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おにぎり

『かまくら』


(いきなりですが問題です)
問X)1192年はどんな…

ピコーン!

9「はい!良い靴履こうホトトギス!」

5「しかしホトトギスは靴が履けなかった」
9「無念!」
3「そもそも靴という概念も無かった」
4「残念!!」
7「う〜ん、靴は確か1800年くらいからでしょ?」
10「それにホトトギスじゃなくて鎌倉幕府だよ」

ピンポーン

9「カマクラ、バクフ?それってなんぞや?」
3「雪見だいふくの仲間?」
どこにでもアホの子は存在する。
10「そこから!?」

ピンポーン

3「あっ、ちょっと待って!ピザが届いた」
4「さっきのはインターホンか…」

5「我は"かまくら ばくふ"なるものを聞いたことがある!確か雪でかまくらを作り、住民にそこでの生活を強要。そこに政府が爆風を当て、壊れない頑丈なかまくらを作る時代!」

7「三匹の子豚"かまくらVer"だね」

2「夏はどうなるんだ?」
5「溶けたら税金を払え!」
10「雪が降らない地域は?」
5「かまくら作れないなら税金を払え!」
8「なんちゅう理不尽」

7「まずその時代、爆風はどうやって起こすの?」
5「頑張るしかない」
10「何その頭の悪い時代…」

9「フハハハハハ!爆風!?遂に我の出番か!」
6「何かもの凄くヤル気の人いる…」
9「よし、じゃあ行くぞ戦友(5)!かまくらの中で人々がまったりしている時間帯に、ゲリラで奇襲をかける!」
5「腕がなるな」

4「オオカミ役はここに居た。しかも2匹」
11「待て、せめて人を巻き込むな!」
9「そんな訳でいってみよう!」

…。

5「…と言う訳で、早速雪でかまくらを作ってみました」
3「結構たいへんだった…」
4「雪って結構重たいんだね」
7「自ら作るんだ」
9「だってかまくら、どこにも無いんだよ?」
7「そりゃあね」
10「ねぇ今、夏だけどどうやって雪を用意したの?」

実は5番目はここへ来るとき、12番目とすれ違った気がした。

5「細かいことを気にしたら負けだ。と言う事で幕府…、じゃなかった爆風を頼む9番目よ」
9「任された!遂に我が力を解放する時が来たようだ!」

9番目の身体を緋色のオーラが包み込む。辺りはスパークを起こしているのかバチバチと音が鳴り、空気がいっそう重くなる。凄まじい力だ。
9番目の溢れる力が凝縮、濃密な魔力の塊が生成されていく。更にその力が辺りを軽く振動させた。

9「万象をなしえる根源たる力!闇より出し漆黒よ!覚醒の刻は来たれり!無謬の境界より…」

ザーーーー
突如かまくらが崩れる。

2「諦めるなぁぁぁーーー!!!」
10「かまくらに気合いは届かないよ…。」
9「…!」
3「あ!崩れた」
5「おい、作りが甘いぞ」
4「我らは素人ゆえ…」
5「そうだ!11番目に頼めば巻き戻らないか?」
11「巻き戻るよ、水まで…」

3「結構頑丈に作ったのになー」
7「いや、9番目の魔力がだだ漏れだったからじゃない?」
9「…。」
5「!そうか、此奴は振動波で空気圧を操って暴風を起こすんだったな」

1(簡単に説明ありがとうございます)

3「ちょっとした振動で崩れちゃったんだね」
4「仕方ない、形あるものは崩れ落ちるもの」

9「…ちょっとすいません」
4「どうしたのかな?」
9「もう、出る…出ちゃう」
4「何が?」
9「魔力が既に臨界状態なんです」
4「ほう?つまり?」
9「発動します」

全員「……。」

それは、究極の大爆発だった。
半径953kmの大地がごっそりと抉り取られ、街や都市、山や川が完全に消滅した。後にこの事件は"かまくら爆風大事件"と呼ばれ、後世に語り継がれることだろう。


総意「みんな逝ったか…」

12「その内に蘇生して還ってくるよ」


…ガチャ

9「ただまー」
12「ホラね?」
総意「…。」
12「…?。ねぇ何でボロボロなの?蘇生したんじゃ?」
9「ん?ああ、蘇生したあとハッちゃんや2番先生に…、
8『止めよう思えば、実は止めれたやろー!』とか
2『かまくらを狙ったんじゃねーだろ!目立ちたかっただけだろ!?』
って怒られて…」
12「それで皆んなにリンチされたんだね?」
9「うん、でもちょっと気持ち良かった…」

