314. Tiltnak babám tiltnak tőled (Magyarszováti szásztánc)

お茶目な H 先生

前回に引き続き、H 先生の思い出話を。

ある日「先日、友人から日本人の名前を聞かれたのよ。その友人が言うには『その日本人の名前忘れちゃって。ほら、黒髪で黒い瞳をした背の低い女性なんだけど…』って言われたんだけど、ほとんどの日本人は黒髪、黒い瞳、そして女性は背が低め…。このヒントで当てられる人を私が知りたいわっ！どうすりゃいいのよ」と早口で相談(？)されました。そりゃ、そうだわな、向こうでは人を特定する場合、髪や瞳の色と背丈をヒントにするのが通常ですが、それは髪や瞳の色が何色かあるから通用する方法で、日本人を探すのにはちょっと不適切のようです。「みーんな黒髪・黒い瞳・背低めよ！どうすりゃいいのよ」と言いつつも、その話を楽しんでいるようで笑いながらおっしゃっていました(笑)。

突然「Rika のハンガリー語レッスン！」と言い「Rika はね、コダーイやバルトークの合唱曲からハンガリー語を覚えてるのよね。では、覚えている単語を言ってみましょう、ハイ！」と振られ「え、えーっと」と戸惑っていると「Kertem alatt....」とある歌の歌い出しを助け船。ああ、あの曲ね、えっと「Tücsök, szőnyog, Bolha, macska, szamár....lúd, medve, tyúk, hangya....」蚊とか蚤とかめんどりとかアリとか、なんでよりによってこんな単語が出てくる歌を選んだんだろ。「真珠の冠」とか「天使」とかもっと美しい歌詞の曲あるでしょー(笑)。

そんな H 先生との思い出は数知れず。残念ながら2011年に天国に召されてしまいましたが、私が悩んでいたときはつたないハンガリー語で話す私の話を根気よく聞いてくださったり、「あら！うちに国立舞踊団の本があったわ！これはあなたのためにあるようなものよ。あげる！」とポン！とくださったり、本当にいろいろと気にかけていただきました。音楽小学校の音楽の教科書を書いたかたでもあり、かのセバシュチェン・マールタさんも教え子のひとりだったという H 先生は、決して偉ぶらず、卑下もせず、まっすぐ筋のピンと通った素敵な先生でした。

Tiltnak babám tiltnak tőled

Tiltnak babám tiltnak tőled
Titkon se beszéljek veled
Lalalala…
Ahol látlak kerüljelek
Még ott se beszéljek veled.
Lalalala…
あなたとは許されない
小声でさえあなたとはしゃべらない
あなたを見かけたら避けるでしょう
その時さえ、あなたとはしゃべらないでしょう

発音動画。パスワードは abc です。
https://vimeo.com/503956829
演奏です。パスワードは同じく abc。
https://vimeo.com/503957488
演奏：A Kántor, a Huszár és a Szél より

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