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小説

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記事一覧

『道の先、桜舞い散る』ワンライ小説

(※『帰り道で、待ち合わせ』を先に読むことをおすすめします。)  手のひらの花びらを見つめ…

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『帰り道で、待ち合わせ』ワンライ小説

 いつも帰る方向と逆へ、ふたすじ行ったところ、電柱の裏。どこにも背中をつけずに、不自然で…

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『この期に及んで』ワンライ小説

 合鍵を机に置かれた時の、あの、硬くて短い音よりも、 「内側から鍵を閉めなきゃだめだよ」 …

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雪どけ、早春、今夜限り

 眩しさに目を開くと、あなたがいつものようにこちらを見ていた。 「おはよう、よく眠れた?…

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幼馴染みと生徒会*少女漫画っぽノベル

「ねえ! 貼り紙見た!? 生徒会役員募集されるって!」  昼休み。廊下をだらだらと歩く翔…

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割り切れないままで|300字ss

※当作品はTwitter(@Tw300ss)の300字小説企画 第六十二回 お題「余り」の参加作品です。  …

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小説形式で未来のサラリーマンを書いてみた

さて、仕事をするか。 朝食を済ましてすぐに仕事部屋に入る。もちろんフレックスタイム制なのでもう少しゆっくりしても良いのだが、午後はなるべく早く彼女と会って海でも見に行きたいので、さっさとタスクを終わらせてしまいたい。 ××年前、感染症の流行によりリモートワークへの注目が高まった。当時の日本は"満員電車"という概念がまだ残っていて、特に東京などでは、毎日詰め放題セールでもやっているのかというくらいに人がぎゅうぎゅう詰めにされており、なぜか皆がそれに耐えていた。あれでは感染

『完璧になれなかった唇、今日の全て。』

 三歳上の姉とは未だに相部屋。姉が高校に入学する際、母が別室にしても良いと言ってくれたが…

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