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ニコタロー
2020年7月1日 20:49
道路でバス同士がすれ違う時、運転手が互いに手を挙げて挨拶を交わす。街中で一度は見かけたことがあるのではないだろうか。僕は、あのさりげない一瞬のやりとりが好きだ。一人であの大きなバスのハンドルを握り、地域住民の命を背負って安全に目的地へ走らせる。毎日、運転手は相当なプレッシャーを感じるに違いない。道路上で交わされるあの一瞬の挨拶には、同じバスの運転手としてお互いの気を引き締め合うと同
2020年6月26日 14:48
桜が見ごろを迎えていた今年3月末、東京・八王子に住む兄の家にバイクを借りに行った。久しぶりに奥多摩湖あたりまで走りたくなった。家に着くと、兄が得意げに湯呑にお茶をたっぷり入れてくれた。「これは桑の葉茶や!飲んでみ!うまいぞ!」初めて飲んだが、思わずゴクゴクと一気飲みしそうになってしまった。桑の葉には、糖尿病などを予防する成分がたっぷり含まれている。食前に飲むのが一番効果的だという。
2020年6月6日 17:28
1878年(明治11年)4月、日本にやって来た一人の英国人女性がいる。名前は、イザベラ・バード。(以下、バード)日本に来た目的は、奥地(日本北部)への旅である。明治政府が成立して10年ほど経っているとはいえ、日本は激動の時代だ。(前年は西南戦争が勃発)このバードによって、当時の日本人の暮らしぶりが書き綴られた一冊の本が「日本奥地紀行(完訳)」だ。原題では「Unbeaten Tr
2020年3月14日 13:16
名作「荒野の叫び声」を生んだアメリカ人作家ジャック・ロンドン。彼が31歳の時、16歳から18歳の若き頃に放浪した旅を回想して書き綴った本が、「ジャック・ロンドン放浪記」(小学館・1995年 訳者川本三郎)だ。原著は「The Road」で、1907年に出版されている。 ”放浪記”とはあるが、時代の違いゆえに、読み進めていくうちに現代人が思い浮かべる放浪の旅と、19世紀末のジャック・ロンドンの放
2020年4月4日 16:22
アメリカの小説家ヘミングウェイの「老人と海」(1952年)について少し書きたい。ヘミングウェイは小説家でありながら、書斎でほとんど過ごさなかった。その点でいえば、ヘミングウェイより23年早く生まれたジャック・ロンドンは、同じ行動派作家といえるかもしれない。「ジャック・ロンドン放浪記」についてはこのnoteで書いた。彼もまた書斎にこもらず、人生の多くを旅に費やした作家の一人だろう。アメリ