見出し画像

脆さの魅力

最近考えてることを Twitter だけじゃなくてもう少し文章として残していこうと思って今noteを書いています。

ひとを永く惹きつけるものは何か?という問い

どんなことを書こうかなと思っていたんだけど、最近考えていることの1つとして「人々をゆるく、そして長く惹きつけるものは何か?」と考えています。

なんかそれって「どんなものを人は好きになりやすいか?」という問いにもにも近いけど、「好き」よりも弱い感情に近い。「何だか惹きつけられる」ものの共通点を知りたいなと思っています。
具体的に言えば、長年愛され続けてるブランド・商品とか、あとはキリスト教や仏教など長年存在している宗教とか。あと卑近な例で言えば、人間的に信頼されている人とか、人気のアニメとか。そういった人を惹きつける、ファンがいるものが共通して持っている要素を見つけたいなあという思ってます。

問いの発端

そもそも「何でそれが知りたいか?」っていう話なんだけど、2017年ぐらいに「コミュニティについて知りたい」と思い始め、3年ぐらいして何となく「どのようにコミュニティが作られるのか」っていうのはわかってきた。

だけど、最初のコミュニティが作られる時に

どんなものがコミュニティの中心にあると、コミュニティが長く存続するんだろう?

ていうことだけは、まだ自分の中で納得するかいかなくて。
それを知りたいなって思ってます。

その中心の要素や属性を見つけるために、人を惹きつけるコンテンツやモノ、ひと。あとは宗教とかブランドとかの共通要素を洗い出すことによって、その要素ってのは分かるんじゃないかなと。

「脆さ」という仮説

自分が今持っている「コミュニティの中心にあるべき要素」の仮説としては「脆さが必要」と思っている。
脆さとは、別の言い方をすれば、弱さ・弱々しさ・壊れやすさ・はかなさなどと言い換えられるけど、具体的に言えば「攻撃をしたら壊れてしまいそうな感じ」とか「押したら倒れそうな感じ」に近いかなと。

脆さを持った例として分かりやすのは、幼児とかではないか。
(まぁそうではない人もいるだろうけど)小さい子・赤ちゃんとかを見ると、人は「かわいい」と思うと同時に、その子が少しでもよろけて転びそうなものなら、見ず知らずの子でも助けようと手を差し伸べてしまう。
その感情や行動を引き起こすのは幼児の持つ「脆さ」であり「弱さ」というものなんじゃないか。

また別の例を挙げると、10代のアイドルとかも分かりやすい。
やはり特有の脆さというか、社会を知っていない感じ、涙もろくて純粋無垢な感じ。別の言い方をすれば、悪い大人にハマったら(攻撃されたら)、一瞬で壊れてしまいそうな感じを持っている。
もちろん容姿というところが最初に来るかもしれないが、ながく応援したいと思えるアイドルの要素として脆さや弱さがあり、それを支え守るために投票に行ったり、ライブに応援しに行ったりして、その人に貢献をしようする。

どちらも共通しているのは、「攻撃されたら壊れてしまいそう」という脆さを持っていて、そのよう脆さを感じて「かわいらしい」、そして「支えたい」「応援したい」「守りたい」という思いが芽生え始めるところなんじゃないかと思っている。

「脆さ」を持ったモノたち

では、「脆さ」は赤ちゃんや10代のアイドルしか持っていないかというと、そうではない。強弱はあれど、他のひと・モノにも脆さは存在すると思っている。

信頼できる人の要素の1つには「弱み」がある。
逆の例を出すと分かりやすいが、仕事は凄いできるけど、正しいことしか言わない、仕事に関係することしか言わない人に対しては「できるひと」とは思うだろうし尊敬は抱くけれど、長く惹きつけられはしない。
逆に、仕事はできるけど「奥さんには頭があがらない」とか「犬が苦手」とか、何かその人の苦手や弱みが分かっているひとの方が惹きつけられたりするし、関係性は長く続きやすい。

また、コンテンツの例を挙げれば、最近終わったエヴァンゲリオンとかも分かりやすい。主人公の碇シンジは「脆さ」を持っている。傷つきやすく、精神的に脆い。だけど、その脆さに惹きつけられ、そして共感する。

「脆さ」は、他の長く好かれているブランドや、宗教に対しても内包されているのでは?と仮説立てている。もちろん時間が経つにつれて、脆さの構造は変わっていくかもしれないけど。

だから逆を言えば、コミュニティの中心に「すごい人」や「完成されたモノ」を据えても、最初は人が集まるかもしれないけど、その後は長く続かないのではと思っている。
具体的には、長くファンに愛されるコンテンツをつくるには、その物語・ストーリーに「脆さ」が内包されている必要があるし、長期の関係性を築けるひとになるためには、強さだけじゃなくて自分の「弱さ」をさらけ出す必要があるのではないかなぁと最近は思っている。


いただいたサポートは、書籍代に消え、そして雨となって次のnoteになっていきます。