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社会人こそインターン?越境することで得られるもの(後編)

「オンラインインターン」と聞くと、なんとなく学生のもので、社会人には無縁なイメージを持つ人もいるかもしれません。

しかし、越境学習という言葉があるように、普段いる組織から一歩外へ出る体験は、社会人学生関わらず効果的だといわれています。

社会人経験があるからこそ、自分の常識が通用しなかったときに、大きな葛藤があったようです。

それでは、気になる後半に行きましょう!

<登壇者>

・才田さん:タイモブでプロボノ(インターン)中。普段は豊田通商に勤務。海外駐在経験あり。最近は瞑想にはまっている。
・金丸さん:トーゴと京都の職人の技を使い製品やサービスを生み出している企業でインターン。本業は、1991年創業の老舗染物屋、金丸染工で新商品の開発など。一児の母。
・Aさん:メーカー勤務。計7年ほど海外駐在、コロナ直前まではインドネシアに。インドの子どもにデジタル教材を届ける企業でインターン
・古田(タイモブ社員):タイモブ創業メンバー、海外インターンシップ統括


プライドがズタズタになる悔しさ、だから成長できる

才田さん:オンラインで業務をしていて、モチベーションが下がることなどあるのでしょうか?

Aさん:私も初めて3か月なので、今のところはモチベーションが下がることはなく、楽しんでやっています。

金丸さん:そうですね。インターンを始める前、小さな世界でなんとなくうまくいってきて、ビジネススクールにも通っていたし、変にプライドが合ったので、始めはずたずたに指摘されたのがつらかったです。
今までやってきたことが通用しなかったときは、悔しかったです。

そんなときは、タイモブのインターン生のコミュニティでの交流会やイベントはなるべく参加するようにしました。学生が多いのですが、みんな志が高いですし、状況は違っても一緒に頑張る仲間意識もあって、やっぱり頑張ろう、と思えました。


大企業のやり方は通用しない?常識が変わる瞬間

才田さん:とても興味深いです。おふたりは、これまで業務をしてきて、特に苦労したことはありますか?

金丸さん:先ほどのことにもつながりますが、今までの常識が変わる瞬間ですかね。常識が覆されることはいいことなのですが、その過程では葛藤がありました
始めは市場調査ばっかりしていて怒られたんですよね。「でも市場調査しないでどうするの?儲からなかったらどうするの?」と自分の中の常識と戦いました。
もともと頑固なところもあるので、本を読んだりビジネススクールにいったり、いろんなところから知識を入れてみたんです。わかったことは、どちらが正しいか、ではなく、どちらの仕事をしたいか、なのだと思います。
そう考えたとき、インターン先の仕事の仕方がいいな、と思えたので、受け入れられるようになりました。

もともと自分がいた業界で、ヒントが欲しくて参加したので、自分よりも成功している方のやり方を否定する理由はなくて。うまくいっていない私の常識が違うんだろうな…と思っていました。

あとは、人としても言葉使いや相手と向き合う姿勢、価値観などをオンラインからも感じていて、人間的に尊敬できる方なんです。しっかり向き合ってもらったこともあり、この人から教わろう、と思っています。

Aさん:私も、それなりの年数社会人をやってきたので、自信をもって先々の計画を持っていったら「そんな計画無駄だから」とバッサリ切られました。いつもは優しいのですが、結構すっぱり言われたのを覚えています。
(ベンチャー企業のスピード感は)大企業で一つのことを何年もやっているのと、全く違う環境なんだと思いました。
頭では分かっていても、今でもそれにはフィットしきれてないと思っています。意識的に固めすぎないようにしていますが、まだ始めたばかりで形にするところまで持っていけてないので、これからだな、と思っています。

もう一つは、今まで未経験の業務に挑戦したことです。これまで企画はやったことがなく、何から手を付けるのかわからなかったので、一から調べました。

才田さん:お二人のめげない強さが伝わってきました。


インターンのイメージが変わった―やりたいことを実現させる場

才田さん:かなりチャレンジングなことをしていると思いますが、お二人ともそれを楽しんでいる印象です。

Aさん:本業だとできない経験ができるのはありがたいと思っています。しかも、実際の事業に直結していて、社会のためになっているのは恵まれていると感じます。

才田さん:インターンのイメージが変わりますね。ちょっと工数足りないからここをやって!という感じでタスクを切り出される感じではないんですね。

Aさん:私のインターン先では、いわゆる学生がやるようなインターン、企業側から見て手が足りないところをお手伝いしてもらう、という形ではないです。
やりたいことをやらせていただいているイメージです。

才田さん:違う環境で働くことができるのは、社会人にとってはメリットですよね。企業側は、社会人に何を期待しているのでしょうか?

