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山形紀行

はじめに


 ごきげんよう。大阪鈴木と申します。大阪鈴木ハペンネームデス(¬з¬)
 折角の機会なので、JBO2022の思い出を綴っておこうと思います。駄文ですがぜひお楽しみください。
 まず、なぜ去年の話題を持ってくるのか、という疑問にお答えします。一言でいうと、今年度は予選落ちだったから昨年度の本選が文化祭以降に実施されたからです。今年の予選について反省はたくさんありますが、心の中でじっくり煮詰めておこうと思います。

予選


 それでは本題に入ります。僕は生物部の先輩からJBOを知りました。生物学は好きな学問で、受験料が無料ということもあり、興味本位で受験を決めました。
 先輩からJBOを知ったときに過去問も見せてもらいましたが、文章が全く理解できないことに驚きました。名詞がわからないのは勿論のこと、動詞や言い回しなんかも全然分かりませんでした。そこで、とりあえずJBOのHPでいろいろ調べてみました。すると、どうやら過去問と図説で対策するのが良いようでした。前述した通り過去問はろくに読むことすらできないので、図説を読むことにしました。丁度予選が定期テスト1ヶ月後だったので、定期テストが終わってから対策し始めることにしました。
 学校で配られた生物基礎の問題集を解いたり過去問を頑張って解いたりしてあっという間に予選の日になりました。対策はしたものの、生物基礎の範疇に収まる内容にしか触れていなかったし、過去問の点数的に入賞対象の上位10%にすら入れないと思っていたので全く緊張していませんでした。試験は、流行病の影響もあり自宅でのオンライン形式でした。相変わらず分からない単語がありましたが、取れる問題をしっかり取ってわからない問題も考えるだけ考えてマークを埋めてお祈りといった感じでした。マーク形式なので不本意に点が取れることもチラホラありました。
 後日、HPに掲載された模範解答を見て自己採点をしました。だいたい60点あれば入賞(オンライン形式では上位10%の賞はありません)なのでそれを目標にしていましたが、なんと本選ボーダーの70点を超えた75点が取れてしまいました。分析して見ると、全18問中、前から12問は過去問と同じ点の取り方でしたが、いつも全く点数が取れない後ろ6問でお祈りがきれいに当たり、30点近くお祈りが成功していました。心拍数が上がりすぎて気分が悪くなったのを覚えています。


本選0日目


 予選から本選まで2ヶ月ほど余裕があったので、HPに書いてあった何やら難しそうな本で勉強することにしました。ネットではすごいお値段でしたが、丁度部室にあったのでそれを借りました。読むだけで2ヶ月経ってしまったので、もっと段階を踏んで勉強していけばよかったなと思っています。過去問も解きました。本選には実験試験があったのでそれ中心で対策しようと思っていましたが、当時の知識では対策のしようがないことに気づきました。知らない式が出てきて大問まるまる全く理解出来ず、それが高校生物の内容だったことも知らなかったので、本当にもったいないことをしたなと今では思います。
 本選は山形県鶴岡市で行われました。サンライズ出雲に乗って東京に行き、色々乗り換えて山形に行きました。一人で近畿を出たのはこれが初めてでした。東京駅で迷子になりかけましたが、それ以外は、ただぼーっと窓の外を眺めていました。会場は豊かな自然と厳つい研究施設に囲まれた場所でした。

本選1日目


 本選は二泊三日で、一日目に大問1、二日目に大問2,3、三日目に結果発表などという感じでした。当たり前ですが一日目は開会式から始まりました。JBOは毎年口ゴが変わりますが、2022年度のロゴは鶴岡市の高校生がデザインしたようです。右上のクラゲがとてもかわいいなという印象です。後は選手宣誓や委員長挨拶などなど。
 開会式の後、早速試験が始まりました。大問1は理論試験です。初めて103点満点の試験を受けました。全体を通して自信を持って答えられた問題が1問しかありませんでした。過去問では本当に1問もわからないことが珍しくなかったので、1問わかっただけでも結構嬉しかったです。他は予選と同じくお祈りといった感じで、あまりに酷い点数なので言いませんが、本選は本当に格が違うなと他人事のように思っていました。
 一日目の試験が終わり、豪華な夕食を頂いて一日目は終わり、かと思いきや、異議申し立て制度というものがあるようでした。試験の解答解説を受け、各々の意義を申し立てたければどうぞ、という時間です。僕の右斜め前辺りの方が異議を申し立てていました。その方と作問者のハイレベルな議論を、ヘーと聞きながら隣の方とおしゃべりしていたのを覚えています。これで一日目は終わりです。

