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主婦ポリ:ノーベル経済学者の米国再開のススメ


ノーベル経済学者、元世界銀行チーフエコノミスト、NYUの教授でクオモ知事のコロナ対策顧問のポール ローマーの

「Roadmap To Responsibly Reopen America」
(責任ある米国再開への道しるべ)https://roadmap.paulromer.net/paulromer-roadmap-report.pdf

の中から抜粋で訳します。そんなに長くないから興味のある人は原文どうぞ〜。11ページです。WNYCのラジオで話していた事も少し加えます。

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「ウイルスのやる事はたった二つ。爆発的に増殖するか爆発的に減少するかのどちらか。」

米国は感染の拡大に直面し、ロックダウンを決行した。正しい判断。エッセンシャル事業従事者以外は全て隔離。これで感染拡大率が減少する。

それには多大な経済打撃がついてくる。

ワクチンが出来るまで12ヶ月から18ヶ月、それから更に製造、発送、実施、、、全国民にワクチンを接種させるのに1年以上かかる。これから数年も今のようにずっとロックダウンしている訳にはいかないから、経済再開をしないと行けない。

感染再拡大を起こさず、経済を再開するには「全員隔離」から「ばらまく人隔離」に移行しなければいけない。

さて、コロナウイルスは無症状の人までいる。検査するまである個人が陽性かどうかなんて全く分からない、という所がポイント。

だったら全員検査するしか無い。

検査ー隔離。

これを徹底的に行って、安全ゾーンを確定して、そこから経済を解放して行く。

感染率は5%以下に抑える。

それをやらないうちに解放したって、人々の消費生活が元通りになる訳はない。人が安全に自信を持たなければ経済生活は立ち行かない。

エボラの時もこの「検査ー隔離」の戦法で対応した。これは効果がある事が分かっている。当時当初判定に7日以上かかったテストを1週間のうちに数時間でできるように再開発。大規模に検査をした。

既に現存する検査を改良、大量生産するだけの運営上のハードルはあるものの、奇跡の良薬、誰もやった事のない奇策に頼らないでいい。簡単ではないが実現のゴールが見えているし、この策に効果があるのは実証済みであり、考えうる最良のオプションだと思う。

ワクチンが行き届くまで、全国民が2週間に一回検査できるようにする。

それは数字にすれば

2500万件/日の検査。

現在の規模は
15万件/日

であるから中々の挑戦だ。

大きな流れは、

①検査規模拡大
●連邦政府と州政府は検査開発/製造に関する規制を緩和。
●国立研究所や大学のラボの連携ネットワークを確率。

②検査実施公的機関への資金援助。検査は超安価で一般に広く施されねばならない。

③検体順序、まずは既に今働いている人々
●まずは医療スタッフや警察などの最前線の従事者。
●その後民間のエッセンシャル従事者。スーパーの定員など。
●陽性が出れば隔離、彼らの同僚と家族を検査。

④次に教師など、公的サービス、重要性の高い職の従事者。

⑤最後にそれ以外の一般。
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①検査規模拡大

連邦政府、州政府は検査に関する法規制をゆるめ、開発やサプライチェーンアクセスをより迅速に行えるようにする必要がある。

Pacific Biosciences社の分析器が全国に20の研究所にある。そしてThermoFisher社の分析器が16の研究所に。これは一機で数百万件/日のプロセスが可能な機械。

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②資金

検査1件$10として日に2000万件行うとして、費用は$75 bil(7兆5000億円)/年。

連邦から$100 bil(10兆円)の検査用予算をどうしても補償予算案フェーズ4までに入れて頂きたい。

このロックダウンの経済損失は月に$500 bil(50兆円)。もし再感性拡大のリスクを冒して早々に経済再開したって、人々はおっかなびっくりだから損失が月$400 bilに減るくらいのものだろう。

$100 bilの投資で1ヶ月でも経済完全回復が早まるのなら、こんなに割のいい投資はない。

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と言う事です。この後も少し続きますが割愛。

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