Aさん:もともと社会人枠として募集があったわけではないので、特に社会人に特別期待しているのかどうか、正直わからないです。実際にインターンをしてから「ここまで期待してなかったよ」と言ってもらいました。

金丸さん:私はたぶん、まったく期待とか、結果を求められてないと思います笑。
私も始めは、インターンは売り上げとか目標とか、結果を求められることだと思っていたんですが、私の学びになることができていて、インターンの概念が変わりました。仲間として受け入れてもらった感じです。

創業3年目の企業なので、猫の手も借りたいくらい忙しいところだと思うのですが。

Aさん:創業者さんや初期メンバーの方は、構想はあるもののそこまで手が回らず実現できていないアイデアも多数お持ちです。ビジョンやミッションが共通していれば、インターン生もアイデアを出しながら、そこに貢献していく感じです。

古田(タイモブ):受け入れの理由は、企業によって様々です。金丸さんのインターン先の創業者のモットーは「他力本願」。他人の知恵を借りて、実現していこう、コラボレーションから事業の価値を生み出していこう、というスタンスです。

たとえば、30代~50代くらいのメンバーの中に高校生がはいると、デジタルネイティブとしてSNSの使い方を発見したり、大学生が入ることで、思いもよらなかった発想があったり、世代間がコラボすることで、価値が生まれていくのだと思います。


社会人は、求人にないプロジェクトを生み出す?

古田(タイモブ):社会人の参加者の方だと、お二人もそうですが、インターンの募集ページにない業務を作り出す方も多いです笑

金丸さん:そうですね。はじめはECサイトの立ち上げ、とあったのですが、始めの1か月は、私の人生曲線にひたすら向き合っていて、人生に沿った形でインターンの形を決めました。現在は伝統工芸の師弟制度において、弟子が稼ぎながら仕事ができる形を作りたいと思ってプロジェクトをしています。伝統工芸の作り手を増やすことにつながればと思っています。

Aさん:私ももともとはデジタル教材の開発、ということでしたが、打ち合わせを重ねていった結果、現在は国際交流事業の立ち上げをやっています。

古田(タイモブ):受け入れ企業のミッションと合っていれば、新しいプロジェクトを立ち上げることもありますよ。社会人の方にはそのような形が合っているのかもしれませんね。


「共感」でつながる関係

才田さん:ミッションでつながる組織は強いと言いますが、就職する、生活のためとなると、必ずしもみんながそうとは限りません。インターンは純粋にミッション・ビジョンへの共感でつながることができるのかもしれませんね。

古田(タイモブ):特にオンラインだと、仕事や学業などと両立しながら参加します。好きなことじゃないとなかなか続かない面もあります。

Aさん:初回のミーティングの時に、なぜこの事業をやっているのか、など理念をしっかり共有していただきました。共感した上で参加しています。

金丸さん:私もちょうどインターンを始めるタイミングに、代表が本を出版して、その人生が書いてある本を読んだ上で参加しています。
「みんなが笑って過ごせる世界」が創業者の理念。私も両親のもとで、伝統工芸の流通過程を見ていたので、共感しました。この人のもとで学びたい、と思いました。

Aさん:私のインターン先は「1億人に教育を届ける」が理念です。

才田さん:大きいですね!
目先の売り上げ、明日の数字だけでなく、もっと大きなものを見ているんですね。


最後に、インターンを検討している方にメッセージをお願いします!

金丸さん:社会人がインターンすることで、自分の置かれている状況や、今までの経験を客観視することができると思います。
また、社会人の学びの場は、そのあとすぐ本業でも行動に移せることができるのがいいところですよね。

Aさん:その通りだと思います。
タイモブのインターンはベンチャー企業が多いです。インターンですが、事業がよく見えるので、社会につながっている感覚を持ちやすい。
本業の傍らで、世の中に貢献できていることを実感できるので、とても幸せだと感じています。

古田(タイモブ):基本的に、社会人の参加NGの受け入れ企業はありません。
今回のお二人のように、インターンの募集ページにない業務を生み出すことも、社会人の方なら可能だと思います。
募集ページの企業情報や、受け入れ企業からのメッセージをご覧いただいて、雰囲気までわからない場合は、タイモブスタッフに相談していただければ、素敵な企業に出会えるようにサポートします☺


(タイガーモブ伴)


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