが訪ねてきます。

そいで、不器用な男子中学生が、同世代の女の子を相手に強がったりして、なんとなくギクシャクする思春期なエピソードが描かれていきます。

 

パンティ裏がえし

そして、ごはんを食べた後、エリッペはお風呂に入って……。

この「パンティ裏がえし」という概念に過剰反応する中学生。

「今、僕は冷静さを欠こうとしています」みたいな顔をして、裏がえしと向き合う篤彦くんでした。

(※この漫画、特にエッチな絵はなくて問題なさそうなのですけど、いちおう隠させてもらいます)

 

ケンタウロスと三島由紀夫

そうして、エリッペがお風呂からあがると……。

脱衣所で待ち構えている篤彦くんが、ケンタウロスのイメージで描かれていました。

篤彦くんは、いわゆる壁ドンでエリッペに迫ります。

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