本選2日目


 二日目には大問2と3があります。大問2は理論と実験のハイブリッドのような形式でした。問題が途中まで配られており、直前の回答を見て試験官が続きの問題を配るといった感じで、適すると思われる実験の操作を選ぶ問題があり、その回答によって次の問題が分岐するようです。例えば、卵があります、目玉焼きを作るにはどうしますか?という問題で、1:レンジでチン、2:フライパンで焼く、という選択肢があり、1を答えると続きの問題は爆発した卵の処理に関する問題、2を答えると続きの問題は目玉焼きの焼き具合に関する問題に分岐するといった感じです。解いてる間は自分の選択があっているのか分からない形式なので、実験と変わらない緊張感がありました。大問2の後はお昼ごはんを食べて大問3の会場に向かいます。
 大問3は実験試験です。指定された操作を行って得られた結果を元に計算をしたり考察をしたりといった感じで、過去問で僕が最も苦手としているものでした。しかし、いざやってみると意外とどうにかなるもので、計算問題以外はまともに戦えたという印象です。白衣にビニール手袋に安全メガネをしていたので暑すぎて試験どころじゃなかったのを覚えています。
 試験が全て終わったところで交流会がありました。本選参加者約80名で8つの班が組まれていて、その班でゲームをしたりクイズ大会をしたりと先程までの緊張はどこかへ行ってしまったようでした。クイズ大会で優勝して貰ったけん玉は自室に置いてます。けん玉は全くできません。
 他には、鶴岡サイエンスパークを回ったり、最新の研究のあれこれを聞いたりと、とても充実した時間でした。最近になってネットで出回っているような研究を去年の9月に聞けるなんて、と今になって特別感が出てきています。
 この辺りで泊まっていたホテルに格差があることを知りました。団体は2種類のホテルに泊まっていましたが、僕が泊まっていた方ではない方のホテルがかなり豪華だったようです。感想は言わないでおきます。

本選3日目


 三日目は試験はなく、結果発表と閉会式のみです。僕は傍観するのみでしたが、隣の中学生が銀メダルを取っていてすごく複雑な気持ちになりました。未恐ろしいですね。世界は広いですね。特別賞もあり、各大問1位と総合3位までの選手には東北に関する物が贈られていました。将棋セットを貰った選手がすごく困惑していたのが印象的でした。2022年の1位の方は前の年は2位で、逆に前の年に1位だった方は2022年は2位だったようです。両年とも2年生が1位というのに驚きましたが、1,2位を二人が独占しているのにも驚きました。1位の方が少しだけマイクを握っていましたが、話されていた内容がとてもかっこ良かったです。
 閉会式も終わり、皆で鶴岡市立加茂水族館に行きました。クラゲで有名な水族館で、クラゲの研究施設が内設されています。そこでクラゲの専門家の話を聞いたり色んな人と喋ったりしました。とにかくクラゲしかいないので、クラゲ好きの僕にとっては天国のようでした。写真も撮ったりしてとても楽しめました。同級生と結構仲良くなれたのが嬉しかったです。

本選4日目


家に帰るまでが遠足です。本選は二泊三日ですが、台風が直撃した影響で多くの選手は東京に延泊したようです。僕は神奈川辺りに泊まった気がします。ホテルで寝ただけなのであまり覚えていません。何をしたのかもあまり覚えていません。とにかく無事に帰宅できて良かったです。東京で観光してる写真が贈られてきて、東京に泊まれば良かったなと思いました。

おわりに


JBOで僕が感じたことは、こういうのは速く知ったほうがいいということです。選手の中には中一からJBOを知っていて、本選を目標に勉強してきたという人もいました。中ーで知るのと高一で知るのとでは本選のチャンスに二倍の差がありますし、中学生のうちから高い目標を持つ機会はそうないので、高校生だけでなく中学生にもJBOというものが広まればいいなと思いました。
 ここまで読んでくださりありがとうございました。それでは、ごきげんよう。


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