12「総意、この子手遅れだよ?」
総意「…もうダメかもしれんな」


『かまくら』 Bad End


『おにぎり』

ラスボスとの決戦前夜。
一同は鋭気を養うため夜食を作っていた。調理台の上に様々な具が用意されている。
因みにラスボスはラスボスである。
5「深く考えてはいけない」
カメラ目線で5番目が言う。

3「突然どうしたの?」
5「いや何となく…」

8「それにしても、やっと明日やな」
9「うむ、遂にここまで来た。明日は魔王に、有無を言わす前に殱滅してやる」
11「せめて、最期の挨拶だけはさせてあげない?」
7「何気に酷いこと言ってるよ」

5「という訳で、おにぎりを作っております」
3「中にはどんな具をいれる?」
9「はい!それぞれに嫌いなものを入れよう!」
4「なぜ?」
9「嫌いなものを克服せずに魔王は倒せまい!」
10「どんな理屈?」
6「確かに理論はよく分からないが、覚悟は伝わったぞ」
7「さっき余裕そうに言っていたのは、だ〜れだ?」

9「…という訳で、我はこれにしよう!」
尽かさず手に取たのは、梅干し。
定番中の定番である。
6「まて!梅干しは我らの中で好物の部類だぞ!何食わぬ顔で…、おい!それを詰め込むな!」

手早くおにぎりを握る9番目。

9「しかしもう遅かった」
6「くっ!提案した本人が…」
3「まあまあ、別にいいじゃん。あっ、出来たらここに置いてね」コソッ
10「あれ?キミはもう決まったの?」
3「うんもうバッチリだよ」

そこには、おにぎりが既に二つ。

4「我はピーマンが苦手だな…」
10「いや、ピーマン入りのおにぎりとか普通に食べたくないよ」

8「そうやな…これにしよか」
7「ゴーヤかこれは苦そう…」
10「ゴーヤ、入れるの?」

6「アサリよ、お主との長き因縁に終止符を打つときが来たようだ」

2「俺はコレ、ハバネロレッドサビナは熱いぞ」
3「な、何だって?」
2「南アメリカに起源をもつ、とにかく熱くなるんだ!」
3「……、それ似てるけどパプリカじゃないの?」

それぞれが、具材を手にする。

7「ぎ、銀杏」
10「グリンピース…」
11「椎茸」
12「セロリ」


5「では皆決まったようだな、それでは…」
8「お主はまだやろ?」
5「我は百獣の王だぞ?ここは牛肉を」

9「…!」サッ

2「それならライオンの肉にしろよ」
5「嫌だよ、そんなの固い…、?。あ!コラ!!」

5番目が叫んだのは、目の前でイケナイ顔をした9番目が、誰かのおにぎりに生クリームを大量注入していた。

9「wwwwwwwwwww」
5「貴様!!何をやっている!!」
4「う!生クリームは我らの一番嫌いな…、おにぎりが、いっそう白くなったぞ?」
7「…エグいことを」

5「貴様!絶対に許さんぞ!」
9「冗談だって!そんなに怒らなく…」
5「はっ!」
パーン!!!ガシャーン!!
9「あああああぁぁぁぁぁぁ!!!」


一方、生クリームで大変なことになったおにぎりを見つめる。
3「う、これは…凄い」
8「ぐっ!」
青い顔をして手で口を押さえた。
11「大丈夫?」
11番目が身体に触れると徐々に気分が落ち着いてくる。
8「はぁ…おおきに…」

9「あれ?ハッちゃんは自分で毒を分解出来なかった?」
8「毒やない!自分の行動よう思い出せ!…!?。じ、自分黒こげやん!」
7「文字通り5番目の雷が落ちたんだよ」

6「とりあえず、まあこれで全員……、!」
11「ごめんね、この子がまだ…」
1「…、泣」
6「あっ、悪かったな…(焦)何か決まったのはあるか?」
1「…嫌いな食べ物、無いから…」
8「そ、そうなんやな(焦)」
6「(1番目に刺激を与えるなよ!後が怖い…)」
小声で訴える。
4「(分かってる…彼は"復讐"を司ってるからな…)」

9「それなら良い方法があるよ!1番君は人の目が苦手でしょ?だから…」
5「なるほど、ならそれを入れてみるか?」
7「は!?」
11「流石にそれは…」
10「苦手の意味が違くない?」

9「ほら、とある作者が、眼球をガム扱いって文章あったじゃない?それを活かそうと思ってねー。でも流石に人の目玉を抉り取るわけにはいかない。しかし代用品としてほら、皆んなの後ろにマグロが…」

全員「!?!?」

1「!!。待って下さい!あります!嫌いな食べ物!ありますから!!」
9「えー、マグロの眼球は栄養たっぷりなんだよwww」
1「ごめんなさい!許して下さい!」

9「ニヤッ」
グシャ!!
マグロの目d……。
1「ギャァァァァァァーーーーー!!」

6「(すごい…あの1番目があんなに騒いでる)」
4「(知らないって幸せだね)」


5「しかし、ここに居る誰でもソロで魔王城に突撃して負けることは無いと思う」
8「全くもって余裕やな」


翌日


ドン!!

