どこでだって生きていけるなんて言わないから。
どこでだって生きていけるって知ったなんて。そんなえらそうなことをずいぶん前に書いた気がするのだけど。
それでもやっぱり最近思うのが、おうちがほしいなあと言うこと。
もう一年半くらい、自分のおうちというものを持たなかった。
実家にいてみたり、彼氏やお友達のおうちに居候させてもらったりして。
それはなぜかってどこに住もうかなんてことを、まるで決めてなかったから。
生まれてからずっと関東近郊にしか住んだことがなかったから、ずっと憧れていた関西に住みたいなとも思ってたし、一度行っただけじゃとても足りなかったヨーロッパにもまた行きたかったし、だいすきなフランスにワーキングホリデーするのもいいなとか、行ったことないタイやベトナムにも行ってみたいしな、とか。とかとか。
まるで、まるで計画なんて立てられないくらい気持ちが落ち着いていなかったから、ふらふらした気持ちを「そのとき」が来たときにしばられるのが嫌だった。
そのくせ何の経験もいわゆる人脈のかけらもないままフリーランスという生き方も始めてしまったから、来月生きていけるかということですらわかんない生活で。
だから、何かが決まるそれまでは、誰かの厚意に甘えさせてもらうのもいいかなあなんて図々しいことを思ってた。
でもやっとほんの少しだけ落ち着いてきた今、つくづく思うのが、そろそろ居場所がほしいかもしれないということ。
例えばね、実は愛してやまない枕があってね、その子をたまに日向ぼっこさせてあげて夜にぎゅううううとしたいなとかね。どこに何があるか探さなくてもいいくらい熟知してる図書館がほしいとかね。この曜日はこっちの方が卵が安いからって、いつもと違うスーパーに訳知り顔で行ったりとかね。
なんかそういうの。そういうのがほしい。かもしれない。でも、やっぱりそれでもまだどこに住むか決めかねているのも本当。
実家を出てから住んだいくつかの場所はどこだって楽しかった。どこだって楽しいところは見つけられるからそういう意味ではどこに行っても生きていけるけど。
ここじゃないどこかへ、っていつだって思ってるの。
それでも、まだ、どこでだって生きていけるなんて言えないのです。いまのわたしが生きてられているのは本当に、本当にたまたま運が良かっただけだから。だからこの場所を離れたら運もきっとどっか行っちゃうって心のどこかで理解ってる。
でも。だけど。やっぱり。それでも。
考えては立ち止まって、考えては戻って。
まだ、もうちょっとだけ。
ほんのちょっとだけぐるぐるしていようかな。
きっと半年後くらいには答えを見つけて、こんな日記書いたことなんて忘れてしれっとどこかで生きてるから。
もっともっと新しい世界を知るために本を買いたいなあと思ってます。