5番目が雷光のスピードで突進する。
次から次へと敵を完全に貫いていた。
更には体内の電気を全開放し敵全体に大ダメージを与え、塵に変えた。
敵さんはそれぞれ悲鳴やら命乞いをして大混乱、半数ほど消滅していた。

幹部「こしゃくな!!我こそは最年長!第一位!魔王軍幹b、ぐヴォぉあ!…」

5「瞬殺」
無双する5番目。
8「今のは何やった?」
4「その辺のスライムだろう」
2「それにしても周りが騒がしいな、一体どうしたんだ?」
7「さっき、警報?みたいなので、ものすごく強い悪魔達が雷撃で攻め込んできたから大至急!とかなんとか言ってたよ?」
3「同時期に悪魔達が攻め込んできていたんだ…魔王軍の方たちも、それはそれは大変だね」

10「それって私たちのことなんじゃあ…」


魔王城を即座に攻略していく一行。
そして、最上階の魔王部屋の扉前。
5「本当に余裕すぎた」
3「あっさり登ってこれたね」
4「コレなら五番目だけで十分だった」
10「もう早く終わらせて帰ろう?あの子は多分まだ寝てるし…」
2「昨日、1番目に目玉を押しつけたりして怒らせて蜂の巣だったからな」
1「本当にごめんなさい…」
11「別に謝ることじゃないよ?どう考えたってあの子が悪い」
7「多分、気になる人をイジメたくなる年頃なんだろう」
8「あの子はSかMどっちなんやろ?」
6「じゃあ、最後の扉を開くぞ!」

そこは畳や障子など、完全なる和の大広間だった。
更には虎?豹?のような置物がコチラを向いて多数置いてある。意味が分からない。そして真ん中に座布団一枚。
その座布団にふんぞり返る黄色い者1名。その隣に立つ蒼き者1名。
を確認できた。

おそらく黄色い袴でタバコを咥えながら座布団にふんぞり返る、中年の漢こそ…!

5「先手必勝!魔王!覚悟ーー!」
ドン!!
5番目は速攻で大電流を放出し、超スピードで魔王へ突撃していく。完璧なまでの猪突猛進、これは何人にも止められない。
しかし、

ポン!
5「!?」

何かの音を聴いた。
瞬間、身体を覆っていた雷が一気におさまって加速がなくなる。

5「何!?」
7「これは?」

すると何者かが動いた。蒼き袴を装備するサムライが、小鼓なるものを足下に置くと、刀を抜き目に見えないほどのスピードで消える。それは、まさに神速という言葉が相応しい。

5「ぐあっ!」
4「五番目!」

5番目がカンタンに吹き飛ばされる。
次に誰かの声がきこえた。

「見事」
「勿体なきお言葉…。さぁ、小さき者共よ、我々の自己紹介をさせて頂きまする。我こそは魔王様の付き人!南に神と書き、名を"ナンゼウス"と申す!」
「名前が強そうじゃな」

既に外来語が混ざっていた。

3「このふざけた喋り方、何か8番目に似たものがある?でもイントネーションがちょっと違うな…」

「そしてこちらに、あらせられるお方こそ!この世の支配者にして絶対の魔王!」
「うむ!名を、みs…」

5「そんな事より、我の雷をどうやって消した!?」

「そ、そんなことより…(泣)」
精神的大ダメージを受けた上様。
「貴様!魔王様の名乗り口上を聞かぬとは無礼千万!!ふっ!」
10「また消えた!?」
5「は、速い!…ぐふっ!!」

「ふっ、今ぐふっ、と申しましたぞ?魔王様」
「陸戦用じゃな(笑)」
「問題児は斬りました。では魔王様、名乗り口上を!」
「でかしたぞ!ナンゼウス。それでは…、オホン!我こそは覇王!この世の支配者。名をみs…バッ!?」

小さい礫のようなものが超スピードで飛来、魔王の"大事な所"に激突する。
それは、半径約10mmのダイヤモンドだった。

1「命中しました!」
6「よし!」
10「喋り方が遅いお陰で、だいぶ隙だらけだね」
4「魔王でも普通ソコは鍛えられない」
7「今、覇王って言わなかった?」
2「どっちも大して変わらん!」

「あーーーーーーーッ!」
「き、貴様ら!一度ならず二度までも!!しかも……、プッ」
「お主ー!今、笑ったな(泣)」
「すいません上様、もう二度と笑いませぬ」
ナンゼウスは置いてあった小鼓なるものを手にした。
「一回ぐらいは許そう(泣)」
大変苦しんでいた…。復帰までしばらくかかるだろう。

6「フン、ヤツらが遊んでる間に決める!断ち切れ!」

尽かさず6番目が黄金の剣を顕現させ、斬りかかる!この剣は絶対切断の能力を有しており、必ず万物を断ち切る防御不可攻撃だ。しかし…、

ポン!!

6「!?、剣が!?」

黄金の輝きを放っていた剣が、虚空へと消えた。

10「え?どういうこと??」
7「6番目の剣まで…」

「ふははははははは!!傑作じゃ!我が家臣南條…じゃなかった!ナンゼウスの鼓は、全ての異能を無効にするのじゃよ(笑)」
大事な所に手を当て、迫力を失った魔王が言った。
「…、かつて上様の暴走時、なるがまま星が壊滅する光景を見て、某率いる研究者たちが造ったのよ」
「笑笑笑笑。某の暴走抑制装置だったのじゃな(笑)」
「ん?」

ヒューーー
少しずつ、辺りが霧に包まれる。

「これは…なんぞや?」
「ふふ、しかし無駄なことよ。ナンゼウス!」
「心得ました」
ポン!!

しかし、霧は消えなかった。

「「なんぞや!?」」

4「異能を無効にすると聞いて、我はそういったモノに対処できる」
6「さすがだ!この霧の中ではコチラのもの。3番目よ喰い尽くせ」
3「えー人間は美味しくないんだけどなぁ。6さんはやらないの?」
6「我の剣は物理以外の因果律をも切断してしまうため、霧もその能力すら斬れてしまう」

「!?!」
「どうした?ナンゼウス?」
「いえ、某に考えがございまする」
「それは誠か?では任せるぞ?」
「心得ました」

3「不本意ながら…とりあえず頂きます」

手を合わせ、腕を広げると、3番目の左腕が銀色の竜の顎となり、右腕が金色の竜の顎となる。竜の首は無制限に伸び、2人に向かって行く。これは、全ての次元ごと空間を喰らう。双頭の龍。
しかし、

「よおぉぉぉぉーーー!!」
ポポン!!
6「!?」
3「何?腕が!?」
4「我の霧まで…」

「お主!使えるのォォ(笑)!!」
「いえいえ」
「謙遜するでない!して、どうやったのじゃ?」
「簡単な話ですよ魔王様。この鼓に気合いを入れて"ダブルクリック"する事で、異能を無効にする効果を無効にする霧の効果を更に無効にする事ができるのです」
「お主が何を言っているのか、某には分からんかった…。あと外来語は禁止じゃよ」
「今更ですか?」

4「そんな、まさか」
3「ってか何でもアリかよ!」
10「お互いにね…」
6「あの鼓とやらをどうにかする必要がありそうだな」
5「だが、どうやってひったくる?」
10「あの子が居ればそういうのは得意そうなんだけど…」
6「9番目か…」
1番目がうな垂れる。
11「君の所為じゃないって」
1「ですが、11番目でも元に戻せなかったんでしょう?」
11「まぁ、君のは呪いだからね…」

「よし!ではナンゼウスよ!そこに居る"10名"を、黄泉の国へ、送って、あげるのじゃ!!」
「あっ、減点1点です。上様」
「…、お主は名前を何とかせい!」


次回予告

10名の最大の危機
9番目は遅れて登場した
その手に持っていたもので形勢を大逆転し南神の小鼓を手に入れる
しかし、ひょんな事で再び危機にさらされてしまう…

更には、魔王みs?の本当の力か発揮され、そのあまりの混沌に、"全員"は大混乱に陥るのだった
そこで魔王の暴走を抑えるため南神と一時休戦し共闘する一行
魔王の真の暴走止めることが果たしてできるのか!?

9「ピンポンパンポーン!予告は予告であり、我が本当にその通りに動くのかどうかは誰にも分からない…」
総意「お前、絶対にちゃんと動けよ!?」
9「まず、魔王城へ到着できないかもしれない」
総意「は?」
9「道、どっち?」
総意「……。」


次回をお楽しみに。

『おにぎり』前編 完

一応最後までお付き合いくださりありがとうございました。

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